君に捧げるコールスロー | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

お盆に実家に帰りたくないと思っていたら、帰らなくてもいいことになったわけです。



母親が風邪をこじらせて入院したので腹を抱えて笑える話ではないんですけどね。



僕が言いたいのは、偶然のようだけど、こういうことは“なぜ”起こるのか?



これはたぶん個人差があると思うんですよ。



それ、わかる!って人と、たまたまでしょ?って人に別れることになるよね。



こういうのは偶然で、たまたまの確率の問題だとします。



では、なぜ、共感する人と共感しない人の差が生まれるのでしょうか?



これは嫌なことから逃げた確率と一致すると思います。



嫌なことから逃げない人は、それだけ偶然にもそれを回避する確率も上がるからだと僕は推測します。



嫌なことから逃げることが悪いって話ではなくてね。



逃げない人も、逃げたくても逃げれないときもありますからね。



逃げる努力の難しいところは嘘を付くのが下手という才能の問題だと思います。



あとは嘘を付きたくない相手の数であるとかね。



そうすると話の辻褄が合わなくなってしまうんですよ。



例えば面白い話をしてる時に、そういう時って周りにいる人達も面白い人が集まりますよね。



その面白い話に更に面白い着眼点を乗っけてくる場合に、そこの部分で嘘を付いてたら話の辻褄が合わなくなってしまうわけですよ。



むしろ面白い話の場合は真実を語った方が面白いわけで、嘘を付くにしても共感できる嘘と共感できない嘘があるわけですね。



仕事でもそうですけど、嘘ってバレるじゃないですか。



ミスを隠そうとして嘘をついてもバレるじゃないですか。



で、あとで同じように後輩がミスを隠そうとしても、その嘘を付きたくなる気持ちには共感するわけですね。



その嘘を認めて謝罪するのか最後まで認めないのかで個人差はありますけどね。



それにしても嘘を付くには何かしらの理由があるわけで、その生い立ちからの話を全て聞けば嘘を付くことにも仕方がなかったと共感をするとは思うんですよね。



罪悪感というか、嘘を喋ってる自分が恥ずかしくなってしまう感覚があるわけですよ。



子供の頃に、小2くらいの時に保護者と一緒に下校する日がたまたまあったんですよ。



で、方向が同じ友人と歩きながら喋ってて、僕はディズニーランドに行ったことがないのに、ディズニーランドに行ったことがあると友人に嘘を付いたんですね。



で、その友人が僕を疑うならまだ救いがあるんですけど、彼が素直に羨ましそうに目を輝かせてましてね。



僕も子供ながらに、ちょい罪悪感を感じるわけですよ。



そしたらその友人が僕らの後ろを歩いていた、うちの母親にも聞いたんですよ。



満月満月んちの母ちゃん!ディズニーランド行ったんでしょ?いいなぁ…」みたいなね。



殺される思ってね。



自分の母親からね。



そしたら母親が何て言うのかな、はぐらかすような曖昧な返事をして、僕の嘘に合わせてくれたんですね。



申し訳ねえなと。



こういう嘘は二度とつくまいと。



正直に言うと高学年になってからも、1度も行ったことのない、宮ステーキに行ったことがあるかと友人から聞かれて、とっさに「う、うん…」みたいな曖昧な返事をしてしまったことがあります。



流れとしては「あいつ宮ステーキ行ったことないんだってー」という、自分も行ったことがないことがバレると、同じようにバカにされることを回避する為の嘘ですよね。



こういうのは大人になってからも多々ありますけどね。



大人になってからの方が恥ずかしいこともあります。



その言葉から何一つのヒントすら導き出せないワードってあるわけですよ。



僕の中では大人になってからの【コールスロー】ですね。



記憶の引き出しを全部開けてもないわけ。



コの欄にも入ってないわけよ。



イメージすると、コールとスローに言葉を分類できるじゃないですか。



意味としては、“スローでコールする”みたいなさ。



アンコールとか、スローイングみたいな動きと空間もイメージするわけ。



そもそもの僕とコールスローとの出会いは、その時が初対面でしたからね。



先輩が仕事の休憩中に僕に話をしてきたわけですよ。



先輩「…こないださぁ(笑)家族で飯食いに行ったの。で、コールスローってあんじゃん?あれをね(笑)うちの娘がぁ(笑)」



もうこれ聞けない流れやん!



この流れを止めて、コールスローって何ですのん?を入れる勇気ってあります?



