若い頃から不健康な生活を送ってきた自業自得か。

目が見えづらくなっていたのでこれはいかんと目医者へ行ったら

眼底出血をおこしてた。

医師に、高血圧じゃない?と指摘され、

血圧を測定しようとした看護婦さんが「はかれません!」

(計測不可能な高血圧ってどんな血圧なのでせう)

「このまま内科へ行ってください」と強制的に近くの内科に送り込まれ。

そこでも又看護婦さんが血圧を計ろうとして「はかれません(半泣」

降圧剤を投与されて、しばらく横になってください、と寝かされた。

「計れないような高血圧なんてあるんですか」と聞くと

「いままで見たことないです」と看護師さん。

「ふつうは死んでます」と、内科のお医者さん。


そりゃ、すごい。

ふつうは死んでるのに生きているわたし。

わたしって、めちゃラッキー?

・・などとココロの中で思っていると、

「冗談じゃないですよ」と、看護師さんに言われた。


その看護師さん、うちの近所に住んでいるひとで、同世代。

「わたしたちの世代って、急に倒れたりとか、多いんですよ・・」

しみじみとやさしくいわれるので、

スミマセン、そうですよね、と思う。


そんなこんなで、大学病院への紹介状を渡され。

後日大学病院へ行き、又びっくりされる。

目医者からはじまって、医師、看護師ことごとくみんなに、

化け物?幽霊?ってな目で見られるので

そのたびに北斗の拳のケンシロウのセリフが浮かんでくる。


はー

こういうこと考えてるから怒られるんだよなー


それにしても。

なぜあまり症状が出ていないのか?という疑問はあるので、

とにかく検査、できる検査はぜんぶしましょう、と言われ、

ハイ。

とすなおに返事をする。


そう。わたしはとにかく病院が大大大嫌いなのである。

マジメな患者になれない。

いや、、わたし自身があんまりマジメにかんがえすぎる性質なので、

ひとの病気や肉体をみる(なおす)医者という人たちとの、

かかわり方がわからなかったのだろうか。

風邪ひいて病院に行っただけで、怒鳴られたり、追いかえされたり―

若い頃、わたしはなんでこんなメにあうのかね?とよく思ってた。


ひさしぶりに病院に行ってみてわかった。

若い頃のわたしは、頭に浮かぶ疑問をそのまんま口にして、

医師や看護師を怒らせていたのだ。

そこには「治してほしい」という謙虚さがないというだけじゃなく、

そもそも「治りたい(治したい)」という気持ちも薄かったのだと思う。

医師だって、そんな患者みたくないよなぁ。


学校でとことん先生嫌いになってしまった不登校児、がわたしなのだ。

権威主義的で、上から目線の、えらそうな人はみんな嫌い。大嫌い。

そんなめんどくさい子どもの相手ができる先生(医師)なんて、

そうはいないだろう。


しかしまぁ、なんだ。

わたしも40年以上生きてきたわけで、少しは知恵をつけた。

いろんな経験もしてきた。

不本意ではあるがこれから先、病院にもお世話になるわけである。

それなりに「おつきあい」できるようにならないといけない。

少しは、大人にならないと。


というわけで

脳内シュミレーション。


わたしは「強がっているが、実は気が小さく、緊張しやすい」

というキャラの患者(事実である)。

とつぜん病院へ送り込まれ戸惑っている。これが第一の設定である。

つぎに、相手をよく観察する。

主治医は女性30代半ば。やせていて小柄。

ショートヘア。眼鏡をかけている。優等生。クール。口調は厳しめ。

負けず嫌い。仕事を愛してる。

つぎに相手にあわせて、じぶんの反応やセリフ、行動を考える。

表情、歩き方、座り方、手は、目は・・・

「ハイ」という時の声は?どんな気持ちで、どんなトーンで?


それから。


病院には毎日働いている、たくさんの人たちがいる。

人のため、生活のため、忙しく、時にたのしく、しんどくもある仕事。

ひとつの仕事。あたりまえの日常。

子どもの成績が悪かったことや、夕飯のことを思ったりもしながら。


病院には医療を必要とする人たちが、途切れることなくやってくる。

痛かったり、つらかったり、困っていたりする人たちが

健康を求めて。

あるいは、(病を得たわが身の)居場所を求めて・・・。

家族を見舞いにくる人もあれば、

別れもあり、出会いもある。


と、考えはじめたら、きりがなく―。

ここだけで、いったいどれだけのエピソードがあるんだろう?

わたしになんか想像もできないようなドラマが、

日々うまれているんだ。


大きな病院ってすごい劇場だな。と思った。


そう思ったら、鳥肌がたった・・・。