櫻葉・相櫻小説ですハートグリーンハート

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「空〜!そろそろ寝るぞぉー!!」


先に寝室に居た空に声を掛けた。
空が自分の小物専用の引き出しに何かを入れ、慌てて引き出しの扉を閉めた。


「空??」


「なぁに??」


「どうかしたか?」


「うっ、ううん!なんでもない!!」


「そっか、ほら寝るぞ!」


「…うん。」


ベッドによじ登り、布団の中に潜り込む空。
そんな空に、俺はこう話しかけた。


「空?今日、お友だちと喧嘩しちゃったんだって?」


「……。」


「空?パパ別に怒ってないぞ!男の子だ、喧嘩しちゃう時もあるよな?まぁ、相手に怪我をさせてはダメだけど…。これからも友だちとぶつかり合う事もあると思う。今度は空がお友だちに叩かれたりしちゃうこともあるかもしれない…。その時はきっとそういう痛みを知ることもあると思う。でも、自分の思ったことを言うのを我慢するのはよくないと思うんだ。今日みたいに、雅紀を守るための喧嘩、パパはちょっとカッコイイって思うぞ!!喧嘩はしてもいい、ただ相手を傷つける事だけはするなよ?それだけだ!!」


「空…カッコイイの?」


「あぁ!!カッコイイ!!雅紀を守りたかったんだろう?」


こくんと頷く空。
俺はその頭をくしやくしゃっと撫でてやった。


「パパも若い時は、たくさん喧嘩したぞっ!!きちんと自分の思ったことを言ってきたから、本当に心から仲良しのお友だちがたくさん出来たよ。空もきっとそうなるよ!!」


「うん。」


「パパも空みたいに強くなって、雅紀の事守らなくちゃだな!」


「雅紀先生は、空がまもりゅからだいじょーぶだよ?」


「はは、頼もしいなっ!!」


「うんっ!」


「よしっ、じゃあ明日も雅紀を守るためには、早く寝て元気パワーを貯めとかなきゃだな!!」


「うん!!空、もうねりゅー!!パパ、おやちゅみーー!!」


「おう、おやすみ!」


俺は空の背中に手を乗せて、優しく撫でた。
その内、スースーと寝息が聞こえてきた。

ぐっすりと眠る空。
ホッとしたのと同時に、さっき空が引き出しのところでしていたことが気になり、身体を起こし引き出しをそっと開けてみた。

そこには、空と雅紀と俺の3人で写った水族館の写真…。






その横には小さく丸まったティッシュが…。
そっと開いてみると、この間買ってやったチョコレート菓子の『まさき』のお菓子。


「空…。食べてなかったんだ…。あんなに『まさき』が出てきて、嬉しそうにしてたのに。空にとって、雅紀はもう隣に居なくてならない存在なんだよなっ!!空のためにも親父とお袋ときちんと話して、分かってもらわなきゃだな。空、パパ頑張るからな!!」

俺はそう呟きながら、空の引き出しをそっと閉めた。



つづく


空くん、パパとお話出来て、良かったね!!
パパも雅紀先生も、いつだって空くんの味方だよグッラブラブ
そして、空くん…やっぱり雅紀先生が恋しくて仕方ないようですね…泣