今回は格闘技の依頼記事です。

大会のジャッジが不可解だったので意見が欲しいとのこと。

僕は格闘技の採点に詳しいわけではないので、あくまで見た感想を書きます。ネタバレにもなるので気を付けてください。

 

「菅原美憂 宮崎小雪」

両選手とも団体の王者対決。

菅原選手の方が上背があり、相対したらかなりの身長差がありました。10cmくらい違うんじゃないか?と思ってネットで調べてみたところ、やはり10cmくらい違いましたね。

驚いたのは菅原選手の身長が僕とほぼ同じこと。170cmくらいあるのかと思ってしまいました。

宮崎選手の方は数年前から気になってみていた選手なので知っていましたが、菅原選手は名前とK-1の選手ということしか知りませんでした。

試合展開については後述するとして、3Rでは決着つかず延長で宮崎選手の判定勝利。依頼者さんからは判定が菅原選手寄りじゃないか?と質問されていました。

あくまで僕の感じたことですが、1Rはお互い決定打がないままでした。イーブンと判断されてもおかしくないですが、マストで採点すれば宮崎選手につけます。

菅原選手は長い射程の蹴りで宮崎選手を寄せ付けまいとしていましたが、単発なせいかあまり効果はないように見えました。しかし、時折見せる右ミドルが良い角度でヒットしているので、ひょっとしたらこれがポイントになっていたのかな?と思います。

逆に宮崎選手は軽快なフットワークから間合いを詰めてのパンチが何度か顔面をとらえていたし、パンチとローのコンビネーションが冴えていました。

2Rはハッキリと宮崎選手が優勢だったと思います。途中かなりいいタイミングでパンチが入っていました。

3Rも宮崎選手が優勢だったかな?と思います。

全体的に見て遠距離では菅原選手がサイドキックや前蹴り、ミドルで宮崎選手を攻撃して、それをいなした宮崎選手がパンチとローで攻める構図でした。

菅原選手はやや動きが硬いか?と思えるくらい攻撃が力んでいるように見えました。逆に宮崎選手は軽快なステップでよく攻撃も見えていたんじゃないかと思えるくらい軽やかな動きでした。

僕がジャッジだったとしたら本戦3Rで宮崎選手の判定勝ちにしたかなと思いました。

 

本戦ドローになった理由はわかりませんが、例えば菅原選手の方がネームバリューがあって人気選手なのかな?と思いました。昔からあることですが、人気選手とマイナー選手が試合すると判定で人気選手が勝つ。ということがあります。

また、昔のムエタイのようにパンチより蹴りの方がポイントが付きやすいとか。コツコツ当てていた右のミドルが評価されたとか。

今回は3RだったのでK-1ルールで試合したのだと思います。K-1はパンチの方がポイントになりやすい傾向があったのですが(10年以上も前の話ですが)今回はパンチで優勢に進めた宮崎選手にポイントがつかなかったので、ジャッジに身内がいるか・・・。

難しいですね。とにかく優勢だった宮崎選手が勝利する結果になって良かったと思います。

 

最後に試合を見ていて面白いなと思ったことが1つ。

接近戦の組合になりそうになると、宮崎選手が腕を上手く使って菅原選手の接近を阻止するディフェンスしていました。

何が面白いのかといいますと、僕が現役時代に同じような動きを教わったことがあり、これは頭突きをガードする動きなんですね。ウチの道場では接近して組合になったら頭突きや肘を入れるのが常識だったので、接近したら頭突きと肘を防ぐために前手で頭をカバーするのです。宮崎選手が今回の試合で同じような動きをして上手く菅原選手を遠ざけていたので、面白いなと思いました。

ひょっとしてウチと同じようななんでもありの空手とか格闘技の出身なのかな?と思ってしまいました。