数字や結果が全てじゃない | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

数字が大事だとか、結果が全てだとか、よく聞くじゃないですか。



まぁ20代前半の若造の頃には誰しもこういう時期ってあるのは分かるのよ。



そういう時期って偽善とか本音みたいな、世の中をそういう風な裏読み的な視点で捉えて本質を炙ることにハマる時期ってあるのは分かるのよ。



青春のロスタイムみたいな時期だと思うの。



それは別に構わないんだけど、社会に出る時期と重なるからね。



それまでに培ってきた武器で自分を貫こうとするからさ。



だけど世の中は甘くないから自分の実力を突き付けられるから、今度は盾で自分を守ろうとするよね。



考え方を割り切ることにスタンスを変えていくわけで、だけど、そこには明確な答えがないと自分がブレちゃうから、そこに数字や結果というシンボルを掲げるわけだよ。



僕がさっきから何が言いたいのかというと、数字や結果が全てじゃないってこと。



例えばAさんとBさんがいて、数字としてはAさんのがBさんよりも結果を残してますと。



ここだけ、つまり、数字だけで判断するとAさんの方が能力が上だと思うよね。



BさんはAさんよりも能力が劣ってると。



ただ、これ、大事なのは計算の仕方なんですよ。



BさんはAさんに数字では負けていると。



だけど、そのBさんの出した数字が“仁義を切った上で出した数字”だったとしたら、二人の出した数字や結果も意味は違ってくるのよ。



特にこれからの時代は信用スコアで人間的な査定を背負うことになるわけで、数字を出すまでのプロセスが全て可視化された結果になり、それが数字や結果の本質になるわけでね。



なんでこんなことを急に言い出したかというと、知り合いの画家さんが残りの金を口座に振り込んでないっていうね(笑)



そりゃ親しき仲にも礼儀ありといいますか、親しき仲に金の催促をさせるってのは総合的な損失が大きいわけよ。



独立して仕事をするのは構わないですよ。



収入が増えたことも本人が満足ならそれでいいと思うよ。



ただ、実際に、厳しいことを言うと、まだ実力がバレてないっていう段階だと思うのよ。



それは、いずれ画家として食べていくなら今の仕事は中途半端でも逃げ切れるかもしれないけどね。



取っ払いで2万って話で、それが休日の2日前に連絡あって、了解したら、その前日の夜に連絡きて、手持ちの金がカツカツだから1万でいいですかと、残りは来週に口座振り込みでって話だったわけ。



金がカツカツの理由も個展をやるからと。



そっちの機材を買うのに300万近く払ったと。



そんなのはいいのよ。



別にさ。



知ってる間柄だからね。



よくよく聞いたら、実は今の仕事は取っ払いじゃなくて、20締めの翌月末払いみたいなことを言ってたわけ。



それはそっちの話だわね。



で、その口座に振り込む筈の来週も過ぎまして、まぁ月末になるのかな?と。



個展の準備とか忙しいだろうから、野暮な連絡はしませんよ。



ただ、月末には向こうも先月の入金はあるだろうからね。



そんで月末に入金されてないわけ。



いや、これは連絡は向こうからしてこないと社会人としてダメじゃん。



画家だから許されることじゃなくさ。



これだと交通費を引いたら8000円しか貰ってないからね。



他人の休日を8000円で買うってないよね。



これ問題なのは、本当に画家さんが金に困ってて、人だけ集めたパターンだと思われるわけ。



金に困ったやつが飲み会を計画して友人から会費を集めて幹事を自分がやるみたいな特殊詐欺ね(笑)



個展という集客ビジネスをやる手前の段階で、こういう風に人間を感情よりも金として扱うのは如何なものかと。



しかも声を掛けてたのは僕だけじゃなくて、職場にいる別の班の面白い人も取っ払いでって誘ってたわけ。



その面白い人は娘の運動会で来れなかったけど、同じ手口を使ったらうちらに1万ずつ払っても残りの2万は現金として本人には入るからね。



これは僕の感情をお金に換金してるわけで、簡単な言葉で説明すると、ナメてるわけです(笑)



それはそれで親しいと人間味があるから面白い部分はあるよ。



だけど、他の人を紹介することは無理です。



これはもう僕に金を払うとか、会社が給料を振り込むみたいな上からの感覚ではなくて、労働者から借りた借金(労働)の返済(対価)をするのと同じ意味なのよ。



それを忘れたわけでね。



その連絡もないわけでさ。



数字だけを追ってると人間の感情ってもんが置き去りになるからね。



独立して給料が増えたってそれは数字だけの話でさ。



お金がカツカツならそれを説明してくれればいいと思うのよ。



これも、職場にいる面白い人は画家さんたちから飲み会に誘われてイベントの話も聞いたと。



スポンサーを集めるのが大変だとか、すぐに集まるから大丈夫とか、そういうよくわからない話をしてたっていうわけ。



僕には画家さんはスポンサー集めで苦労してるって話はしてこなかったから、なんか妙だなって、画家さんらしいなって休憩中に笑い話として面白い人と喋ってたわけ。



これも前に僕は画家さんと喋ったことあるけど、クラウドファンディング?そういうのやらないんですか?って聞いたわけ。



その時の僕はクラウド?とかグラウンド?って感じのうろ覚えだったけど、画家さんはそれをちゃんと知ってたのよ。



そしたら画家さんは、そういう感じじゃなくて、アンダーグラウンドでやる感じって答えてたのよ。



でも個展をやるって言うからね。



面白い人にはイベントって言ったみたいだけどさ。



でも、金にカツカツだと。



自分の夢とか、やりたいことの為に、金がカツカツだと。



その為なら知り合いを巻き込むのかい?と。



不義理なことをしてまで叶えたい夢ってあるのかもしれない。



でもさ、画家さんのラインには300人くらい友達登録してあったからね。



友達が300人いたらさ、300人は個展に来るよね。



友達が友達を連れてきたら600人は来るよね。



でもさ、都合のいい時だけ利用された経験あったら、誰も行かないよね(笑)



誰も連れていかないよね(笑)



アンダーグラウンドじゃなくて、仁義を切れない人間にとってクラウドファンディングは公開処刑でしかないと思うよ。



なんちゅうか、僕の損害には金額だけじゃなく画家さんに対する心配も含まれるわけ。



だって本来は個展に集まる人って僕らよりもその界隈に造形が深い人たちが来るわけで、そっちの人たちからの厳しいツッコミはもっとシビアだと思うよ。



何がダサいって、個展をやるような画家ならさ、手持ちの金がないなら俺にチラシの裏側に書いたような絵を渡すみたいな天才の下積み時代のエピソードってあるやんか(笑)



これはヤバいね、これはどうやら、破滅型の画家が現れたようだね(笑)