gg:ニキビかな?
dd:なんだろう?
gg:なんだ?
dd:引っ掻き傷?
gg:もしくは…
dd:吸って…😏
gg:吸われた?😆
【キスマーク⁉︎ママと一緒?】
〔君たちのドキュメンタリーを撮らせてくれませんか?〕
BBGテレビ、プロデューサーの名刺を差し出して、ブロンド巻き毛の男は、にっこりと笑った。
[ゲイカップルで、アジア人。
“二重差別に苦しみながらも、未来を信じて生きる!”これがタイトルです]
「はあ?」
『差別など、されてませんが』
[えっ]少し考えて、
[では、“なぜ、彼らは差別されないのか⁈”でいきましょう!]
「へっ?」
『申し訳ないのですが、全く興味がありません。お断りさせて頂きたい』
[有名になれるチャンスですよ!
あなた方のヴィジュアルなら、すぐに、モデルもできるし、そのうち、俳優にもなれますよ!]
「いやあ!」
『まだ学生ですので、そういう時間は作れません』
[そうですか、残念です。
今、世界中で、BL が流行しています]
[この勢いに乗って、差別のない社会の実現を訴えたかったのですが、]
プロデューサーは、苦虫を噛み潰したような表情だ。
「ふうん」ウェイインはランジャンを見て
「インタビューくらいなら、いいんじゃないか?」
『君がそう言うなら』
[ありがとうございます。
では、戻ってコンセプトを作成してみます。
また、連絡しますので、]
いそいそと帰って行った。
〈よかったの?〉ママが心配する。
「俺たちは、辛いことなんかないけど、もし、不幸せな人がいて、少しでも、役に立てるなら、」
『そうだな』
ママは笑顔で、〈じゃ、昼食にしましょう〉
『それにしても、どうやって、ここの住所が分かったんだろう』
〈その犯人は、あの人よ。きっと〉
ちょうど、パパが帰って来た。
《 I’m home!How was your day? 》
〈あなた、この子たちのプロフィールを作ってたでしょう。それで何かした?〉
《何があったんだ?》
・・・・・・・・
《それは申し訳なかった。ただ、雑誌のイケメンコンテストに応募してみただけなんだが、》
〈なぜ、そんなことを〉
呆れたように言うと、
《君たちが、イギリスでも、人気が出るかどうか、確かめたかっただけなんだ》
『それを確かめて、どうしようっていうの?』
《我が社のアンバサダーになってもらおうと…》
ママが睨んでいる。
ウェイインとランジャンは、無言で家を出た。
「きっと、ママにこってり絞られるな」
『いつものことだ』
「ママの首にあった傷、見たか?
見て見て、おんなじ所にあるだろ?」
ランジャンは、真っ赤になって、
『言うな!』
つづく
一日遅れの、ママの日!
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