世の中、相変わらずマーケティングブームである。
「集客コンサルタント」に近しい肩書きの人たちが、巷には溢れている。
確かに、駆け出しの起業家にとって代表的な悩みは、集客か資金繰りが大部分を占める。
そこをクリアできるか否かによって、「採算ライン」に乗るか否か、つまり、ビジネスを続けられるか強制終了するかが決まるので、当然優先度の高い問題ではある。
ところが、これが経営の全てではない。
採算が取れるようになった先には、長い長い「組織運営」という課題が目の前に現れる。
集客出来るまでも大変だが、集客出来るようになってからが、本当の経営のスタートなわけで。
でも、多くの駆け出し起業家は、昔の僕を含め、集客出来れば儲かり続ける、と勘違いする。
どんなに儲かっていても、1人で稼げる額には限界がある。「儲かる仕組み」をつくって、自動的に儲かるようにしていかなければ、ある程度の売上利益で捕まってしまい、「ラットレース」に巻き込まれる。
こういう話の流れになると、ネットビジネスやネットワークビジネスの人たちが出てきて、「だから、金持ち父さんは権利収入〜(以下略)」という説明を始めるが、それが絶対的な解決法ではない。
確かにレバレッジは効かせられる方法の一つではあるが、勿論ビジネスに万能なんてないし、完全に労働から解放されることはない。
*よく彼らが引き合いに出す、ESBIモデル。
セミナー開いたり勧誘したりと、権利収入を増やすための「労働」が、当たり前のように必要になるわけで、ここを強調して彼らが説明することはない。
その労働との費用対効果を説明出来る人もいなければ、説明しようともしない。
そもそも、提唱者であるロバートキヨサキ氏は、権利収入のみを強調してるのではなく、ESBI全ての領域から収入を得ることが、安定するための秘訣である、と説いているだけに過ぎず、権利収入の中でもネットワークビジネスはオススメの一つとして紹介しているに過ぎない。
この「権利収入」の部分が、ネットワーカーの中では、勝手に一人歩きしてるだけだ。
数限れないほど、ネットワークビジネスに誘われた僕だから、その本質は理解出来ている。
一方、金融や不動産投資はどうか?
これも専門知識が必要になるのと、分散投資が基本であり、尚且つ初期投資額がまとまって用意出来ないと(最低1000万以上)、本当の意味でのリスク分散型投資は実現出来ない。
世の中で一般消費者向けに出回っている投資物件は、元々元本割れリスクが高い商品であることを、殆どの人は知らない。
つまり、有り体に言えば、投資は金持ちにならないと効果が薄いということだ。
金持ちになる手段としてではなく、金持ちになった後に、更に効率よくお金を働かせてより安定的にお金を増やす方法が、投資の本質だ。
だから、まかり間違っても、生活資金の中から投資にお金を回すなんてことはしてはいけない。
飽くまで、余剰資金が潤沢に入ってくることがある程度保証出来る状態になってからでも、全然遅くない。
結局、劇的に収入を上げていくためには、人を採用して教育して組織化すること以外に、安定的なビジネスモデルは存在し得ないと僕は考える。
ネットビジネスもネットワークビジネスも金融投資も、環境変化によって幾らでも変動要素がある。
ある程度のストック要素はあるものの、永遠ではない。
世の中の前提条件が変われば、今までのやり方はすぐに通用しなくなる。(ただし、今は時代の流れには乗ってるけどね)
だから、安定的に収益を得るためには、やはり組織化が必要条件だと、僕は考える。
だから、プロジェクトマネジメントのコンサルティングの一環として、最近は組織化のコンサルティングも行っているのです。
人に投資をすることが、最終的には一番リスク分散型の投資なのだと思っています。
本日も最後までお読み頂き、誠に有り難うございました!