三次創作小話「忘羨その後」現代版(74)




ggの怒りを、どうやってなだめるの?



撮影中に、ggは、ddの顔が少しむくんでいることに気づいた。

前の晩に、撮影隊が出かけて、呑みに行ったことを知っていた。


ddがずっと否定していたが、ggは頬を膨らませて、ふくれっつらだ。

ggは何が起こったか分かったから。


ggがYKに尋ねたとき、YKは非常に驚いて、答えられなかった。


gg「待って」

gg「ddが呑んだ?」

YK:う〜ん、いいえ…シャオ老師。違うの。


gg「怒ってるぞ」


dd『私はばかだ』


すぐに、ggの後を追ったdd



dd『私がばかなんだ。私が悪い』


gg「なんで?」


ddはggに近づいて、


ggの手に触れた。

dd『私を許して』

ddは、とてもにこやかな顔をしている。

gg「お前を許す、けど、まだ怒ってるぞ」

ddはggに無断で、呑みに行ってはいけないと学んだ



https://youtube.com/clip/UgkxlTPEUEnv1C0BQ82wnJKhC2-MBkhCIGHa







【夏休みはどうなる?】



それから、1ヶ月後。

ウェイインは、すっかり生来のウェイインに戻った。


「これのおかげだ。おしゃれだろ?」

紅色にひび状の黒い線が走っている玉。


手首の数珠をクルクル回しながら、

「これを触ると、落ち着く。

不思議なことに、寂しさや不安が消えていくんだ」



忙しさに日々追われて、時間が立つのもあっという間だ。

「ランジャン、夏休みの予定は?」


『兄が、休暇で帰ってくるんだ。

多分、家族で、リゾートに行くと思う。

君も、もちろん一緒に』


「サマーキャンプ*があるじゃないか」

『そうだった。日程は決まった?』


ウェイインが、スマホの画面を見せた。

『ママに言っとく』


「それから、剣道同好会の合宿もあるぞ」

『聞いてない』

「きのう、突然そういう話になった」


『今から、場所をおさえられるのか?

あまり金がかからない所がいいんだろう?

今からじゃ、難しいと思う』


「キャンピングカーで、行きたい所に行くっていう手もある」



翌日のランチで、

「困ったことになった。サマーキャンプで予約したキャンプ場が、経営破綻で倒産したそうだ」


『ちょっと、待って』

ランジャンは、どこかに電話をして、説明をしている。


『何人位だった?』

「大人も含めて、20人かな」


『うん、分かったありがとう』

電話を切ると、『なんとかなるって』


『そうだ。ついでに、剣道同好会も一緒にできたら、一石三鳥だ』


「三鳥って?」

『ママの家だから、家族旅行も兼ねてってこと』


ランジャンは、スマホで写真を見せてくれた。

『小さな島だけど、ヨットもボートもあるし、プールとテニスコート、あと、馬も飼ってる』


「島って、丸ごと?」

『そう。これが、屋敷だ』写真を見せた。


「一体、何部屋あるんだ?まるで城のようだ」

『昔は貴族の別荘だったそうだ』


「お前んちって、すごい金持ちなのか?」

『ああ、違う、違う。維持費が大変で、負の遺産だって言ってる』



次の日は金曜日、

ウェイインは、「飲みに行かないか」とランジャンを誘う。


『ごめん。ゼミ活で遅くなる。

なるべく早く帰って来る。家飲みしよう』


ウェイインは、ランジャンを待っていて、

いつの間にか、眠ってしまった。



キキキー、ガシャーンという音で、目が覚めた。


まさかと窓の外を覗くと、バイクが横たわっていた。


急いで階段を降りていくと、ランジャンと鉢合わせした。

「バイクはどうした?」と聞くと、


『飲んだから置いてきた』

「お前が事故ったんじゃないんだな」


『うっ』

ウェイインを押し退けて、部屋に入ると、バスルームで吐いている。


なかなか出てこないと思ったら、ランジャンは床に転がっていた。

腕を引っ張って、どうにかこうにかソファに寝かせた。



数時間経って、

バスローブ姿のランジャンが、ベッドに入り込んできた。


『ごめん、ウェイイン』

「俺は怒ってるんだ」

ウェイインは背を向けた。


『私が悪かった。私がバカなんだ』

ウェイインを背中から抱きしめ、

『許して』耳元で囁く。


「許してもいいけど、まだ怒りは収まらないからな」

ランジャンの手を思いきり、つねった。

つづく



※サマーキャンプは、ボランティア団体の子ども達のための行事。








https://x.com/rin_doll17/status/1784417476824138034?s=46&t=BKI2Vjbw7xegQeZ79lADgw


迷走してましたね〜