三次創作小話「忘羨その後」(4-2)




突然、目の前のランジャンが急にぐらりと傾い(かしい)だ。


暁シンを片手に抱いて、もう片手で剣にぶら下がっている。

血が滴り落ちる。

急降下して、地上に降りた。



はっと目を開けると、寝床の中にいた。

「夢か」

でも隣にランジャンがいない。


「ランジャン」と呼ぶと、寝床から落ちていたようで、むくっと起き上がった。


「御剣から落ちた夢を見た」

信じられないという表情で、手のひらを見つめている。



翌朝、ウェイインとランジャンは二人の幼子と雲夢に向かう。


ウェイインは深呼吸をし、ランジャンは拳を強く握っている。

(昨夜の夢が正夢になるのだろうか)


金リンが五匹の仔犬を連れていた。

しかし、娘の姿はなかった。

ウェイインとランジャンは、一層、不可思議に思う。


スーチンと温ニンが手を振り、

温チンと赤子に会う。


ジャンチョンが現れる。

邪避けの腕輪を、と思ったら、(しまった!)忘れてきた。


命名の巻物は、、、焦るウェイイン。

ランジャンが袖から取り出した。


祝宴が始まり、聶宗主に合図を送った。

早々に、席を立つ。


外に出ると、金リンとあの娘がいちゃついていた。


「やっぱり、可愛いよな」

そう言ったウェイインは、またランジャンに耳を引っ張られた。


娘がこちらに気づいて、頭を下げて、にっこりと笑う。


ウェイインの悪い癖で、ちょっかいを出し始めた。

「金リン、その美しい娘さんは、まさか、お前の嫁さんか?」


金リンの反応も思った通り、真っ赤な顔で怒り出す。

「私たちは、まだ、そんな、、、おい、どこ行くんだ?」


金リンの視線の先に、暁シンと暁チェンが先ほどの仔犬を追いかけて、奥の方へ、姿が見えなくなりそうだ。


「ランジャン、頼む」

「君が離さないと動けない」


仕方ないとばかり、金リンと娘が追いかけて、連れて戻って来てくれた。


「すまない」ランジャンが言うと、二人は一礼して、姿を消した。


あれやこれやで、昨夜の夢の最後とほぼ同じ時刻だ。

(何かが起こるのか?)


すると、遠くから、ゴオーという轟音が聞こえてきた、その瞬間、砂嵐が襲ってきた。


子ども達を懐に抱き、飛ばされない様に、必死に太い柱にしがみついた。


通り沿いの店を軒並み巻き上げ、吹き飛ばしていく。

つづく






 びっくりです😳