先日、イタリア人の友達にルツェルンにあるお気に入りのピザ屋の話をしたら


『スイスにうまいピザ屋があるなんて信じられないな。スイスに美味い日本食屋が無いのと一緒だよ!俺が今度本当のピザを食べさせてあげるよ!だから君も本当の日本食を食べさせてくれ!』


話がちょっと違う方向へ進んでしまった…


せっかくなので


日本食…何を食べさせよう…


なんて事を考えていると、いっそこことナポリタンを食べさせてみようかと小悪魔が囁く。
以前イタリア人の同居人の前でナポリタンを作った時に身の危険を感じたのだ。


イタリア人にとってはナポリタンは外道中の外道。
あれは横浜で発祥し喫茶店の定番となった正真正銘の日本食なのだ。

日本人にとってナポリタンとは、弁当の中に入ったりパンにはさんだり、もはやなくてはならない素晴らしい一品である。


日本食といえば、カツサンドなどもそれにあげられる。


さっくりと上げたトンカツと千切りキャベツとソースと一緒にパンでサンドする。
一見海外にもありそうな料理にも見えるのだが、あのソースも実は日本の味なのだ。


ヨーロッパに住んでいるのでついでに言うとジャーマンポテトというものをドイツ人に行っても


『?????』


というリアクションを受ける。
コミュニケーションを取ろうとジャーマンポテトを話題に挙げ、意味深な空気になった日本人も少なくはないのではないだろうか…


そう、ジャーマンポテトも実は日本発祥なのだ。
似たものをドイツではSpeckkartoffelnというらしい(まだ見たことはない)。



アメリカでは寿司を油で揚げたものにマヨネーズを付けて食するというのが流行っているそうだ。


寿司を上げるというアメリカンな考えに正直落ち込んだが、更にアメリカに住む知り合いの日本人が


『あれは日本の古臭い寿司なんかよりおいしいよ!』


などと言い出した時には流石にディスカッションをしたのをふと思い出す。


食べたことがないので揚げ寿司というやつを悪くは言わないが、まず食欲わかんし、そもそも本家を超えるとは悪いが到底思えない。
そもそも、自分の国にある文化をそういう風に言えるのか…


自分の文化を大切にしないのはある種の罪だと思う。


イタリア人にとってもピザやパスタはそれに相当するのだ。


実際にこだわりは半端じゃない。
だからイタリア人にはナポリタンを出してはいけない。


パスタソース、いわゆるイタリア人のいうママンの味というやつを、いくつか教えてもらったが確かに美味い!


自分の国のものに誇りを持つ。そしてそこにリスペクトを持つ。

なので、イタリア人とは非常に気が合う。

大切なことですね!


グローバル化していく世の中でしっかりと視野を広げる事。でも、だからこそ自分という個をしっかり持つこと。

自分の場合は自国はもちろん、外の文化をしっかり見てしっかり見定めること。


この先、楽器を続けるにしても職人になるとしてもそれさえしっかり軸にあればぶれることはないと思う。


そんな事を思う今日この頃。


明日はコンセルトケボウの演奏会を聞きに行ってきます(^^)!