三次創作小話「忘羨その後」(2-8)
あれから三ヶ月の座学期間があっという間に過ぎて、来春まではお休みです。
今回の座学は、藍先生が表舞台から退き、沢蕪君と含光君が仕切ったため、
勉学の面白さを味わえるよう、工夫されていた。
一方的に押し付けるのでなく、自分で考える力を鍛えるような教材が新たに作られた。
指南役だったスージュイが、ウェイインに、
「座学生達のために、最終日に何か記念になるものを残せないでしょうか?」
と相談してきた。
「夜狩にでも行くか?」
「預かっている子ども達に危険な事はさせられません」
「川遊びはどうだ?」
「人数が多すぎます」
「そうだ、お前達の琴の演奏を聴かせてやったらいい、あれは感動したぞ」ウェイインがうなずきながら言う。
「でしたら、ウェイ師兄と含光君の合奏もぜひお願いします。
愛がどれほど素晴らしいか、きっと分かるはずです。では、早速準備しますので」
スージュイは返事も聞かず、行ってしまった。
(やれやれ、どうやってランジャンを説得しようか)ウェイインは気が重い。
「ランジャン、おかえり」ランジャンの足音を聞きつけ、にっこりと笑って、お出迎えする。
「ただいま」ウェイインの顔をじっと見つめるので、
「あ、えーと、飯にするか、それとも風呂にする?」
ぎこちなくて、自分で恥ずかしくなる。
「何か言いたい事でも?」と聞かれて、「実は、」と言いかけるウェイイン。
ランジャンの口端がほんの少し上がっている。
「お前笑ってるだろう」ウェイインがむっとする。
ランジャンは「スージュイから聞いてる」と微笑む。
「ああ、そうか」一気に気が抜けるウェイイン。
くるくると表情が変わるウェイイン。
(どうしてこんなにかわいいのだろう)
ランジャンは愛おしくてたまらない。
ランジャンはウェイインの手をとり、指に口づける。「君さえいれば、何もいらない」
「ランジャン、決めた。
結丹する方法を考えてみるよ。
お前と共白髪になるまで、生きられるようになりたいから」
ランジャンは心を射抜かれてしまった。
(もう、めちゃくちゃにしたい衝動が抑えられない)
ウェイインはランジャンの腕の中で、もう何がなんだか分からない、、、
まるで空中に浮かんでいるようで、天地も分からない。
自分の体勢がどうなっているのかも分からない。
力強い手がウェイインのどこかしらをつかんで、また体位を回される。
ただただ、至る所に刺激を感じながら。
“そこ”は、すでに、限界を通り過ぎたようで、“気持ちがいい”以外に、何も感じられない。
二人は淫楽*に溺れていく。
完
*淫楽(いんらく)…色欲による快楽
快楽とは、官能的な欲望の満足によって生じる、快い感情。
追記
ウェイインが唐突に大声を出した。
そうだ、思い出した!
ランジャンがかがり火に使う焚き木を集めてくれた時だ。
「太くて硬いのがいい」って俺が言った。
それが長くて落ちそうだったから、「お前のは長すぎるんだ」って言った。
そうか、それを聞かれたのか。
すべては誤解だ。許してくれ、ランジャン、ははは…
完
後書き
時系列では、この後、(1-1)に続きます。
きのうの答え合わせ!
形のいいまあるいお尻
写真じゃ分かりづらいので動画を見てね!
ホットすぎて、どうしましょう