家族で飯を食いに行った先に【コールスロー】はあるんですよ。



あの伝説のコールスローは、家族連れで飯を食いに行った先にあるってことは、そこまで伝説じゃない、割りと身近にあるコールスローのはずですよ。



この話の流れをここで遮るか、話のオチまでに僕がコールスローを思い出すか、どっちなのかと。



コンマ何秒の世界だけどすっごい悩むわけ。



でも、どう考えても、これはコールスローが主役の話なんですよ。



コールスローが主演の、何かしら全米1位の新作映画ですよ。



しかもコールスローさんは新人俳優ではないっぽいわけ。



少なくともアカデミー賞にはノミネートされたことある名前は売れてる役者さんですよ。



娘とコールスローの思い出話ですから、コールスローはR指定の作品でもない。



いや、作品名がコールスローでもないし、コールスロー監督の作品でもない。



まず、先輩はコールスローを僕が知ってるもんだと思って喋ってるわけですよ。



でもこれ先輩の誘い笑いから始まってるから結構な大ネタ臭いなと。



止めたんですよ。



話の流れを途中でね。



僕「ごめんなさい、コールスローって何ですか?」



先輩「え?知らないの?コールスローって、こんな(両手の親指と人差し指で輪っかを作る)コールスローだよ」



僕はコールスローのサイズではなく、コールスローそのものが分からないのである。



僕「え?丸い?」



先輩「いや、丸いとかは知らねえけど(笑)コールスローはコールスローだよ(笑)」



出されたヒントを頼りに聞いたら、その本人から知らねえと言われる始末ですよ。



さっきの、あの、謎の丸は…



先輩もコールスローはコールスローとしか説明できないみたいな感じになったわけですよ。



僕としては相手は先輩ですけど、(…こいつ、もしかしてコールスローとコース料理を間違えてんじゃねえか?)くらいの違和感と距離感があってね。



もはや、コーしか合ってないんだけどさ。



僕は完全に先輩の話を潰してるわけですよ。



で、何回もディスカッションしてやっと先輩の言ってるコールスローの意味が分かったんですよ。



※コールスロー【サラダみたいなやつ】



最初からそれ言えよ(笑)



これはビッフェを食べ放題とは言わないやつが犯す笑いの食べ残しという大罪ですよ。



こんなの基本中の基本じゃないですか。



これはダメよ。



名前は重要じゃないのよ。



役者の名前じゃなく役柄が重要なのよ。



娘の話をする時にもさ、娘の名前だけ言う先輩もいるわけ。



でもさ、娘が3人いたら、そこに、長女、次女、三女を付けてくれるだけで話の面白さって変わってくるわけじゃないですか。



というか、職場にいる全ての先輩の娘さんの名前まではさすがに記憶してないからね。



小学生なのか中学生なのかでもジャッジは違うからね。



中学生の娘と一緒に父親が風呂に入ってたらそこが話のピークじゃん。



そこはスルーできないじゃん。



そこはコールスルーは出来ないわけですよ。



パンツの説明は下着なのかズボンなのかで誤解する可能性もあるけど、だからといって最初からのパンティは正解ではないでしょ。



それはもう違う話に聞こえちゃうからさ。



で、なんの話だったっけ?



嘘をつくのが下手って話でしたね。



そうなんですよ、話を盛るにしても、盛っていい場所と盛っちゃダメな場所ってあるわけですよ。



外国人も盛り癖ってあるけど、あれはサービス精神みたいなオーバーな顔をして言うから話の流れは保てるわけでね。



基本的には同世代なら外国人でも面白さって共通認識なんですよね。



職場で仕事してる最中に何か面白いことがあって、笑いながらも瞬間的に(これと似たようなことをどっかで見たことあるな…)と記憶を辿るわけですよ。



で、思い出した瞬間にこうなったんですよ。



「ミスタービーン!」
『ミスタービーン!』



ほんと同時にですよ。



面白いやつは地球の裏側でも同じもんを見てるわけですよ。



給料が安くても仕事中に腹を抱えて笑えると何だか得した気分にもなるわけでね。



大丈夫?って聞かれて本当は大丈夫じゃないけど、大丈夫です!って答えるのは、これは嘘だけど嘘じゃないでしょ。



本人が大丈夫って言うんだから大丈夫だよ理論ですよ。



その結果、ビッフェで大量のコールスローを食べることになりますよ。



やっぱね、女をとっかえひっかえしてる男は嘘が上手いのよ。



よくそんな大胆な嘘を平気で言えるなって思うわけ。



女には男の嘘ってバレるじゃないですか、だから女をとっかえひっかえしてる男はそこの感覚が麻痺すると思うんですよね。



それか彼女のいない期間が長いとかさ。



顔に出るのか、声に出るのか、とにかく嘘はバレるんですよ。



特殊能力なんですかね。


女の目が白目だけになってる時あるからね。



あれは完全にバレてますし、あとはもう全治どれくらいになるかの交渉になりますけどね。



大人の嘘ってのは悲しいもんがありますからね。



逃げるのが得意な人は嘘をつくのも得意なんだと思います。



そういう人って独特の間で喋るから違和感を捉えにくいのかな。



普段から演じてる人の嘘を見抜くのは難しいだろね。



そういう人ってなかなか笑わないのよね。



笑える1日を過ごしたいものですね。