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​不登校支援を始めて26年
5歳の時から
やってます
パー
(ここ、笑うとこです)

星プロの不登校児とは?




誰からも頼まれていませんが



クリスチャン・ザイデル
『女装して、一年間暮らしてみました。』
をご紹介しております。








ザイデルさんの女装生活
最大のクライマックスは
「女子会」でのスピーチです。



ザイデルさんはついに
「社会的男らしさ」の正体を
突き止めたのでした。



それはどういうものかというと





 世の男性は

「自分の中の女性」を
 無視できている人間を

「男」として
 認めている



 

と彼は指摘します。




「男の役割を
 果たすためにそれを
 閉め出すなんて、

 個性を失うどころか、
 まるでロボットだよ」

(p.226)









そして、ザイデルさんは
男性が「失われた内なる女性」
埋め合わせるための手段が



性産業と戦争



であると確信します。






   




ザイデルさんによると



「閉鎖的な男の世界」に
「くさびを打ち込む」打開策として



女性の進出と同時に
「男の撤退」が必要だ



と語ります。(p.247)



その一方で
女性の比率が高くなっても
「女性の方が男性化する」
とも指摘します。(p.246)



おそらく「男がそう仕向けると思う」と。



そこで、彼は次のように提案します。



クリスチアーネとしてのザイデルさん(美脚!)


画像:Wikipedia





やっぱり、
女性のほうから
男性に歩み寄るのが
いいと思う。

男は自分からは
動かないよ。

自分たちのゲームを
続けるだけ。

だから、いいかげん
見切りをつけて、
新しく仕切り直すんだよ。

女性を扱うように、
男性を扱う。

人間として対処する。

男として扱っちゃダメだ!

男性に対する
考え方を変えるんだ。

女性を強引に
リードしながら、

足元に
ふかふかのカーペットを
広げてくれる

強さとやさしさを
兼ね備えた人物を

男に求めてはいけない。

そんな重圧、
男は耐え切れない。

(p.255)





   




ザイデルさんの1年間の女装生活は
妻とのバカンスで幕を閉じます。







夫の「奇行」にようやく
理解を示した妻と「女友達」として
食事を楽しんだ後、



ザイデルさんは
新たな気づきを得るのです。




爽快な気分だった。
僕は自分を取り戻した。

僕の女性的な側面を
感じるのに、
もうドレスは必要ない。

僕は僕だ。

(p.287)





女装という
具体的な行動を伴わなくても
彼は「内なる女性」を感じることが
できるようになったのです。



二極分化された「性」が
いかに現代人の内面奥深くまで
巣食っていることか!



ということでいい本でした。



この本が世に出てから
10年経ちますが




果たして世界は
変わったのかどうか