ベートーヴェンの素顔 ― 天才の知られざる別の顔その1 | オリガとソーニャの猫々アルバム

 

 

 

 

 

■ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン

(1770~1827)

(ドイツ語原語:ベートホーフン)

 

髪を振り乱し、気難しそうな顔をした肖像画が有名なベートーヴェン。

”楽聖”とも呼ばれ、クラシック音楽の頂点を極めたといってもいい作曲家です。

 

一般に女性と縁が無かったように思われていますが、実際には思いもよらぬ一面が...

 

 

1. 実は若き日のベートーヴェンは女性には不自由したことが無いプレイボーイだったことが最近の常識となっています。

 

ここで印象に捉われずちょっと考えてみましょう。

ベートーヴェンはチェンバロやピアノ、ヴァイオリンの達人で演奏を聴く女性たちの心をとろかすような曲を次々に奏でていた当代きっての名演奏家で作曲家。

 

その上、決して美男子ではなかったにせよ、いつも輝きをたたえた意志的な眼が印象的で表情も豊か、社交的で話し上手だったので女性の心を捉えて離さない魅力があったそうです(これらのことについては当時の友人たちの証言もあります)。

 

32歳頃のベートーヴェン。

この時、聴力はかなり衰えています。

『ハイリゲンシュタットの遺書』を書いたのと同じ年の肖像画です。

 

この顔立ちを見ると、確かにこれ以前は更に明朗快活な青年だったことが偲ばれます。

 

浮名を流した女性には

 

・ヨゼフィーネ・ブルンスヴィク(ハンガリー貴族)

・ジュリエッタ・グイッチャルディ(ヨゼフィーネの親戚)

・テレーゼ・マルファッティ(主治医の親族の娘)

・ベッティーナ・ブレンターノ(フランクフルトの富豪の娘 )

・アントーニエ・ブレンターノ(フランクフルトの富豪の妻 )

 

その他枚挙に暇がないようです。

 

この中でも、アントーニエ・ブレンターノとの恋仲が一番深かったといわれています。

 

 

では何故ベートーヴェンの恋愛は実を結ばなかったのでしょう。

 

それは音楽を楽しむのは貴族の集まるサロンであり、ベートーヴェンの恋愛対象も自然と庶民ではなく貴族やブルジョワ階級の夫人や娘たちだったから。

 

当時(18世紀後半~19世紀前半)の身分社会を考えると庶民階級の一演奏家に過ぎないベートーヴェンと身分の高い女性が結婚することなどとても許されることではなかったというわけです。

 

そのため、たとえ相思相愛でも恋愛が実を結ばなかったのは公に出来ない関係に終わる運命にあったからだといわれています。

(現代でも家柄が違い過ぎる男女同士の結婚が普通は考えられないのと同じような感覚なのではないか、と)。

 

また、

 

2. 女性に対しては自ら行動する積極派だったようで、ボン時代の親友ヴェーゲラーによる、

 

「ベートーヴェンには常に愛人がいた。」

 

おおかたのアドーニス(色男:筆者注;ギリシャ神話でアプロディーテー(ヴィーナス)が恋に落ちた美少年の狩人にたとえた美男子達)にとっては不可能といわないまでも難しいと思われるほど数々の女性を口説き落とした。」

 

という証言も残っています。

 

 

 

参照リンク:

 

1に関しては下記を、

 

「素顔の音楽家たち 恋多き男、ベートーヴェン」

 

2に関しては下記をご参照ください。

 

「【作曲家紹介③】ベートーベンの音楽の魅力」

の②以下の部分。

 

 

さて、 あの有名な 

『エリーゼのために(Fuer Elise)』

エリーゼとは一体誰なのか、長年の謎でしたが、2009年に新たな論文が出ているようです。

この女性はドイツ人ソプラノ歌手

エリーザベト・レッケル(Elisabeth Roeckel)
ウィーンでは愛称の「エリーゼ」と呼ばれていたらしく、二人は親しい間柄だったそうです。


「ディナーパーティーの最中、ベートーヴェンから愛情たっぷりに腕をつねられた」

 

とエリーザベトが語ったというエピソードが残っているとのこと。

 

エリーゼは10代後半、ベートーヴェンは40歳くらいだったと思われますが、この歳になっても、ベートーヴェンには割とお茶目な一面が残っていたんですね。

 

まだ結婚願望はあったようです。

 

この頃、既に耳は全く聞こえなくなっていたはずなので、どれくらいの親密さだったのかは今となっては謎のまま。

 

 

参照リンク:

 

「エリーゼは知人の妹?ベートーベン名曲の謎」

 

 

追記:お薦めの曲

 

どれを聴いても名曲揃いですが、敢えて聴きやすく、かつ、深い味わいのあるものを、ということであれば、晩年の作品である

「ピアノソナタ第30番」

をお薦めしたいと思います。

今まで聴いた中では特にリヒテルやブレンデルの演奏が素晴らしいと感じました。

(是非You Tubeでご検索を)

 

この曲は第一楽章から第三楽章まで喜びに満ち溢れていて、きっとベートーヴェンも微笑みを浮かべて鼻歌でも歌いながら旋律を譜面に書き落としたに違いないと想像しています。

 

特に第三楽章の変奏曲だけでも聴いていただければ、と思います。


 

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