東井義雄先生の金言(1)
〇「他力」ということは、「自力」をはねのけるような、そんなケチなものではない。
〇陰にあるさまざまな支えに対し「おかげさま」を生み出した先祖の思想の深さ。
〇教育は、問題を取り除いてやるよりも、問題を与え、それにどう取り組ませていくかが大切。
〇物体でさえ、それを動かそうとすれば、それに触れねばならぬ。まして、子どもは生きている。そのいのちに触れねば教育はできない。
〇変えることができると信じるからこそ、教育が成り立つ。
〇子どもは、甘えることのできるものの前には惜しげもなく裸になる。
〇すぐれた実践を築いている人は、適度の甘さをたたえている。
〇せめて子どもに負けないくらいの生気のある朝のあいさつを、帰りには生気のある明日の出会いを期待したあいさつを。
〇きびしさを、私は先生方に大切にしていただきたい。しかし、憎しみやのろいや冷酷さを育てるようなきびしさはどんな場合にも避けていただきたい。これは東井という人間の遺言だとお考えいただきたいのです。
〇教師の仕事は一日中、いや一年中ほとんど教師の良識に任されている。教師の怠惰で授業をどうしようかと考えもせず、教室に行ったとしても一日はすんでしまう。そして、それは取り返しのつかない一日だけれども、生産業務のようにその日のうちに目にはあらわれてこない。身震いするほどのおそろしさである。
〇子供のころ受けた授業の形だとか、どこかで見た模範授業だとかが頭を縛って、それが授業を個性も生気もないものにしている。