3月の夫婦二人旅で訪れた大分県の由布院。最後の夜は超高級宿「月洸樹」に宿泊です。

風呂上りのビールを楽しんでいたら、係の方が部屋にやってきて、夕食の準備を始めてくださいます。この宿は、当然のごとく「部屋食」なんです。部屋食の宿に泊まるの久しぶりー。

 

午後7時からとお願いしていたのですが18時50分には準備ができましたと声をかけられました。

最初のセットアップは、わりとシンプルで、折敷と飾り皿。そしてナプキン。担当は「鶴さん」という、若い男性でした。おめでたい名前ですね。

ナプキンを取ったあとは、まずはお皿の説明からはじまりました。これは、世界一の民陶といわれた小鹿田焼き(おんたやき)というものなのだそうで、大分県日田市にルーツがあるもののようです。

すべてが手作業で、この幾何学模様も、すべて微妙に異なるのが、小鹿田焼の味なんだとか。鶴さん曰く「せっかくですので、地元の焼き物を鑑賞していただきたいと思いまして。」

 

で、このお皿はそのまま下げられてしまいました。食事の前に、焼き物の鑑賞。なんか海原雄山みたい、って思っちゃいました。

続いてバカラのグラスに水が注がれ

部屋にあった白ワインを開栓しグラスに注がれます。このワイングラスは、バカラではなく、木村硝子のもの。フォルムがとっても美しい。ステムに力いれすぎると折れない?ってくらい細いです。触った感じ、マシンメイドではなく、ハンドメイドだったので、このグラスも相当高そう…。ワインは、市価1,500円くらいのシャルドネ。

先付の準備がはじまります。取り皿に薬味。

薬味は、柑橘、塩、味噌。 なにが来るかと思ったら、いきなり

海鮮と筍の炭火焼きです。ここの夕食、メニューが無いので、何がくるのかさっぱりわかっていません。メニューはあったほうが良いなと思いました。

焼き物は帆立貝かとおもいきや、これは地元名産の「ヒオウキガイ」

 

 

帆立よりも濃厚な味がするという意味がよくわかりました。

そして季節が始まったばかりの、柔らかい筍。

車エビは、プリプリでじんわりあとから来る甘味がたまりません。

 

先付が終わると、

ドーン と八寸が来ます。本来八寸は、八寸皿に盛られてくるところから言うはずなのですが、鶴さんが「八寸です」って言っていたので、まあそうなんでしょう。

自分のところに盛りつけてみます。

タコの柔らかに。さすが匠の仕上がりで、この上なく柔らかかったです。

ごぼうのすり流し

イカとわけぎのぬた。ぬた好きの僕としては、最高の組み合わせ。

黒鮑とにんじん餅。JALのビジネスクラスでいただく鮑とはまた別のおいしさがあります。これも柔らかったー。

そして、カリフラワームースの上にキャビア。フォアグラのパテリンゴジャムと、3大珍味の二つが共演。

にんじん餅

鮑!

タコ

 

と何をとっても、おいしいです。和食の八寸って、ほんと、いくつの食材を食べられるんだろうってくらい、バラエティーに富んでいるので大好きです。

 

八寸をゆっくりといただきお次は

お造りがきました。これは僕の分。彩り豊かです。

 

で妻の分が

こちら。違いはすぐにお分かりになるでしょうか。妻は雲丹いり。僕は雲丹なしです。

刺身は、伊勢海老

地元名産のせきあじ

アオリイカ。それからマグロと天然の鯛でした。どれもこれも、全部おいしい。

そしてこの飾り切りが、また季節感を感じさせてくれます。

 

夕食はまだまだ続きます。