2017年12月6日に出た最高裁判決を現代語訳してみます。

一応、原文も記しますが赤文字の所だけを読んで下さいね。

では・・・。

 

主 文 

本件各上告を棄却する。 

各上告費用は各上告人の負担とする。

 

判決(主文)

NHKさんも被告さんも、第二審に対して不服だと言ってた件ですが、最高裁としては受け付けません。お二人ともお帰り下さい。

上告のために使った印紙代とか、それぞれが負担して下さいね。

 

理 由 

第1 事案の概要 1 本件は,平成26年(オ)第1130号・同年(受)第1440号被上告人 兼同年(受)第1441号上告人(以下「原告」という。)が,原告の放送を受信 することのできる受信設備(以下,単に「受信設備」ということがある。)を設置 していながら原告との間でその放送の受信についての契約(以下「受信契約」とい う。)を締結していない平成26年(オ)第1130号・同年(受)第1440号 上告人兼同年(受)第1441号被上告人(以下「被告」という。)に対し,受信 料の支払等を求める事案である。

 

理由

そもそも、今回の問題は被告さんがNHKさんの放送を受信できるテレビを持っていたのに、受信料金を支払うという契約をしないで無視していたから、その設置した時から、今までの受信料金を払って下さいよ・・・という喧嘩でしたね。

 

