映画「シン仮面ライダー」を鑑賞してきました。

今回の記事は感想記事ですので、ネタバレを含みます。ご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シン仮面ライダーは、池松壮亮氏、江本佑氏をダブルライダーに起用された作品です。

始まってすぐのカーチェイスから派手なカーアクションが展開されていて、いきなりの展開に驚きです。

その後すぐに戦闘員と本郷の戦いが始まり、けっこうハードな流血シーンがあります。映画を通してこのハードな描写があり、同じ上映場にいた小さい子を連れた家族連れは大丈夫だったかな?と心配になりました。

 

アクションは一人称視点で行われる場面が多く、カメラの切り替えタイミングから「やる側」と「やられる側」の視点を意識した作りなのかな?と感じます。

が、この視点の演出はかなり観にくい。瞬間的に場面が切り替わるため、状況がわかりにくかったです。

幸い、全ての戦闘シーンが一人称視点ではなく、見やすい演出のシーンもちゃんとありました。

 

見やすい演出の戦闘シーンの多くにCGや特殊効果がふんだんに使われており、かなり迫力のある戦闘が楽しめます。

特に人外となった仮面ライダーや怪人達の力強さを発揮する演出は、上手いな~と思ってみていました。

攻撃がヒットする際の衝撃をうまく表現されていて、昔見た「ハカイダー」を思い出しました。

ただ、やっぱり生身アクショとCGアクションでは迫力が違うし、CGアクションのシーンはゲームを見ているような感覚なのが、個人的には残念だったです。最近のヒーロー作品ではよくある手法なので仕方ないですね。

CGと特殊効果を上手く融合させた「ハチ女」との戦闘は、現代風のアレンジでスピード感と迫力がある出来栄えでした。

 

登場人物も濃いキャラが多いので、次々と出てくる怪人達のキャラクターが飽きさせない展開を作ってます。

が、これが災いして、本郷がめちゃくちゃ影が薄くなっている。

中盤までは緑川ルリコが目立ち、中盤からは一文字が目立つ。

本郷は、ただ一緒にその場にいる用心棒という感じで、ほんとに影が薄く感じた。

 

しかし、そのおかげで、江本氏演じる一文字がものすごく「らしい」人物になっていました。

この作品は全体的に原作漫画を意識した作りなのかな?と思うくらい、本郷は静かで、一文字が明るいキャラ。

江本氏の飄々とした雰囲気がうまく合っていて、作品が殺伐としすぎていない。

また、最後のラスボスを倒す技が実に彼らしい一撃を見せてくれる。

 

途中、ニセライダーが出てくるのだが、そこでダブルライダーの神髄を見せてしまっている。それを見ながら「え、ここでこの技出しちゃうの? ラスボスどうやって倒すんだろう?」と思っていました。

しかし、最後の演出はとても上手い裏切られ方をしました。

息子と一緒に見ていたのですが、二人とも「最後どうやってアレを処理するんだろう?」と思っており、しかも僕も息子もアレを処理するのは蹴りだと思っていました。

その常識的な考えを見事に裏切られ、しかし、個人的には最高の演出だと思いました。

 

 

他にも色々書きたいことはあるのですが、ここらにしておきましょう。

まとめると、新仮面ライダーは、今時の仮面ライダーを想像してみると戸惑う作品。子供一人で見ても面白くないかもしれない。

昔の仮面ライダーを知っていて、原作を知っている人が一緒に見ると、いろいろと面白いことがわかって「おぉ」となります。

 

惜しむらくは、シン仮面ライダーを見る前に「グッドモーニング眠れる獅子」を見てしまったこと。

どうしてもアクションを比較してしまうんですよね。どっちも面白いです。