櫻葉小説ですハートグリーンハート


苦手な方はこちらで回れー右、お願いしますお願い


大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいですラブラブ









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雅紀と亜里沙さんが家族になってから、まる6年の月日が経っていた。


雅紀は出会った時の俺の歳中学1年生に、そして俺は大学1年生になっていた。



あの日からも俺と雅紀は変わらず、仲の良い兄弟であった。



ただ、中学生、高校生になった俺は部活や塾、バイト生活のせいで、雅紀との生活時間がずれていき、時間的に顔を合わすことが少しずつ減っていった。



同じひとつ屋根の下に暮らしているのに、やはり6歳という年の差を嫌でも感じることになっていたのだった。



また、雅紀も中学生になりバスケ部に入部したとかで、忙しい日々を過ごすことになり、土日もバスケ三昧。



平日の夜も疲れ果て、早々に部屋に篭って眠る日々で、更に家の中でも顔を合わせることが減っていた。




「亜里沙さん、おはよう!」



「翔くん、おはよう!!」



「父さんは?」



「もう、仕事行ったわよー、今日は何か大事な会議があるんですって!!」



「そうなんだ…雅紀は…?」



「雅紀は朝練だって!!おにぎり咥えながら、出ていったわ‪‪‪w‪w‪w」



「雅紀…忙しそうだなぁ…最近、全然顔合わせてないよ〜!」



「そうねぇー、生活の時間が完全にズレちゃってるものねぇ!!あ、翔くん!!今度時間ある時でいいから、雅紀の勉強、見てやってくれない??」



「あぁ、別にいいけど…何?成績、あんまりなの??」



「あの子って昔からそうだけど、好きな事に夢中になると、他のことが目に入らなくなるっていうか…やる気が向かないというか…今は良くても、部活を引退してから始めるじゃ、遅いじゃない??だけど、毎日バスケで疲れ果てちゃって、全く勉強出来てないのよねぇ…。翔くんが見てくれるってなったら、きっとあの子のやる気スイッチも入ると思うのよね〜!」



「そっか〜、俺で良ければ全然見るよー!!」



「ほんとぉーー??助かるわっ!!雅紀にも言っておくから!そしたら今度一度あの子の勉強のレベルがどれくらいか見てあげて!!」



「OKー!!よし、じゃあ、俺もそろそろ大学行ってくるわっ!!」



「翔くん、大学は楽しい??」



「あぁ、まぁ、それなりには!ダチも出来たし、楽しくやってるよ!!」



「そう、なら良かった!あまり、無理しすぎないでね??翔くんは頑張りすぎちゃうところがあるから…」



「亜里沙さんにはお見通しだね!!父さんより俺の事、分かってる‪‪‪w‪w‪w」



「そりゃーそうよ、あなたのお母さんやって、もうまる6年ですもの♡」



「感謝してます!!」



「私の方こそですっ!!」



「「アハハハッ」」



亜里沙さんは、ほんとに気さくで俺とも親子と言うよりは、年の離れた姉さんのように接してくれていたので、俺はとても居心地が良かった。




この日は大学の後、めずらしくバイトが入っていなかった。


朝、亜里沙さんからお願いされていた雅紀の勉強…少し見てやれそうかも…そう思った俺は、真っ直ぐ家に帰ろうと朝から決めていた。



「翔くん、おはよう!」



「おぉ、潤!おはよう!!」



「ねぇ、今日授業終わった後ってバイト?」



「いや、なんで??」



「え?マジ??じゃあさ、飯行こうぜっ!!」



「あーー、今日は無理!!」



「なんでだよぉ、バイトないんだろ?いいじゃんっ!!斗真がさ、可愛い子連れて来てくれるらしいんだよ、だから行こうぜっ!!」



「あーー、そういうことなら尚更パスっ!!」



「なんだよー!!翔くんってさ、彼女とか欲しくないわけ??」



「うーーん、今はいいかな?」



「今はって!!今欲しくなくて、いつ欲しくなるのさ??」



「大学の勉強やったり、バイトしてる方が、今は楽しいから…それに、弟の勉強もこれから見てやんなきゃだし…」



「でた、でた…翔くんの溺愛弟くん…。」



「いや、別に弟の勉強見るぐらい普通だろ?」



「翔くんってさ、自覚ないよね〜?」



「何が…」



「自分が弟くんのこと、めちゃくちゃ溺愛しちゃってるのっ!!」



「そっか??まぁ、血が繋がってないし、歳も離れてるから可愛いとは思ってるけど…でも、そんなの他の家庭でも普通に有り得るだろ??」



「大学に入学して、翔くんと友だちになってさ、家族の話になった時の翔くん…俺、未だに忘れられないもん!!自分の弟の可愛い自慢ってやつ?それも写真見せながら、こんなところが可愛いとか、あんなところも可愛いとか…まぁ、語る、語る…正直引いたもん…俺。」



「なんだよ、それ〜!別に仲良しなだけだろ?弟、可愛くて悪ぃのかよ?」



「いや、誰も悪いとは言ってないよ…まぁ、何もなければいいなぁ〜ぐらいの気持ちってところかな?」



「何もなければって、何があるって言うんだよ!訳分かんねぇーな!」



「まぁ、他にも目を向けた方がいいよってこと!!じゃあ、また誘うわっ!!」



「はいはーい!!」



この時の潤の言葉が、後々に俺の気持ちの蓋を開けるきっかけになるとは、思ってもいなかったのだった。




つづく




はい、大学生になってます、翔くんですハート

雅紀くんとは、どうやらすれ違い生活のようで、同じ家に暮らしていても、あまり会えていないよう…びっくり

でも、男の子も女の子も、中学生になると何だか急にグッと大人になる子、いますよね〜飛び出すハート

雅紀くんって、そんなタイプだと思いません…照れ??

切なくなると言ったけれど、ジワジワと切なくなっていくと思いますので、お付き合いよろしくお願いしますお願い爆笑ラブラブ