 2 原審の適法に確定した事実関係の概要等(公知の事実を含む。)は,次のと おりである。 (1) 放送法に基づく原告に係る制度の概要等 ア 原告は,放送法により設立された法人であり(同法16条),「公共の福祉 のために,あまねく日本全国において受信できるように豊かで,かつ,良い放送番 組による国内基幹放送(中略)を行うとともに,放送及びその受信の進歩発達に必 要な業務を行い,あわせて国際放送及び協会国際衛星放送を行うこと」(同法15 条)を目的としている。 イ 放送法施行前(以下「旧法下」という。)においては,我が国では,大正1 5年に社団法人日本放送協会が設立された後は,同協会のみが放送を行っていたと ころ,放送の受信設備(聴取無線電話)は,政府の監理統制する無線電話の一種と して,無線電信法2条により,その設置に主務大臣の許可を要することとされてい た。そして,放送用私設無線電話規則13条により,放送の受信設備の設置の許可 を受けるためには,許可願書と共に放送施設者(社団法人日本放送協会)に対する 聴取契約書を差し出さなければならないものとされていた。また,無線電信法に は,許可なく無線電話等を設置した者に対する罰則規定も設けられていた。このよ うな制度の下で,放送の受信設備を設置した者は,聴取契約に基づいて社団法人日 本放送協会に聴取料を支払い,同協会は,聴取料を基本的な財源として放送事業を 行っていた。 上記の無線電話の設置の許可基準は法定されておらず,また,放送事業は,政府 の監督下に置かれ,番組内容についても,検閲等の取締りが行われていた。 ウ 昭和25年に,電波法,放送法及び電波監理委員会設置法が制定・施行され るとともに,無線電信法が廃止され,放送の受信設備の設置に許可を要しないこと となった。そして,放送法は,我が国における放送事業につき,「公共の福祉のた めに,あまねく日本全国において受信できるように放送を行うことを目的とする」 (制定当時の放送法7条)公共放送事業者によるものと,それ以外の一般放送事業 者(同法第3章。以下「民間放送事業者」という。)によるものとの二本立て体制 を採ることとし,前者を,社団法人日本放送協会の財産をそのまま引き継いで同法 により設立される特殊法人である原告に担わせることとして,原告の業務,運営体 制等に関する規定(同法第2章)を設けた。なお,原告の目的,業務,運営体制等 に関する規定については,その後数次の改正がされ,現在は,後記カのとおりとな っているが,公共の福祉のために放送を行うことが原告の基本的な目的とされ,そ の目的を達成するための業務内容が法定されていること,原告の最高意思決定機関 として経営委員会が設けられ,その委員の任命方法,資格要件等につき後記カのよ うな定めがあること,原告を代表しその業務を総理する会長は経営委員会により任 命され,原告の重要業務の執行について審議する理事会等が設けられていること, 原告の収支予算等,業務報告書及び財産目録等は内閣を経て国会に提出等されるも のとなっていることなど,基本的なものは,制定当時から定められていた。 放送法制定の際の国会審議においては,このような二本立て体制を採ることにつ き,政府委員から,「わが国の放送事業の事業形態を,全国津々浦々に至るまであ まねく放送を聴取できるように放送設備を施設しまして,全国民の要望を満たすよ うな放送番組を放送する任務を持ちます国民的な公共的な放送企業体と,個人の創 意とくふうとにより自由闊達に放送文化を建設高揚する自由な事業としての文化放 送企業体,いわゆる一般放送局または民間放送局というものでありますが,それと の二本建としまして,おのおのその長所を発揮するとともに,互いに他を啓蒙し, おのおのその欠点を補い,放送により国民が十分福祉を享受できるようにはかって いるのでございます。」(昭和25年1月24日第7回国会衆議院電気通信委員会 議録第1号20頁)などとする説明がされている。 エ 原告の事業運営の財源に関し,放送法は,原告の放送を受信することのでき る受信設備を設置した者(以下「受信設備設置者」という。)が支払う受信料によ って賄うこととして,「協会の標準放送(中略)を受信することのできる受信設備 を設置した者は,協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」 (制定当時の放送法32条1項本文)と規定し,原告が営利を目的として業務を行 うこと及び他人の営業に関する広告の放送をすることを禁止した(同法9条3項, 46条1項)。