年末感満載のタイ、パタヤ。
昨日あたりから、日本人ファミリーの数が一気に増えてきました。僕はフライングしてクリスマス前からタイに来ていますが、一般的な日本企業ではまさに年末休暇が始まったタイミングですもんね。まわりから日本語がたくさん聞こえてくると、ちょっと嬉しい気分になります。
でも、僕らは一足先に、今晩の飛行機で東京に戻ります。年越しは日本です。
昨晩の食事の時に、子供たちにタイの感想を聞いてみました。それなりに自分でものを考えられるような年齢になって初めての東南アジアですので、彼女たちがなにをどう考えたのか、聞いてみたかったのです。あくまでも子供の目線で感じたことなので、現実はまた違うのかもしれませんが、二人とも、貧富の差が激しいことに目が行ったようです。
長女は、今回バンコクとパタヤで泊まったホテルで、タイ人の客を全くみかけないこと。時期によるのかもしれないけれどと言っていましたが、接待するのがタイ人、接待されるのが外国人という構図に違和感を持ったようです。もちろん今や、タイ人だって普通に海外旅行を楽しむ時代ですので、場所を選べばタイ人の観光客を沢山見るのでしょうし、ショッピングモールのレストランとかはタイ人で溢れています。が、少なくとも、僕らが泊まった、「高級ホテル」では見かけない。日本ではあまりない光景であるのは間違いありません（日本もそうなりつつありますけどね）。
次女は、チップの文化にも衝撃を受けていました。パタヤ初日に、ニューハーフショーを見に行ったのですが、入口で写真を撮っていたら、綺麗なお姉さん（ニューハーフ）が来て、一緒に写真撮りましょうと言ってくれたので、次女は目を輝かせて、お願いしますと言っていたのですが、終わったあと、じゃあチップちょうだいとなりました。終演後にも、似たようなことがあったのですが、僕が、ごめん現金ないからチップあげられないんだというと、手のひらを返したように、プイっと別のところに行ってしまった、その現実にショックを受けたのだそうです。確かに、これも日本ではあまりない体験。
次女に言わせると、チップとは気持ちを表すものだと思っていたのに、お姉さんに50パーツ（しか手持ちがなかった）渡そうとすると、1人100パーツで3人だから300バーツよって言われて、それってチップじゃなくて、料金じゃんと思ったらしいです。確かに…。
街で物乞いを見たり、子供が普通に働いているところをみたり、一家４人で１台のバイクにまたがっている光景を見たり。ここパタヤでは日本円で800円でタイマッサージを受けられるのですが、裏を返すと、いったいその人たちの給料はどれくらいなんだろうと。バンコクの華やかなショッピングモールで、ハイブランドを購入はできないんだろうなと、そんなことを想像したようです。
外国人とタイの方々との差だけでなく、タイ人の中での格差も感じたようです。それはどこの国でも存在しますが、例えばパタヤ初日に迷い込んだ、いかがわしいエリア。若い女性に交じって、かなり中年な女性も同じような恰好で座っていたのだそうですが（僕はいたたまれなくてあまり周りを観察できませんでした）、そうしないと生活できない現実がある。
一方でこの前日本のテレビでタイから来た観光客が、一般の日本人では手が出ないような、高級な神戸牛に舌鼓を打って安いわね。と言っているシーンが頭に焼き付いている。実際にタイに来るといろいろ思うところがあったようで…。
それから、さすが、いろいろ勉強してこの国にきた次女だなと思ったのが、宗教に関すること。街でも宗教色を色濃く感じたのだそうですが、同時に、仏教以外も受容している多様性にも驚いたそうです。印象として、仏教以外は排除している世界を想像していたみたい。けれども、ヒンドゥー教の影響も色濃くありますし、イスラム教の人もいる。そこにうれしい驚きがあったのだそうです。
そんな話をしていると、妻も、タイという国の多様性に対する懐の深さを感じたと言っていました。特に男性のジェンダーレス化が進んでいること。ただ、逆に、女性のジェンダーレス化については、あまり感じることがなく、何故だろうと思ったのだそうです。確かに、女性っぽい男性は街でも普通に見かけますが、逆は見かけませんでした。
タイは若いうちに行け
というキャッチフレーズがありましたが、今回子供たちはいろいろな刺激を受け、様々な経験ができました。あくまでも、家族旅行で高級ホテルに滞在という「安全地帯」から垣間見たタイで、僕がバックパッカーの時に体験したような「ディープなタイ」とはまた違いますが、それでも感じるところはいろいろとあった模様。
これからも、様々な経験を積み重ねて、バランスの取れた大人になってもらいたいと思います。
さて、今日は午前中はのんびりホテルに居られますが、午後13時にチェックアウト。空港への送迎の車は17時半なので、それまでなにして過ごしますかね…