三次創作小話「忘羨その後」現代版(58)


dd『腫れてきたら…』

dd『どうしたらいい?同情するよ』

前に出て確認して下さい。

gg「これはお前の責任じゃない」

ワオ

dd『歯が当たったような…』

dd『歯が当たったんだよね…』

dd『誰の歯がぶつかったの?』

メイクアップアーティストのお兄ちゃんは、こんな笑顔を見せているから、何の事を言っているのか分かっているに違いない。

メイクアップアーティストのお兄ちゃん:見なかった、見なかった。

メイクアップアーティストのお兄ちゃん:逃げるダッシュ


〜考察〜
ddとお兄ちゃんの目線から、
“誰かの歯”が当たったというのは、
ggの“唇”に、でしょう⁉︎

ggは、ddの責任じゃないと
言っているけど、、、
他の誰かなら、ddは怒るはず!

お兄ちゃんが逃げ出したくなる気持ち、
分かります笑い泣き


この動画の初めの15秒です





【ggとddは…それ訊く?】


「へえ、すごいご馳走だな。こんなにたくさん。
デリバリーでも始めるのか?」

『忘れたの?きのう、ベッドの中で言ったじゃないか。
今日、バイク仲間とクリパだ』

「あんな真っ最中に言われても、覚えてないよ」
ウェイインはニヤッと笑った。

耳を真っ赤にしたランジャンは、咳払いして、

『ねぇ、一緒に来てくれない?
みんなに君を紹介したいんだ』

「う〜ん」
(お前は、バイクの話になると夢中になって、俺は仲間はずれにされた気分になるんだ)

『退屈だったら、途中で帰ってもいいからさ』

「ま、荷物を運ぶお手伝いだけでもして差し上げましょうか」


ランジャンが車を乗り入れたのは、十数階立ての大きなビルだ。
「ここは、パパの会社?」

『そう、パパには君を連れて来いって、うるさく言われてたんだけど、君はいつでも忙しいし、』

「どうして、ここ?」

『学生は金がないから、安い会場を探してみたんだけど、やっぱりこの時期はどこも高くて。
会社はクリスマス休暇中で、ガードマンしかいないから、会議室を自由に使っていいって』

「このビル全体がパパの会社?」
『まさか、賃貸だ。それも3フロアだけ』

駐車場の一隅に台車が置いてあった。
それに荷物を積んで、2人は最上階へ。

会議室はワンフロアぶち抜き。
照明は消えていて、窓はブラインドが閉められ、薄暗い。

「ランジャン、電気つけて」
振り返り、ランジャンがいない事に気づいた。

すると、いきなり、
パンパンパンという音と[サプライズ!]という大合唱。

ぱっと明るくなると、デパートメントストアのエントランスにあるような大きなツリーが、ど真ん中に鎮座している。

電飾が点灯すると、思わず、
「きれいだ」口をついたウェイイン。

[老師、おめでとう!]
ウェイインは、目を丸くして見回した。
「みんな、どうして、」

ランジャンが花束を持って現れた。
ウェイインにひざまずいて、花束を捧げ持つ。

ウェイインが微笑んで受け取ると、歓声と拍手が起こった。

『では、剣道クラブ主催の【医学部合格おめでとうパーティー】を始めるぞ!』

[おお!]

飲んで、食べて、大騒ぎして、
歌ったり、踊ったり、大いに盛り上がった。


2人は寄り添って、窓の外の絶景を見渡している。
藍色の空には星が輝き、ビル街には夕日が沈んでいく。

開始からビデオを撮影していた部員が、唐突にウェイインに言った。
〔その唇の傷どうしたんですか?〕

ウェイインは、顔を真っ赤にして苦笑い、
ランジャンは、下を向いてしまった。

どっと笑いが起こり、質問した部員はキョトンとしていたが、
別の部員に耳打ちされ、ニヤつきながら逃げて行った。
つづく





これに釘付け?笑