現行の放送法64条1項本文は,上記の制定当時の放送法32条1 項本文の規定を引き継いだものである(以下,制定当時の放送法32条1項と現行 の放送法64条1項とを区別せず「放送法64条1項」ということがある。)。 放送法に,受信設備設置者は原告と受信契約を締結しなければならない旨の規定 を設けることについて,同法制定の際の国会審議においては,政府委員から,「受 信機の許可ということをはずしたのであります。そうなって参りますと,一方にお いて無料の放送ができて来るということになると,日本放送協会がここに何らか法 律的な根拠がなければ,その聴取料の徴収を継続して行くということが,おそらく 不可能になるだろうということは予想されるのでありまして,ここに先ほどお話い たしましたように,強制的に国民と日本放送協会の間に,聴取契約を結ばなければ ならないという条項が必要になって来る。」(昭和25年2月2日第7回国会衆議 院電気通信委員会議録第4号6頁)などとする説明がされている。 オ 放送法は,昭和25年5月2日に公布され,一部の附則を除き同年6月1日 から施行された。昭和26年9月には,民間放送事業者による放送(以下「民間放 送」という。)が開始され,民間放送は広告収入等を財源として行われ,受信設備 設置者は,民間放送事業者に対する金銭的な負担なく,民間放送を受信することが できることとなった。 カ 原告の目的,業務,運営体制等に関する規定は,放送法制定後数次にわたり 改正がされ,現在の原告の目的,業務,運営体制等の概要は,次のとおりである。 (ア) 前記アのとおり,原告は,あまねく日本全国において受信できるように国 内基幹放送を行うことをその目的の一つとしており(放送法15条),総務大臣の 認可を受けなければ,その基幹放送局若しくはその放送の業務を廃止し,又はその 放送を12時間以上休止することができない(同法86条1項)。また,原告は, 災害対策基本法における指定公共機関として,国等による防災計画の作成及び実施 が円滑に行われるように協力する責務を有する(同法2条5号,6条,昭和37年 総理府告示第26号)。 原告は,豊かで,かつ,良い放送番組による国内基幹放送を行うこともその目的 としており(放送法15条),公衆の要望を満たすとともに文化水準の向上に寄与 するように最大の努力を払うこと(同法81条1項1号),全国向けの放送番組の ほか地方向けの放送番組を有するようにすること(同項2号),我が国の過去の優 れた文化の保存並びに新たな文化の育成及び普及に役立つようにすること(同項3 号)が求められている。そして,原告は,公衆の要望を知るために世論調査を行う ことを義務付けられている(同条2項)。 原告の目的には,放送及びその受信の進歩発達に必要な業務を行うことも含まれ (放送法15条),原告は,放送及びその受信の進歩発達に必要な調査研究を行う ことをその業務としている(同法20条1項3号)。 さらに,原告の目的には,国際放送等を行うことも含まれており(放送法15 条),原告は,邦人向け国際放送及び外国人向け国際放送を行うことなどもその業 務としている(同法20条1項4号,5号)。 (イ) 原告の運営体制については,経営に関する基本方針等の重要な意思決定等 を行う機関である経営委員会が設けられ(放送法第3章第3節),その委員は,公 共の福祉に関し公正な判断をすることができ,広い経験と知識を有する者のうちか ら,両議院の同意を得て,内閣総理大臣が任命することとし,その選任について は,教育,文化,科学,産業その他の各分野及び全国各地方が公平に代表されるこ とを考慮しなければならないものとされ,政治的中立性及び特定の利害からの独立 性を確保するための欠格事由が定められている(同法31条)。 原告を代表し,経営委員会の定めるところに従いその業務を総理する会長は,経 営委員会がこれを任命するものとし,経営委員会の同意を得て会長が任命する副会 長及び理事が置かれ(放送法51条,52条),これらの者によって理事会が構成 され,理事会は,定款の定めるところにより,原告の重要業務の執行について審議 する(同法50条)。また,役員の職務の執行を監査する監査委員会が設けられ (同法第3章第4節),監査委員は,経営委員会の委員の中から経営委員会により 任命されることとなっている(同法42条)。 (ウ) 原告の財務及び会計については,原告は,毎事業年度の収支予算,事業計 画及び資金計画,業務報告書並びに財産目録,貸借対照表及び損益計算書等の財務 諸表を作成し,総務大臣に提出しなければならないものとされ,これらは,内閣を 経て国会に提出等されることとなっている(放送法70条1項,2項,72条1 項,2項,74条1項から3項まで)。 (エ) 原告の事業運営の基本的な財源は,前記エのとおり,受信設備設置者が受 信契約に基づき支払う受信料(放送法64条)であり,原告は,営利を目的として 業務を行うこと及び他人の営業に関する広告の放送をすることを禁止されている (同法20条4項,83条1項)。 受信料の月額は,国会が,原告の毎事業年度の収支予算を承認することによって 定めるものとされている(放送法70条4項)。 原告は,受信契約の条項については,あらかじめ総務大臣の認可を受けなければ ならないものとされ(放送法64条3項),総務大臣は,受信契約条項の認可につ いて電波監理審議会に諮問しなければならないものとされている(同法177条1 項2号)。そして,放送法施行規則23条は,受信契約の条項には,少なくとも, 受信契約の締結方法(1号),受信契約の単位(2号),受信料の徴収方法(3 号),受信契約者の表示に関すること(4号),受信契約の解約及び受信契約者の 名義又は住所変更の手続(5号),受信料の免除に関すること(6号),受信契約 の締結を怠った場合及び受信料の支払を延滞した場合における受信料の追徴方法 (7号),原告の免責事項及び責任事項(8号),契約条項の周知方法(9号)を 定めるものと規定している。 キ 原告は,「日本放送協会放送受信規約」(以下「放送受信規約」という。) を策定し(放送法29条1項1号ヌにより,受信契約の条項は,経営委員会の議決 事項とされている。),同法64条3項に従いあらかじめ総務大臣の認可を受け て,これを受信契約の条項として用いている。 放送受信規約には,次の内容の条項が含まれている(放送受信規約は,受信契約 の種別,受信料額及びその支払方法の変更等による改定が重ねられており,本件に 関わる時期において改定されているものについては,時期を区別して記載す る。)。 (ア) 受信契約の種別(第1条) ① 平成17年4月1日から平成19年9月30日まで 受信設備のうち,衛星系によるテレビジョン放送を受信することのできるカラー テレビジョン受信設備を設置した者は,衛星カラー契約(衛星系及び地上系による テレビジョン放送のカラー受信を含む受信契約)を締結しなければならない。 ② 平成19年10月1日以降 受信設備のうち,衛星系によるテレビジョン放送を受信することのできるテレビ ジョン受信設備を設置した者は,衛星契約(衛星系及び地上系によるテレビジョン 放送の受信についての受信契約)を締結しなければならない。 (イ) 受信料支払の義務(第5条) 受信契約者は,受信設備の設置の月から,1の受信契約につき,次の額の受信料 (消費税及び地方消費税を含む。)を支払わなければならない。 ① 平成17年4月1日から平成19年9月30日まで 衛星カラー契約については,訪問集金(口座振替等以外の方法による支払)では 月額2340円。 ② 平成19年10月1日から平成20年9月30日まで 衛星契約については,訪問集金では月額2340円。 ③ 平成20年10月1日から平成24年9月30日まで 衛星契約については,月額2290円。 ④ 平成24年10月1日以降 衛星契約については,継続振込その他の方法による支払(口座振替又はクレジッ トカード等継続払を除く。)では月額2220円。 (ウ) 受信料の支払方法(第6条) 受信料の支払は,次の各期に,当該期分を一括して行わなければならない。 第1期 4月及び5月 第2期 6月及び7月 第3期 8月及び9月 第4期 10月及び11月 第5期 12月及び1月 第6期 2月及び3月 ク 放送法施行後60年以上にわたり,原告は,同法に基づき業務を行ってきた が,近時に至るまで,受信契約の締結に応じない者に対して本件訴訟におけるよう な強制的な手段に及ぶことはなく,受信設備設置者との間で任意に締結された受信 契約に基づいて受信料を収受してきた。原告が推計し公表するところによれば,受 信契約の契約率は,平成28年度末において約8割である。

