「ここのカレーライスは美味しんだよ」と

90歳になって運転しなくなった父を

はじめて病院に送っていった日

父は、最上階の食堂でカレーを食べました。

 

月に一度、

病院に送り、血液検査の結果が出るまでの間に

2人でご飯を食べました。

 

見晴らしの良い病院の食堂。

 

カレーライスと天ぷらそばが大好きで

たいていは、そのどちらかの

食券を買っていました。

全てを完食した姿を見て、

どれほどホッとしたことでしょうか。

 

1月18日

最後に2人で食べた食事は、

カレーそばでした。

父は、半分以上を残してしまい、

その後の診察では、

延命治療の話を聞かされました

おいしいお蕎麦もたべられなく

なっていました。

 

病院の食堂は

いろんな思いの人が来ています。

だからこそ、

おいしい!って思えることは

とても大事だって思います。

完食できなくても、少しでも

おいしい!って思えたら

力がでるって思います。

 

今日は、最終の支払いのために

いつもの病院に母と出かけました。

お世話になった先生にお礼を言って、

母と2人で食べました。

父が食べていた天ぷらそばです。

 

おいしい!って思いました。

 

病院の食堂の皆さん

きれいなテーブル

きれいな空間

そして、おいしいお料理を

出し続けてくださいね。

病院だからこそ。

 

そして、今まで父と私の時間に

おいしいお料理を

ありがとうございました。