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【前回までのおさらい】
◼︎ PMOは、プロジェクト全般の管理を独立して行う。
◼︎ PMとの違いは、作業をしない人が横串で客観的に管理すること。
◼︎ PMOは万能ではなく、以下のメリット/デメリットがある。
【メリット】
1. 独立性
2.PMやリーダーの管理業務の軽減
3. 会議のファシリテーション役の分離
【デメリット】
1. PMとしての視点が乏しい
2. PMとの役割分担がうまくいかない
3. PMの育成を妨げる
今回は、PMとPMOの役割分担について、更に深堀りしてみます。
<PMにありがちな誤解>
1. PMは何でも自分でやらなければならない
特に経験の少ない方に見られる傾向ですが、PMはスーパーマンみたいな仕事だと勘違いしている方が結構います。
これは、社長に対する誤解と似てるかな、と。
社長になったことのない仕事は、社長は「すごい人」だと思いがちですが、意外とフツーの人ばかりですよ(^_^)
むしろ、
「何かはすごく得意で何かが決定的に欠けている」
人が多いと思います。
何かに突出するからこそリーダーになれるのだし、
そういう人こそ実はバランスが悪いものです。
僕も、調整やコミュニケーションは得意ですが、細かい管理が全く出来ません(笑)
PMだって特殊な人種が行う仕事ではなくて、単に技術者と役割分担が違うだけです。
今まで技術者だった方は、
技術中心の仕事から調整中心の仕事になるだけです。
2. 自分の仕事をPMOに取られる
これも1と同じく経験の少ない方にありがちな誤解です。
「PMOに管理全般を任せるならば、PMは要らないんじゃないか?」
まぁ、そう考えてもムリない部分もありますけどね。
でも、誤解して頂きたくないのは、分担しなければならないほど、PMはやることが多岐に渡るからなのです。
自分がプロジェクトの長として振る舞うためには、「なるべく問題に入り込まないこと」が重要なんです。
なぜならば、問題の本質が見えなくなりますからね。
出来る限り、プロジェクトを客観視出来る方がいいんですよ。
だからこそ、管理業務も手を動かす仕事はPMOに任せて、PMは重要課題やリスクについて取り組む必要があるのです。
3. 細部が気になる
これは、リーダーとしての資質全般の問題ですね。
リーダーという仕事は、ある意味「人に任せる」仕事とも言えます。
逆に、人に任せられない人は、決してリーダーにはなれません。
「任せる」ということは、「細かいことには目をつぶる」ということでもあります。
任せているのに、自分が細かい管理をしてしまっては、本末転倒です。
結果が出るまで心配でイライラするかも知れませんが、自分以外の人たちが結果を出せるように協力するのが、リーダーの役目だと思いませんか?
<PMOにありがちな誤解>
1. 実行の主体になる
PMOは、PMと違い実行の主体になってはいけません。
あくまで、第三者機関です。
ここの線引きは、非常に重要です。
そうでないと、PMと役割がかぶってしまいます。
黒子に徹し、決して前に出すぎないこと。
これが、PMOの立ち位置の大前提です。
2. PMと同じ視点でないといけない
上記にもつながりますが、組織には色んな視点があった方が、組織としての強度が高まります。
社長とか管理職がトップダウンで異論を許さない組織は、推進力はありますが問題にぶち当たった瞬間に空中分解する怖れがあります。
リーダーと管理職は、違う視点を持つからこそ、価値があるのです。
「考え方」「理念」は共有する必要がありますが、視点が違う方が様々な角度から問題発見ができ、早めに問題解決をすることができます。
だからこそ、ムリヤリ違う視点を持つ必要はありませんが、PMと違う視点を持つことが、プロジェクト全体に価値をもたらすことを知ってください。
3. 調整業務はPMに任せれば良い
ここは1との兼ね合いが難しいところですが、調整業務をPMが一手に担うと、PMがボトルネックになってしまいます。
PMでないと調整できない社内調整以外は、積極的にPMOが関与すべきだと僕は思います。
重要なのは、PMが本来やるべ仕事に専念できるためのサポートなので、工程管理だけでなく、課題解決のためのステークホルダー調整にも、積極的に関与しましょう。
そのためにも、普段から関係者との関係構築が非常に大切になります。
いかがでしょうか。
プロジェクト管理業務において、PMとPMOは対の関係です。
役割の違いをうまく活用し、プロジェクトの問題解決のため協力し合っていくのが、あるべき姿だと思います。
まだ成功事例が確立されていない感がありますが、ブログで実際の現場経験をもとに少しずつご紹介していければと思います。
本日も最後までお読み頂き、誠に有り難うございました!
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