実家のお墓は

小高い山の斜面を
段々に切り開いたところにあります。

向こうの山を見下ろすような斜面で
自然以外に何もありません。


昨日

燦々と太陽の照りつける中

父のお骨を

納めて来ました。


母はおっきな骨壷の箱が

目の前からなくなることが

悲しくて悲しくて

墓石の下に納める時も

号泣していました。


母にとっては

お骨ではなく

父なのです。


父が満中陰を過ぎ

遠くに行っちゃった気持ちに

なったのだと思います。


納骨の前日

あんたは

先にお墓に入ってしまうんやなあと

呟いていました。


お母さん

すぐに追いかけなくて

いいからね。


元気になるんだよ。