「雅紀、寝ちまったなぁ…嬉しそうな顔しちゃって…潤、来てくれてありがとうな!」
「こっちこそだよ…」
「…それから、色々ありがとうな、そして、ごめんな…?」
「翔くん、謝んないでよ…。俺、翔くんのこと好きだったのは、後悔してないよ…。ってか、翔くんって見る目あんだな〜!うちの姉さんにしろ、雅紀さんにしろ…良い人掴まえてるよ…フフ」
「まぁ…そこは否定しないかな!」
「否定しないのかよwwwまぁ、でもほんと優しい人たちばかりで良かった…翔くんと空の周りが…」
「あぁ、そうだな…俺は恵まれてると思うよ…」
「俺さ、姉さんが事故にあって1番に心配になったのは、申し訳ないけど、親ではなく翔くんだったんだよな…親が知ったら、怒られっけどwww俺が傍に居なきゃ…俺が力になんなきゃって…それだけが頭の中でグルグルしててさ…でも、俺の力なんて必要なかったな、フフ」
「そんな事ねーよ!!こうやって、お前の力を借りて、俺たちは何とかなってるんだ!だから、そんなこと言うな…そして勝手かもしれねーけど、これからも俺たちに力、貸してほしい…」
「ハハ、良かった…こんな俺でも、翔くんの役に立ててるんだ…」
「あぁ!すげーありがてぇって思ってるよ!!」
「なら、良かったっ!!雅紀さん…良い人だよな…。始めから、良い人ってのは感じてたんだよ。だから、余計に焦って、余計に意地の悪いことしちゃって…たくさん泣かせちまったな…翔くん、ごめん…」
「雅紀もわかってるよ…こんな事言うの、なんか自惚れてるみたいだけど、お前の気持ちもちゃんと分かってる…一番わかってなかったのは、俺だよな…なんか、ごめん…」
「翔くん…迷惑かもしれないけど、ここできちんと想い…伝えてもいい??で、はっきりと振ってもらえたら、俺の中でケジメが付けれそうな気がするんだ…好きの気持ちは、簡単には消せないかもだけど…」
「お、おぉ!」
「…大学で、天文のゼミで知り合ったあの時から…俺…ずっと翔くんの事が好きだったんだ…2人で星のこと話してると、時間なんてあっという間でさ、フフ。それに、なんかこんなロマンチックこと語り合えるなんて、俺たち運命なんじゃないかな…なんてあの頃は思ってたんだよなぁ…あのキャンプ場に星、見にいったこと…覚えてる??」
「おぉ、覚えてるよ!!あの時の星…手が届きそうなぐらい近くて、空一面が星で埋め尽くされてたよな…邪魔なものなんて、なんもなかった…」
「そう…もう、あの時実は俺、心臓バックバクでさwww星どころじゃなかったんだよ!翔くんと初めて泊まりで出掛けたもんだから、テンションおかしくなってて!だけど…あの空一面に埋め尽くされた星見たらさ、あぁー、このまま時間が止まればいいのにって…今この地球上にいるのが、俺と翔くんだけだったら良いのにって…すげー幸せだったなぁ」
「潤…」
「うちはみんな星が好きな家族だったから、天体の本もたくさんあって…翔くんを家に連れてきたんだよな…でも、あの頃は後悔してたんだよ…翔くんと姉さんを出逢わせてしまった…って。でも、今はさ、後悔はしてないんだっ!!だって、あんなに可愛い空に出逢えたから…空の叔父さんなんて、俺すげー鼻が高いんだよ!!可愛いし、めちゃくちゃ良い子だし、賢いし!!
「いや、贔屓目過ぎんだろ!!空だって、他の子どもと同じだよ!ぐずって言うこと聞かねー時だってあるし、いっちょ前な口聞く時だってあるし、まぁ少ないのかもだけど、悪いことだってして怒られる時だってある…。だけど、急に母親が居なくなって寂しい想いはさせてると思うんだ…。だけどな、それを埋めてくれてるのが、潤とか雅紀とか、両家の両親なんだって、思ってる…。俺だけの力では埋めきれないものを、みんなが補ってくれてるんだよ…マジ、感謝しかねぇ…」
「空にとっては、雅紀さんの存在は大きいよね…。それは最初から感じてた…。なんか、姉さんと雰囲気が似てるっつーのかな…安心できるんだろうなぁ。」
「星が亡くなった後さ、空、夜泣き凄かったんだよ…俺がどれだけ抱っこしても、泣き止まないし、暴れるし…だけどさ、雅紀が抱っこすると、不思議とピタッと泣き止んでさ…信じられないかもだけど、時々星の存在をこの家の中でも感じるんだ…何なら声が聞こえる時もある…星が言うんだ。『雅紀さんになら、空を任せられる…』って…」
「そうなんだ…姉さんも認めてくれてるんだなぁ…なら、やっぱり俺の出る幕はないなwww何だよ、姉さんっ!俺のところにも出てきて、教えろっつーの!!…翔くん…俺…翔くんの事大好きだよ…。きっとこれからも、俺の中で翔くんは大好きな人のままなんだと思う。迷惑はかけない…だけど、これからも、翔くんのこと好きでいさせてもらってもいいかな…?」
「潤…ありがとう…。こんな俺の事、好きになってくれて、支えてくれて…。だけど、隣を歩いて欲しいのは…雅紀なんだ…。気持ちには答えられない…で、勝手かもしれないけど、これからも俺たちの力になって欲しい…空の大好きな潤で居てやって欲しい。よろしくお願いします…。」
「ハハ、振られたぁーー!!翔くん、振ってくれてありがとう!!でも、これからもよろしくお願いします!!」
「「フフ、アハハハ!!」」
「さぁ、そろそろ寝るか??潤、泊まってくだろ??」
「お言葉に甘えちゃおっかな〜!!」
「起きて潤が居たら、空も喜ぶよ…!!」
「え!!じゃあ、また、翔くんと一緒のベッドで寝ちゃおっかなぁ〜♡」
「いや…マジで…それだけは勘弁してくれ…」
「フフ、翔くんwww冗談、通じなさすぎーwww」
「お、お前なぁ///」
「ほら、さっさと奥さん起こして、寝室行きなっ!空も待ってんだろ??」
「お、奥さんって///」
「こんだけ家の事、空の事やってもらってんだもん、奥さんだろ??」
「い、いや///そ、それはだな///」
「はいはい、ご馳走様!!いい夢、見てね〜」
「ったく、年上からかうんじゃねーよ///雅紀?おーい雅紀??雅紀くーん??寝るぞっ!!」
「…ん…??翔…ちゃん…?ふふ、好きぃ…♡」
「ば、ばかっ///寝ぼけてんな///じゃあな、潤!おやすみ///」
「はい、はーい!!」
ぱたん…
寝室に消えていく2人を見送った俺…。
姉さん、俺ちゃんと笑えてたよな??
こうして、俺もソファーベッドに横になると、直ぐに夢の中へと堕ちていったのだった。
とても心地よい気持ちの中で…。
つづく
潤くん、頑張りました![泣くうさぎ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/670.png)
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