三次創作小話「忘羨その後」現代版(59)




 ?:イーボー、イーボー、


YB:あ?


?:なぜそんなにムッとしているように見えるの?


YB:みんなに言われた。

僕は、会話を台無しにするやつだって。


?:私は会話が得意なの。


私たち2人で会話をしてみるというのはどう?


YB:やりたくない。



https://twitter.com/gremlinyibito/status/1641303111137361920?s=46&t=BKI2Vjbw7xegQeZ79lADgw






【ggに怒られ、凹むdd】



『パパとママが温泉にでも行かないかって』

「もう、どこもいっぱいだろ?」


『ダメもとで予約しておいてくれたらしい』

「ダメもと?

ああ、俺の転部のことか」


『2人とも、君に驚いて、敬服してた』

「大げさだ」


『受かった事もすごいけど、

他人を救いたいっていう君の義気に感銘を受けたって』


「はああ」

ウェイインは口を開けて、あきれたように首を振った。


『この機会を逃したら、次はないかも。

勉強がますます大変になるんだから』


「そうだな。お前が行きたいなら」

ウェイインは、にっこり笑った。


『絶対、気にいるよ。スキーにスノボー』

ランジャンは、スキーをする真似をして、

『ウェイイン、やったことある?』


「ないよ。お前は?」

『スノボーなら、少し』


「お前は、なんでも上達が早いからな。

生まれながらのスポーツマンだもんな」


『君のスーツケース、どこか行きたくて、出してあったんだろう?』


「…うん、ちょっと帰りたくなった。

おじさんや姉さんに会いたくなった。

でも、ジャンチョンがあんなだから、行かない方がいい」


「春節の時は大混雑するからさ。今ならって思ったんだ。

ごめん、相談しないで」


『ううん、分かるよ。

元気出そう!みんなで出かけて楽しもうよ』


(元気づけてくれてるんだな…)

「ありがとう」



数日後、空港でママたちと待ち合わせ。

ランジャンの後をついて行くウェイイン。


「あれ、国際線?」

「どこに行くんだ?」


『あれ!』

電子掲示版には、“SAPPORO”の字が。


ウェイインは絶句した。


『ちょっと時間がかかるけど、すごくいいスキー場だから』


(ちょっとじゃないだろ)

ウェイインは、ふうっとため息をついた。


チェックインの後、ウェイティングホールで待っている。


「パパとママ遅いな」

『…実は、来られなくなった』


ウェイインは眉を吊り上げた。


『ギリギリになって言わないと、君も行かないって言い出しそうだったから』


(この野郎)

ウェイインは怒りでブチ切れそうだ。



飛行機の中で、ウェイインはずっと機嫌が悪い。

ランジャンが何を言っても、

「ふん」「ああ」「何?」

とぶっきらぼうだ。



15時間以上のフライト、3時間弱のバス。

ホテルに着いた時は、もうグロッキー*状態のウェイイン。


一言も話さないウェイインに、

『ウェイイン、疲れてるんだろう。ゆっくり休んで』


「俺はだまされてここに連れて来られたんだ。

お前の言うことは、もう、一切信じないからな」


『私は、会話を台無しにするやつなんだ。

もう誰とも話したくない』

ランジャンは、自分の過ちに、いまさら気づきいた。


ウェイインは部屋に入るなり、ベッドに大の字。

つづく



*グロッキー…死語だそうで笑

意味は、ひどい疲労でぐったり。





すごくかっこいい気づき

劇場でお会いしましょう。

https://x.com/okcd_aktf/status/1779764743885963333?s=46&t=BKI2Vjbw7xegQeZ79lADgw