 

(1)NHKさんが受信料金を受信者から徴収することは、法律的に正しいんですよ。

だって、NHKさんは放送の中立性を保つために企業とか個人からお金を貰わないで運営してるでしょう? だから、観ている人から集金しないと会社自体が成立しないんですよ。

 

 (2) 被告による受信設備の設置等 被告は,平成18年3月22日以降,その住居に,原告の衛星系によるテレビジ ョン放送を受信することのできるカラーテレビジョン受信設備を設置している。 原告は,平成23年9月21日到達の書面により,被告に対し,受信契約の申込 みをしたが,被告は,上記申込みに対して承諾をしていない。 3 原告の請求は,被告に対し,①主位的請求として,放送法64条1項によ り,原告による受信契約の申込みが被告に到達した時点で受信契約が成立したと主 張して,受信設備設置の月の翌月である平成18年4月分から平成26年1月分ま での受信料合計21万5640円の支払を求め,②予備的請求1として,被告は同 項に基づき受信契約の締結義務を負うのにその履行を遅滞していると主張して,債 務不履行に基づく損害賠償として上記同額の支払を求め,③予備的請求2として, 被告は同項に基づき原告からの受信契約の申込みを承諾する義務があると主張し て,当該承諾の意思表示をするよう求めるとともに,これにより成立する受信契約 に基づく受信料として上記同額の支払を求め,④予備的請求3として,被告は受信 契約を締結しないことにより,法律上の原因なく原告の損失により受信料相当額を 利得していると主張して,不当利得返還請求として上記同額の支払を求めるもので ある。 これに対し,被告は,放送法64条1項は,訓示規定であって,受信設備設置者 に原告との受信契約の締結を強制する規定ではないと主張し,仮に同項が受信設備 設置者に原告との受信契約の締結を強制する規定であるとすれば,受信設備設置者 の契約の自由,知る権利,財産権等を侵害し,憲法13条,21条,29条等に違 反すると主張するほか,受信契約により発生する受信料債権の範囲を争うととも に,その一部につき時効消滅を主張して争っている。 

