進撃の情弱 | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

NHKで進撃の巨人のアニメを観ました。



超面白いんですけど。



続きが凄い気になる。



NHKってCMがないから感情を作り手に委ねる割合が大きいというか、CMの尺という制約がないので物語の距離感が心地いい。



距離感ってのも抽象的な表現だけど、スピード感とか移動する距離とか、僕が感じる物語の楽しさはそういう世界観なんだよね。



進撃の巨人っていうタイトルや内容は何年も前から話題になってて、大体のことは知ってたけど、これはちゃんと観ないとダメな作品じゃないですか。



映画で実写化したりとか、USJでアトラクション展開とか、そういう情報だけは知ってましたけど、詳しいことは何も知らないままで、ちゃんと観たら凄い面白い。



これね、大半の人が襲ってくる巨人と高い壁で閉ざされた街の兵士達が闘う物語だと思ってますよ。



そこで、もう、分かったと。



元柔道銀メダリストの篠原さんが巨人のコスプレをする姿を観て大衆化されたことを確認したことで物語は完結してたんですよ。



それだけ大衆化された作品なのに、その熱量が僕の半径にいる人達から語り部のような前傾姿勢で伝わってこないからね。



巨人対人間という戦いの構図だけで満腹感を味わったつもりで、物語のテーマみたいなところまで僕の好奇心が進撃できなかったわけです。



なぜなら僕は情報弱者なんですね。



ガラケーですし、家にネット回線やパソコンもないですし、もちろんDVDプレイヤーもないわけです。



このNHKの続きを観るには放送時間に合わせて観るしかないわけですよ。



録画できませんからね。



次回は金曜日ですけど、僕の場合は、その翌日も仕事なんですけど、これって深夜放送じゃないですか。



かなり生活サイクルを進撃の巨人に合わせに行かないと作品の続きを観れないわけですね。



進撃の情弱なもんですから(笑)



これだけ無料コンテンツやらタイムシフト視聴だとか便利な世の中の真っ只中で、僕だけが調査兵団なわけですよ。



ひとりぼっちの調査兵団ですよ。



だいぶ削がれてるわけですね。



これさ、共有する場所がないんだよね。



まず、駅前にTSUTAYAがないのよ。



ネット配信で観れるって話は置いといてね。



あのですね、TSUTAYAは映画好きが集まる場所で、CDショップは音楽好きが集まる場所で、場所としての価値がプラットホームの価値だと思うんですよ。



TSUTAYAのポイントカード路線はどうでもいいんですよね。



進撃の巨人の良さを伝える覚悟が作品に負けてると思うんですよ。



作品を愛してないし、作品を信じきれてないというかさ。



数字じゃない部分だと思う、というか、僕の削がれた感性ではそこを求めるようになる。



NHKにCMはないわけで、視聴率のような制約はない。



誰かしら熱量のある人間がNHKの人間としての覚悟で放送をしようと進撃したわけでしょ。



観る側は金の匂いには敏感肌だし、垂れ流しの情報よりも覚悟にアンテナは触れるからね。



たとえば、この進撃の巨人を観た感想を語り合いたいなと思っても場所がないわけですよ。



アニメですから秋葉原に行けば誰かしらいるとは思うんですけど、アニメ通とアニメ痛では感覚が違うわけでね。



1周するか、突き抜けた先で僕らは待ち合わせしたいわけですよ。



コアなファンが壁を作って、にわか巨人扱いされても困るというか…(笑)



ネタバレしない絶妙なさじ加減で話をしたいわけでね。



漫画→アニメ→実写映画化の流れになるじゃないですか。



確か実写版には石原さとみが出てたと思うのよ。



映画は観てないけど、その辺りの番宣的なのは知ってるわけです。



役作りに苦労したとかね。



アニメの声優さんに連絡して声の出し方のアドバイスをもらったとかさ。



その情報よって萎えるわけですよ。



石原さとみファンからの集客を期待している感というかね。



原作ファンからの批判に対するセルフハンディキャップみたいな、言い訳とか保険のようで、実際にはハードルを上げてますし、演じる方向性や見せ方を女優が勝手に決定してしまうわけですよ。



その時点で演じる側が作品の力を信じきれてないって感じるわけですよ。



原作ファンの力で興行を成功させよう感が強いなって思うと新規の客は作品にすら入ってはいけない空気になるわけです。



軽い気持ちで作品を手に取りたいわけでね。



それはネットだから、便利、ではないんですよ。



期待に対するお金と時間の消費でいうと、初心の感覚を維持できるかどうかだと思います。



ちなみに僕の目の前にはアイスがあります。



明治のエッセルスーパーカップが目の前にあります。



テレビでアイス総選挙をやっていて、明治エッセルスーパーカップのバニラ味が1位になったので、1位になったアイスをコンビニで手に取ったわけです。



コンビニから帰宅した僕は、お楽しみは後にとっておくタイプの僕は、アイスを冷凍庫に入れようとした瞬間に、ある重大なことに気が付きました。



こ、これ、バニラ味じゃない。



なんと、僕が手にした商品は、チョコミント味だったのです。



ちなみに、チョコミント味は圏外です(笑)



おい、嘘だろ!?



アイス総選挙で1位だから売れてる商品だと。



アイスの中で1番売れてるから在庫も豊富なんだと。



エッセルのスーパーカップだからバニラ味だろうと。



まさかのチョコミント。



売れてないから在庫が山積みだったパターンのようです。



売れていない商品から売ろうとする店長の判断ミスですよ。



1年間で今日だけは在庫のバニラを放出するべきでしたよ。



アイスケースの半分をスーパーカップのバニラで良かったんですよ。



バーニラ、バニラ、バーニラ♪って宣伝カーの曲を脳内でヘビロテしながら帰宅した僕の純情な感情は空回り。



アイ、スクリーム♪
ユー、スクリーム♪
ってホラー映画みたいな話になったんですよ。



チョコミントって、歯みがき粉味じゃないですか。



これが、ガリガリ君の歯みがき粉味なら許せるよ。



チョコミント味なんてモテたいから我慢して食べるようなもんでしょ?



子供の頃に自販機の棒アイスでは食べてたけど、あれはアメリカを味わうときに食べてたチョコミント味なのよ。



あの頃に食べてた輸入品のガムとかも、あれはアメリカの味を噛んでたわけですよ。



メジャーリーガーが噛んでるガムなんかな?と。



ライフガードもアメリカの軍人が飲んでるやつだと思ってたわけ。



やられたわ。



ミントの爽快感が孤独を際立たせるわ(笑)



やっぱアイスはレモンのサクレが1位だわ。



このように、情報や数字というのは手に取る側によってその結果が異なるわけですよ。



(お前が間違えたのが悪いんだろ!!)



近所のコンビニだから立ち寄るわけで、店長の商品を選ぶセンスと一致するわけじゃないんですね。



コラボした商品だから売れるみたいな受け身の販売戦略が露呈したわけです。



アイスケースの半分がスーパーカップのバニラになってたけど、何かあったの?という話題性と、そこでの会話からアイス総選挙で1位になったらしいよと。



じゃあ、帰りに買って帰ろうかと。



で、食べた感想を翌日また楽しめるわけですよ。



そういう面白い店長のいる店で働きたいと思うし、そういうコンビニのある地域の人たちはそこから派生した会話やコミュニケーションもきっと楽しいと思うんですよ。



情報化社会のようで、災害に対するアナウンスが置き去りになっているのは問題だと思う。



テクノロジーやコミュニティが壁を作るのではなく、人類が文明の犠牲にならないように気を付けたいものですね。