老化とは何か?その2 | とあるランナーの足あと

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先週から始めた新テーマ「老化」。

前回は、老化のスピードを握るのはテロメアというもので、それはあなたの行動次第でコントロールできる、というお話をしました。
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今回は、その背景と仕組みをご紹介していきます。


人間の身体は無数の細胞から成ることはご存じかと思いますが、その身体が健康であり続けるためには、細胞が定期的に新しくなる必要があるのです。

ただ、一部の細胞には分裂できる回数に制限があり、それを使い切るとその細胞は上手く機能しなくなります。

その回数を決めるのがテロメアの長さだと言われています。

中でも重要なのが、様々な種類の細胞に分化することで、病気や怪我からの回復に重要な役割を果たす幹細胞

それを体細胞から人工的に作り出したものが、ニュースでも話題になったiPS細胞(人工多能性幹細胞)というものです。
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幹細胞のテロメアが短くなると、細胞分裂を停止する合図が送られ、老化が始まると言います。

とある実験で、マウスに遺伝子操作を行なって老化を進行させた後に、老化した細胞を除去したところ、ほとんどの老化は止まったそうです。

テロメアの長さは遺伝的要素と環境によって変化し、それは年齢を重ねるほど差が開いていきます。

高校卒業から10年後、20年後、30年後、と同窓会に出席する度に、白髪やシミやシワなど老化スピードの個人差を実感することになるのでしょうね。
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そして、細胞の老化は慢性的な炎症を引き起こします。

通常、炎症を起こした細胞は周りの細胞に信号を送って助けを求めるものですが、テロメアの短くなった細胞はSOS信号を送ることができず、周りの細胞に炎症を拡散していきます。
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それらはいずれ、臓器や脳の機能障害を引き起こして、心臓発作や肺炎、認知症などの原因になります。

つまり、テロメアの長さが老化、重大疾患、死亡に直接影響するのです。
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こうしたテロメアの働きが発見されたのは、テトラヒメナという淡水性の単細胞生物の研究からです。
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このテトラヒメナは、半永久的に自己複製ができて、永遠に老化しません。

それは細胞分裂の度に減るはずの、テロメアの長さが減らないからです。

テトラヒメナの研究を進めることで発見されたのが、テロメラーゼという、細胞分裂後にテロメアのDNAを修復する酵素でした。

このテロメラーゼがテロメアの短縮を、遅くしたり、防いだり、逆に伸ばすことすらできるのです。
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ただ、このテロメラーゼは不死の万能薬ではありません。

なぜなら、がん細胞の増殖にも役立ってしまう可能性があるからです。

それもあって、人間の細胞が生成するテロメラーゼの量は低く抑えられているのかもしれません。

ですので、テロメラーゼをうまくコントロールして、必要な時に必要な細胞に働きかけるようにすることが理想なのです。

どのようにそれを行うべきか、私たちの身体は元々知っているはずです。

人が食べ物やストレスなど日常生活の中でどんな経験をするか、それにどう反応するかでテロメラーゼの働きは変化します。

全ては私たちの意識次第です。

これから何回かのブログに分けてご紹介する、細胞の健康を高める方法の中から、きっと自分に合うものが見つかるはずです。

ラルフ・ワルド・エマーソンの言葉「人生は実験だ。実験を重ねれば、それだけ良い人生になる」の通り、まずは実践してみましょう。
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今回も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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