 

それで、NHKさんは21万5640円を払ってくれと言ってるんだけど、被告さんとしては、契約をするしないは個人の自由でしょう? NHKさんの言い分は国の定めた法律の中で一番上にある憲法の契約の自由に反しているから、僕は払いたく無いよ。それにさ、そういうお金の支払いとかって、場合によって時間が経ちすぎると時効が来るでしょう? そんなこんなで1円も払いたく無いよ・・・と被告さんは主張するよね。

 

第2 平成26年(オ)第1130号・同年(受)第1440号上告代理人高池 勝彦ほかの上告理由及び上告受理申立て理由第2の4並びに平成26年(受)第1 441号上告代理人永野剛志ほかの上告受理申立て理由について 1 放送法64条1項の意義 (1)ア 放送は,憲法21条が規定する表現の自由の保障の下で,国民の知る権 利を実質的に充足し,健全な民主主義の発達に寄与するものとして,国民に広く普 及されるべきものである。放送法が,「放送が国民に最大限に普及されて,その効 用をもたらすことを保障すること」,「放送の不偏不党,真実及び自律を保障する ことによって,放送による表現の自由を確保すること」及び「放送に携わる者の職 責を明らかにすることによって,放送が健全な民主主義の発達に資するようにする こと」という原則に従って,放送を公共の福祉に適合するように規律し,その健全 な発達を図ることを目的として(1条)制定されたのは,上記のような放送の意義 を反映したものにほかならない。 上記の目的を実現するため,放送法は,前記のとおり,旧法下において社団法人 日本放送協会のみが行っていた放送事業について,公共放送事業者と民間放送事業 者とが,各々その長所を発揮するとともに,互いに他を啓もうし,各々その欠点を 補い,放送により国民が十分福祉を享受することができるように図るべく,二本立 て体制を採ることとしたものである。そして,同法は,二本立て体制の一方を担う 公共放送事業者として原告を設立することとし,その目的,業務,運営体制等を前 記のように定め,原告を,民主的かつ多元的な基盤に基づきつつ自律的に運営され る事業体として性格付け,これに公共の福祉のための放送を行わせることとしたも のである。 放送法が,前記のとおり,原告につき,営利を目的として業務を行うこと及び他 人の営業に関する広告の放送をすることを禁止し(20条4項,83条1項),事 業運営の財源を受信設備設置者から支払われる受信料によって賄うこととしている のは,原告が公共的性格を有することをその財源の面から特徴付けるものである。 すなわち,上記の財源についての仕組みは,特定の個人,団体又は国家機関等から 財政面での支配や影響が原告に及ぶことのないようにし,現実に原告の放送を受信 するか否かを問わず,受信設備を設置することにより原告の放送を受信することの できる環境にある者に広く公平に負担を求めることによって,原告が上記の者ら全 体により支えられる事業体であるべきことを示すものにほかならない。 原告の存立の意義及び原告の事業運営の財源を受信料によって賄うこととしている趣旨が,前記のとおり,国民の知る権利を実質的に充足し健全な民主主義の発達 に寄与することを究極的な目的とし,そのために必要かつ合理的な仕組みを形作ろ うとするものであることに加え,前記のとおり,放送法の制定・施行に際しては, 旧法下において実質的に聴取契約の締結を強制するものであった受信設備設置の許 可制度が廃止されるものとされていたことをも踏まえると,放送法64条1項は, 原告の財政的基盤を確保するための法的に実効性のある手段として設けられたもの と解されるのであり,法的強制力を持たない規定として定められたとみるのは困難 である。 イ そして,放送法64条1項が,受信設備設置者は原告と「その放送の受信に ついての契約をしなければならない」と規定していることからすると,放送法は, 受信料の支払義務を,受信設備を設置することのみによって発生させたり,原告か ら受信設備設置者への一方的な申込みによって発生させたりするのではなく,受信 契約の締結,すなわち原告と受信設備設置者との間の合意によって発生させること としたものであることは明らかといえる。これは,旧法下において放送の受信設備 を設置した者が社団法人日本放送協会との間で聴取契約を締結して聴取料を支払っ ていたこととの連続性を企図したものとうかがわれるところ,前記のとおり,旧法 下において実質的に聴取契約の締結を強制するものであった受信設備設置の許可制 度が廃止されることから,受信設備設置者に対し,原告との受信契約の締結を強制 するための規定として放送法64条1項が設けられたものと解される。同法自体に 受信契約の締結の強制を実現する具体的な手続は規定されていないが,民法上,法 律行為を目的とする債務については裁判をもって債務者の意思表示に代えることが できる旨が規定されており(同法414条2項ただし書),放送法制定当時の民事 訴訟法上,債務者に意思表示をすべきことを命ずる判決の確定をもって当該意思表 示をしたものとみなす旨が規定されていたのであるから(同法736条。民事執行 法174条1項本文と同旨),放送法64条1項の受信契約の締結の強制は,上記 の民法及び民事訴訟法の各規定により実現されるものとして規定されたと解するの が相当である。 この点に関し,原告は,受信設備を設置しながら受信契約の締結に応じない者に 対して原告が承諾の意思表示を命ずる判決を得なければ受信料を徴収することがで きないとすることは,迂遠な手続を強いるものであるとして,原告から受信設備設 置者への受信契約の申込みが到達した時点で,あるいは遅くとも申込みの到達時か ら相当期間が経過した時点で,受信契約が成立する旨を主張する(主位的請求に係 る主張)。 しかし,放送法による二本立て体制の下での公共放送を担う原告の財政的基盤を 安定的に確保するためには,基本的には,原告が,受信設備設置者に対し,同法に 定められた原告の目的,業務内容等を説明するなどして,受信契約の締結に理解が 得られるように努め,これに応じて受信契約を締結する受信設備設置者に支えられ て運営されていくことが望ましい。そして,現に,前記のとおり,同法施行後長期 間にわたり,原告は,受信設備設置者から受信契約締結の承諾を得て受信料を収受 してきたところ,それらの受信契約が双方の意思表示の合致により成立したもので あることは明らかである。同法は,任意に受信契約を締結しない者について契約を 成立させる方法につき特別な規定を設けていないのであるから,任意に受信契約を 締結しない者との間においても,受信契約の成立には双方の意思表示の合致が必要 というべきである。 ウ ところで,受信契約の締結を強制するに当たり,放送法には,その契約の内 容が定められておらず,一方当事者たる原告が策定する放送受信規約によって定め られることとなっている点は,問題となり得る。 しかし,受信契約の最も重要な要素である受信料額については,国会が原告の毎 事業年度の収支予算を承認することによって定めるものとされ(放送法70条4 項),また,受信契約の条項はあらかじめ総務大臣(同法制定当時においては電波 監理委員会)の認可を受けなければならないものとされ(同法64条3項。同法制 定当時においては32条3項),総務大臣は,その認可について電波監理審議会に 諮問しなければならないものとされているのであって(同法177条1項2号), 同法は,このようにして定まる受信契約の内容が,同法に定められた原告の目的に かなうものであることを予定していることは明らかである。同法には,受信契約の 条項についての総務大臣の認可の基準を定めた規定がないとはいえ,前記のとお り,放送法施行規則23条が,受信契約の条項には,少なくとも,受信契約の締結 方法,受信契約の単位,受信料の徴収方法等の事項を定めるものと規定しており, 原告の策定した放送受信規約に,これらの事項に関する条項が明確に定められ,そ の内容が前記の受信契約の締結強制の趣旨に照らして適正なものであり,受信設備 設置者間の公平が図られていることが求められる仕組みとなっている。また,上記 以外の事項に関する条項は,適正・公平な受信料徴収のために必要なものに限られ ると解される。 本訴請求に関する放送受信規約の各条項(前記第1の2(1)キ)は,放送法に定 められた原告の目的にかなう適正・公平な受信料徴収のために必要な範囲内のもの といえる。 

