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今日は株式市場に大型の新規上場がありました。
「サントリー食品インターナショナル」です。
取引開始直後の記念すべき初値は3120円。
公開価格3100円から20円高でした。
予想株価収益率(PER)は27倍。
現在の相場からすると、高くもなく低くもなく、ひとまず妥当な金額であると思います。
財務諸表もざっと眺めてみました。
第一四半期の純利益が前年度の5倍!
これだけみるとすごく伸びている企業のようにも見えますが、実際のところどうなんでしょうか?
サントリー食品インターナショナルの株価の今後を考えてみると、値上がりは限定的だろうと予測します。
言うまでもなく、日本国内での食品の市場規模は頭打ちどころか今後は人口の減少に伴って市場も縮小していくでしょう。
仮にサントリーが競合他社とのシェア獲得争いに勝てたとしても、業績を大きく上昇させる余地はほとんどないと考えられます。
となると、今後は日本国外に手を広げていくことになります。
「サントリー食品インターナショナル」とわざわざインターナショナルとついているあたり、海外展開への切実さを感じるのは私だけでしょうか?
食品業界を世界規模で考えると、今後も食品の需要は人口増加とともに増えるでしょうし、食品が足りていない地域だってまだまだあります。
したがって、サントリーも売上もシェアも伸びしろはまだまだあります。
しかし、日本ではとてもブランド力のあるサントリーでも世界に打って出て、日本国内と同じようなブランド力を構築するのはかなり困難なことです。
それぞれの国の有名企業とも競合しなくてはなりませんし、さらにその市場の中で多くのグローバル企業がしのぎを削って競争しているのですから、簡単にシェアを拡大することはできません。
さらに、扱う製品が「食品」ですので、なおさら差別化しにくい分野というのも今後を楽観できない理由の一つです。
少し前に、アメリカでフェイスブックが上場することが大きな話題となり、市場でも注目を集めました。
フェイスブックの場合は10億人を超えるユーザーへのアプローチ方法次第では莫大な利益をあげることができる可能性を秘めていました。
しかし今回のサントリーではそのような期待はできそうもありません。
大型の新規上場だからといって、それが投資家にとってのチャンスとは限らないのです。
ある程度リスクをとってでも高い利益率を狙いたいという個人投資家には、あまりオススメできません。
逆に、安定的に着実にリターンをかせぎたい投資家にとっては、一考の価値ありだと思います。
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