シロイルカのぬいぐるみを大事そうに抱えながら、チャイルドシートに座る空くん。
車が走り出して5分もしない間に、空くんはもうコクリコクリと船を漕ぎ出していた。
たくさん遊んだから、疲れちゃったよね〜!
寝ながらも、シロイルカだけは放そうとしない空くん。
よっぽど、嬉しかったんだね♡
ゆっくり眠ってね、空くん!!
空くんが寒くないように、タオルをかけてあげて寝顔を見つめているうちに、いつの間にか俺も眠ってしまっていた。
「雅紀…まさき…ま・さ・きーー!!」
「ん……ん!?翔ちゃん…??ってか、あれ?え?ごめんっ!!俺、いつの間にか寝ちゃってたっ!!」
「朝早く起きて、弁当作ってくれてたんだもん!そりゃー眠くなるよっ!!気にするなっ!ってか、うち着いたぞ!!」
「え?もうっ?!ごめん…翔ちゃん…」
「いいって、いいって!!ってか、空起きるかなwww」
「ふふ、ぐっすりだね!!」
「雅紀、とりあえず荷物持てるか??俺、空のこと抱っこしていくから!」
「分かった!!」
俺は自分の荷物と翔ちゃんの荷物、それからシーパラで買ったお土産を手にし、空くんを抱いた翔ちゃんの後を付いて行った。
空くんはぐっすりで、起きる気配がない…。
このまま朝までコースかなぁ。
「このまま起きそうにないから、ベッドに連れてくわ!」
「分かった!」
俺はその間に風呂のお湯を入れ、台所で直ぐに簡単に出来るものがないか、冷蔵庫の中を覗いていた。
すると、空くんを寝かせた翔ちゃんが、台所に来た。
「翔ちゃん、何か簡単に作っちゃうね!!」
「雅紀、いいよ!!何かUVERでも頼もうぜ!」
「でも…」
「雅紀も疲れてんだし、こういう時はお互い様!!」
「だって…俺…帰りの車で寝ちゃったし…」
「だけどその分早くおきて、弁当作ってくれただろ?」
「……」
「ほら、いいからおいで!!」
そう言うと、翔ちゃんは俺の手を引いて、リビングへと移動した。
ソファーの前のラグの上に俺を座らせると、翔ちゃんもソファーと俺の間に座ってきた。
「はぁー、よく歩いたな〜!!さぁ、何食う??」
翔ちゃんは俺を後ろから抱きかかえるようにしながら、スマホの画面を俺の前にした。
「雅紀、何食いたい?」
「お、俺はなんでもいい…///」
「寿司でも食うかー!どう?」
「うん、いいよ///」
こうしてメニュー表の中から、2人で食べたいものを選び、空くんが起きても良いように別でおいなりさんを頼んだ。
「よしっ!これで後は届くのを待つだけ!!」
🎶〜〜〜🎶
注文し終わったタイミングで、お風呂が沸いたのを知らせる音楽が流れた。
「しょ、翔ちゃん…俺受け取っておくから、先にお風呂入ってきたら…///」
「えーー、飯食ってからでいいよっ!!」
「で、でも…」
「今は、俺も充電中なの!だから、動けません!!」
そう言うと、俺の肩に顎を乗せ、俺の前に回っていた腕で俺の体をギュッと引き寄せた。
俺と翔ちゃんの身体の間にあった隙間はすっかりなくなり、俺と翔ちゃんの身体がしっかりと密着していた。
俺は心臓がドキドキして、もう何も考えることが出来なかった///
つづく
やっとお家に帰ってきました
やっぱり空くん、起きれませんでした
翔ちゃん、お約束通りの充電タイム
雅紀くんのドキドキはMAXのようですよ(* ˃̵͈́∀˂̵͈̀ )ʊʊ