 

被告さんはそう主張するけど、やっぱり、決まりは決まりだし。NHKさんはテレビを買った時点で支払いの義務は生じる物だから。払う人と払わない人が居たらやっぱり、まずいんじゃ無いの? 支払ってよ・・・と言いたい訳だ。

 

(2) 以上によると,放送法64条1項は,受信設備設置者に対し受信契約の締 結を強制する旨を定めた規定であり,原告からの受信契約の申込みに対して受信設 備設置者が承諾をしない場合には,原告がその者に対して承諾の意思表示を命ずる 判決を求め,その判決の確定によって受信契約が成立すると解するのが相当であ る。

 

(2)それで、今までの事を色々と考えると、やっぱ、裁判所としては支払いをしたくないって言う人、一人一人と裁判して、それらの裁判でNHKさんが勝訴したら支払うって事にしないとまずいっしょ。だってさ、放送法って支払って貰えよって書いて有るけど、約束してから貰わなきゃダメって書いてあるからね。

 

 (3) 原告は,受信設備設置者が放送法64条1項に基づく受信契約の締結義務 を受信設備設置後速やかに履行しないことは履行遅滞に当たるから,原告は受信設 備設置者に対し受信料相当額の損害賠償を求めることができる旨を主張するが(予 備的請求1に係る主張),後記のとおり,原告が策定し受信契約の内容としている 放送受信規約によって受信契約の成立により受信設備の設置の月からの受信料債権 が発生すると認められるのであるから,受信設備設置者が受信契約の締結を遅滞す ることにより原告に受信料相当額の損害が発生するとはいえない。また,放送法が 受信契約の締結によって受信料の支払義務を発生させることとした以上,原告が受 信設備設置者との間で受信契約を締結することを要しないで受信料を徴収すること ができるのに等しい結果となることを認めることは相当でない。

 

(3)それから、NHKさんは被告さんに罰として余計にお金を払えって言ってるけど、それは違うね。被告さんがお金を払うって事になったら、それで十分でしょう? それに、そもそも、払うって約束してから払って貰わないとテレビを買った、即支払いって無茶な話になっちゃうじゃん。繰り返すけど、放送法って言う法律で約束してからお支払いって決めてるからね。

 

 2 放送法64条1項の憲法適合性について(以下略)

 

以下、まだまだ判決文は続きますが、ここまでで十分だと思いますので略します。

 

まとめ

つまり、最高裁ではNHKに対して支払う、支払わないで揉めている場合、個別に裁判して判決を貰えと言っているのです。

これは事実上、NHKの負けです。

何故ならば、国民の20%が支払ってないのだから、数百万件の裁判をしなければならないのです。だって、裁判を起こされる人と起こされない人が居たら不公平じゃ無いですか。数百万件の裁判って・・・不可能ですよね~。

 

一人一人に勝訴して、判例が出たとしても、裁判を起こさなければならないのです。

勿論、被告側がテレビを持ってなければ話にもなりません。

さようなら、NHK~。

この判決を元に、NHKに契約を解除して(解除通知)を出して「私は契約をしません。どうぞ、裁判して下さい」と言えば良いのです。チャンチャン。