気楽に読書感想文

気楽に読書感想文

本を読んだらその感想を書いていきたいと思います。
興味があれば何でも読みます。

本の感想を独断と偏見により「評価」で表します。

星星星 … すごくおもしろかったのでもう一度読みたい!
星星 … とてもおもしろかった。
星 … おもしろかった。
- … 特に感想なし。

Twitter : @noriboz
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評価:星星星

世代的に、「スラム」と呼ばれる場所を見たことはありません。
しかし、”同じ風景を見ていたのではないか”と思わせるほど、登場人物の描写が生き生きしており、引き込まれてあっという間に読んでしまいました。取材ではなく、その場所に住んでいたご本人の目から見た風景のため、余計にそのように感じるのかもしれません。

時代は戦前から戦後すぐの混乱期、それ以上に、平均よりも更に貧しい生活の人々の話であるため、限りなく犯罪に近い(犯罪かな?)出来事だったり、普段はお目にかからない少々特殊な人々が登場します。

エピソードは明るく豪快なものから切ないもの、そして多少引いてしまうようなものまで、様々なエピソードが盛り込まれており、全体的に興味深いものでした。
全編通じて、明るくたくましく生きている登場人物達が魅力的に描写されていました。

個人的に印象に残ったのは、「ベン・シャーンの少年」「パンパンガール」「消えたマアちゃん」です。
なんだか切ないような悲しいような内容です。

「むすび」で、筆者は差別について以下のように書いています。

民族差別、被差別部落への差別、同性愛者への差別、身体障害者や貧しい人々への差別、ほかにも差別はいろいろあるが、故ない差別というものは例外なしに、目標の差別集団を便宜的かつ短絡的に安易な括弧でくくってしまうところから発生する。

なるほどなと思いました。
過去に出版された書物や新聞記事などと自分が見た風景、経験した様々な出来事を照らし合わせたときに出た言葉でしょう。

物事は、都合が良いと思う枠の中でしか扱わなかったり、ある一つの方向からしか見ようとしなければ、本当のことは見えてこない、そんな感じでしょうか。

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評価 : 星(半分)

もの凄くざっくりしていますが、「まんだら」って、中心に偉い仏さまが居て、その周りにも沢山の仏さまが円形に並んでいて…というイメージ。

「まんだら」という響きや、帯、副題から、「人物」や「人間模様」に焦点を当てた内容なのかと想像して読み始めました。確かに、戦後の吉原で「女帝」と呼ばれた「きち」さんとソープの帝王「マー坊」を軸に話が進んでいきます。

全体を通して「きち」さんと「マー坊」が登場するのですが、お二人に関する人物描写が物足りないように感じました。お二人の人物像が見えてこないため、取り上げられたエピソードや登場人物はおそらく非日常的なはずなのに、そういった人間模様も何となくあっさりに思えてしまいました。

「ふーてん」(作者はご自身のことをこう呼んでいる)が集めた資料をお二人に語り、そこから話しを引き出すというような場面が多く見られましたが、資料からの引用のほうが多かったように感じます。
お二人が語った内容をもう少し深く知りたかったです。

「きち」さんと「マー坊」、関連した人物、歴史、集めた文献からの引用…、取扱う内容が幅広すぎて、一つ一つの事柄が浅くなってしまっているように感じました。(興味を持ったところは参考文献を当たれということかな。)

「記録」がメインなのかな…。
とにかく私が期待した内容とは少しずれがあったようです。

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評価 : 星星星

以前、読ませていただきました「日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 」が面白かったため、こちらも読ませていただきました。

様々な理由があってフィリピンに移住した(もしくは移住しようとした)「老人」と呼ばれる世代の人達のルポです。

最近、テレビでよく特集されている「下流老人」。
まだ年代的に現実感のない私でも、なんとなく不安になる内容。

一方では、退職後は海外で悠々自適なセカンドライフをと特集されている。
こちらは、ものすごい明るい未来。

どちらも同じ世代の話なんですよね。

どちらもありうる未来ですが、テレビの特集などでは良い面と悪い面が強調されすぎていて、現実感がないなと思っていました。

この本には、両方のパターンの人達が出てきます。
フィリピンに行きたくて行った人、行かざるおえなかった人。

移住の理由は何であれ、その移住がうまくいくかどうかは本人次第といったところでしょうか。

その人の性格などによる向き不向きもあるとは思いますが、文化が違い、人の考え方が違うフィリピンで生きていくことの難しさを感じました。

ただ、どんな形であれ、一定年齢を超えて海外に出て行こうという人は、みんなたくましい。

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