学級担任を1人に固定せず、複数の教員がローテーションで担任を受け持つ「学年(チーム)担任制」を導入する学校が増えています。
文部科学省によると、導入例の統計はないけれど、都市部を中心に草の根的に広がっているとのことです。
近畿では京都市が4年度に小学校1校で導入し、その後20校に拡大しました。
神戸市も5年度から小中4校をモデル校とし、今年度は9校に増加しています。
大阪府羽曳野市も今年度から小学校1校で取り入れています。
「学年(チーム)担任制」導入のメリットは以下のとおりです。
①子ども、友人関係の変化に気付きやすくなる
②教員と子どものよりよい関係が築ける
③さまざまな考え方や人間性を知ることができる
④教員の働き方改革につながる
⑤教員同士の学び合いになる
「学年(チーム)担任制」には多くのメリットがある一方で、「誰が担任(相談相手)なのかはっきりしない」「教員間での情報共有に手間がかかる」などのデメリットも課題として挙げられています。
おそらく力のあるベテランの先生たちは、学年(チーム)担任制の導入に難色を示すと思います。
今でも一人で十分できているし、自分の学級をまとめるというやりがいも奪われます。手間がかかり、他の先生のフォローもしなければいけません。
決して全ての先生が望んでいるわけではないと思いますが、学校現場の現状を考えると、学年(チーム)担任制を導入する学校が今後増えていくと思います。
いじめ問題や保護者対応など業務が増加している現状で、全ての責任を一人の先生が背負うには負荷が大きすぎます。
学年(チーム)担任制では、責任が分散できます。また、若手の先生の学びの機会も増えます。
多様性の時代です。
子供にとっても、複数の先生と接する機会を得ることはいいことだと思います。
学年(チーム)担任制にとって最も必要とされるのは、先生同士の連帯です。