嘘と本音とプロレス=お笑い | 天狗と河童の妖怪漫才

天狗と河童の妖怪漫才

妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

急に走ったり急に歩いたりと慌ただしい男ですが、もうすぐ師走である。



急に絶好調になった理由としては、兄貴と久しぶりに長電話したときに笑えたのが僕としては大きいと思う。



全てがうまくいくバランスってのはなかなか難しい。



実家の家族。
恋人(パートナー)。
仕事。



この3つのバランスが大事なわけで、個別のようで繋がってるからね。



これらを調和させるのは難しいけれど、どれか1つでも好転すれば全てが上手くいくような気もする。



兄貴とは年が6才離れている。



男兄弟だから喧嘩もするし、殺したいくらいに憎いときもあれば誰よりも共感して笑い転げることもある。



僕としてはね、ようやく兄貴が戻ってきてくれた感じなのよ。



うちの兄貴は一時期スピリチュアルみたいなのにハマっててさ。



ロマンチストだからそういうのを好きになるのは構わないけど、兄貴は実家が信仰してる仏教を挫折してそっちに行った感覚はあったわけ。



名前の画数だとか陰陽師みたいなことなんかな?



占いみたいなさ、神社巡りとか大好きなわけよ。



それは別にこっちも否定はしないし、統計学みたいな側面もあるからね。



ただね、今年だったかな?正月に田舎に帰ったときに、兄貴と二人で初詣に行って、そんときにも歩きながらスピリチュアルなウンチクを散々聞かされたんだけど、それにまぎれて兄貴が変なことを言ったのよ。



「ゲッターズ飯田は本物だ」と。



「あいつは相当勉強してる」と。



「島田秀平は怪しいけどな(笑)」って。



おいおい、兄貴、大丈夫かと。



兄貴も世代的にお笑い好きだからさ、占い師もやってる芸人ってことで二人をくくったのはわかるけど、こりゃヤバイなと。



俺からすると占いなんかより“お笑い”の方が遥かに上だからさ。



それにさ、「島田秀平は怪しいけどな(笑)」って兄貴がそこで笑ってる時点で島田秀平の勝ちで正解なわけよ。



元号泣のオンバトとか常連で出てた漫才師のツッコミですよ。



そもそも“お笑い”と“占い”を調和させることは難しいし、反発するもんだからさ。



どっちもインチキだから仕方ないけど、でも“お笑い”は最強だからガチもプロレスも両方いけるからね。



お笑いのスタンスだと占いのウソを暴こうとすることも可能なわけでさ。



そうすると島田秀平の中で“占い”(ウソ)と“お笑い”(本音)との間で葛藤する様こそ【お笑い】(プロレス)として最強に面白いわけですよ。



有吉と絡むときなんかギリギリの首の皮一枚くらい残す感じのやり取りとかメチャクチャ面白いし、どちらにも深い愛情があるからこそ葛藤したり言葉を選ぶことが滑稽で何より笑えるわけ。



ある意味で究極の調和みたいなさ、占いのファンもお笑いファンもどちらも傷つけたくないという、ファンタジーなユーモアとしての最高峰だと思うの。



攻めも受けもギリギリを保つラインに痺れつつ爆笑する感じですよ。



で、うちの兄貴はゲッターズ飯田は本物だって言うわけさ。



勘弁してくれよと。



別に俺も特別にゲッターズ飯田が嫌いなわけじゃないし、それに代表作はあれでしょ?



スギちゃんの改名したら売れたってやつ。



いや、ネタが面白いからだろ(笑)



本当にそれが実力なら吉本も中小企業に格下げする必要なんかないだろ。



所属タレントの芸名をどんどん改名すれば売れるはずだからね。



“クリエーティブエージェンシー”からまず手を付けるべきだよ(笑)



社名にしては長いから改名しないとね。



“クリちゃん”にしたらいいやん(笑)



さすがのゲッターズさんでもね、看板に手を出したなんてなったら、大人の事情で却下されると思いますけどね。



最終的には、あの赤い覆面ごと、しゃぶしゃぶ鍋に沈むことになるけど(笑)



ほんと芸能界って怖いですね。



だから俺としては兄貴とちゃんと笑いたいわけよ。



それを芸人がやっちゃうと笑いが届かなくなっちゃうわけ。



笑いで救い出せないところまで行っちゃうような感覚があったわけね。



片足をお笑い畑に突っ込んでるなら分かるけど、ガチで両足でそっち向いてやられちゃうと無理でしょ。



ここに吉本の看板も乗っかるようになったら終わりだよ。



笑えねえよ。



お笑いやる側が笑っちゃいけないモノを作り出したり扱ったりしたらダメでしょ。



金儲けするのは構わないけど、芸人としてそっからでも笑いに昇華させるだけの技術があるなら一流だけどさ。



肉親の兄弟でさえ扱いが難しいからね。



実家に帰ったときに兄貴が赤い覆面とかしてたらさすがにブチキレるけどさ(笑)



芸人から詐欺師になるのは話術があるから可能だとは思うよ。



でもさ、その才は笑いに使ってこそのもんじゃん。



笑いという術中だからこそ委ねられて解放されて軽くなれるわけでさ。



副業芸人みたいなのも面白ければ別にいいけど、収入がどうたらとか視聴者には関係ないからね。



カラテカとか矢部太郎が漫画を書くのは才能だと思うけど、相方の方は媚びへつらう相手を放送作家から社長に切り替えただけじゃないのかい。



ずっと鈴木おさむのポコチンしゃぶってたのを今度は社長連中から回されてるみたいな芸風になっちゃってさ。



25年前くらいに深夜番組でトミーズ雅からガチで公開ダメ出しされてた頃からスタンスは変わってないけど。



そういう意味では当時から規格外ではあったから期待してたのよ。



でも品川庄司よりゲッターズ飯田のが収入良かったら何かそれは違うと思う。



話がお笑い方面(世代が古い)に逸れましたけど、兄貴と長電話して色々と吹っ切れたことは確かだね。