イケメンの泳ぎ方 | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

つい最近のことですが、海外に行った社長と連絡が取れなくなっていた時のことである。



このまま給料が振り込まれなかったらどうしようと困っていたわけですね。



これまでにも僕の人生には何度かピンチがありましたけど、それでも最後には何とか助かったり、助けて頂いたお陰で今もこうして呑気にブログを書いているわけですけどね。



過去には警察沙汰になるようなピンチもありました。



家出娘とは知らなくて家には帰りたくないと言うから詳しい理由は聞かないで会社の寮に居候させていたら家族から警察に通報されて僕は誘拐犯扱いをされたりですとか、この時は当時の会社や寮の管理人のオバチャンが守ってくれたのと、本人も家族と色々とあったみたいで僕の無実を家族に訴えてくれたので助かりましたし、新手の逆ナンかと思っていたら痴漢の冤罪で警察に誤認逮捕されたこともありましたけど、それでも示談することなく、これで不起訴になるのは1%の確率らしいけど裁判官だけはちゃんと信じてくれましたからね。



どうも女難の相があるみたいで、女運が極めて悪いわけです。



保護した野良猫も結果メス猫で子猫を産みましたからね。



僕からすると悪い女の子はいないんじゃないの?と安易に思ってしまうのですが、同じ女からするとそれは大間違いらしいですね。



“トイレの神様”って曲に僕は素直に感動するような根っからのお婆ちゃん子なんですけど、あの曲に感動しない女子もいるんですね。



「お婆ちゃんだから性格がいいとは思わないで、性格の悪いお婆ちゃんもいるから」とガチで忠告されるんですよ。




とはいえ僕は女の子には優しいので、だから最後には幸運の女神様が微笑んでくれるんだと思っています。



今回のピンチにも救いの手が舞い降りてきました。



職場のイケメンから、今さっき連絡があって夜のバイトがあるけど、一緒に行きませんか?と。



実質3時間で2万だと。



2日間の合計なら6時間労働で4万だと。



うむ、これは行かない理由がない。



丁度、社長と連絡が取れなくて金に困ってたことを伝えると、イケメンから「持ってますねぇ(笑)」と言われた。



職場のイケメンとはクリスチャンとの喧嘩を僕が仲裁してからお互いに距離が近くなったのもある。



それまでは僕もイケメンも職場ではお互いに距離を置いていた。



会社が違うのもあるし、イケメンの会社は元請けでうちが下請けなのもあるし、イケメンは元請けの社長の甥っ子というのもあるし、そこに後から出戻りをしてきた経緯もあるし、僕よりも年上なのもあるし、仕事もプライベートもチャラいし、短気だし、誰にでも噛み付くし、悪趣味なところもあるし、何より職場で僕が“これは決まったな”と全員が爆笑するような返しが炸裂した時にもイケメンはスマホを操作したまま、笑わずに、会話にも参加しようともぜず、ずっとスカシとるわけですよ。



いや、それなんなん?と。



お喋り好きからするとこういう場合の判定の基準は職場にいるオタクにも刺さっているかどうか?なんですよ。



オタクを笑わせたら1本みたいなのがあるんですよ。



オタクが笑っててもイケメンはくすりともしてないわけ。



おい、ツンデレかと。



揺さぶってくれるじゃないかと。



でもね、イケメンは出身が大阪なのよ。



僕よりも少し年上で大阪って言ったら、関東の人間からしたら関西は笑いの本場で黄金時代の黄金世代ですからね。



それくらいのレベルじゃ笑われへんわってことなんかな?と。



イケメンは地元の人間以外とは標準語で喋るから刀を抜いてないのかな?と。



だけどツッコミではないと思うんですよ。



なんだろな、たぶん、あの時代の大阪のイケメンは笑いを取るのが難しくなってたと思うんですよ。



基本的にイケメンはツッコミみたいな感じになるからね。



ブサイクには笑いで負けるからさ。



それでも“笑わない”ってのは宣戦布告みたいな男の流儀もありますからね。



なんか不気味だなと感じていたわけですよ。



そんで少し前に初めて職場の人と3人で一緒に飲みに行ったんですよ。



実際にはイケメンが付いてきたから3人になったんですけどね。



そんで終電が無くなって、そしたらイケメンが「うちに泊まりに来たらいいじゃないですか!」って言うわけ。



それに対して、もう1人の先輩が言ったのよ。



「えーっ、満月満月さん(イケメン)って、家でクスリとかやってるタイプだよね?(笑)」と。



これには僕も「僕もそういうイメージあります(笑)」と。



なんかね、そういうヤバい感じはするのよね。



その年でその感覚だと生きるの辛くない?みたいなさ。



その感覚が残ってるのはクスリの力なんじゃないの?って疑うわけ。



大人になる過程でみんな色んなモノを捨ててますからね。



自己中のままでは大人にはなれないと思うからね。



とはいえイケメンですから、顔面偏差値がそれを可能にしてる部分もあるわけでね。



モテますから、女がブースターの役割をしてこの年まで真っ直ぐに飛んできた可能性もあるなと。



イケメンにもタイプがあるけど、例えば喧嘩したクリスチャンも男前なのよ。



歌舞伎の海老蔵に似てるわけ。



だけど悪く言うと海老蔵もウルトラマンに似てるじゃないですか。



イケメンだけど顔に遊びがあるタイプですよね。



じゃあイケメンが誰に似てるかと言うと、小栗旬なのよ。



これは顔面に遊びがないから別のもんに例えて突っ込む余白もないわけ。



もしあるとしたら、小栗旬のモノマネ芸人に似てるってパターンで1回スライドさせるのもあるけど、実物がそっくりだからそれも成立しないわけさ。



まぁ、絡みにくいなと(笑)



だから初対面の女の子からしたら1個スイッチ入ると思うのよ。



男もそう、なんやねんなこいつってなるレベルのイケメンなのよ。



ファッションとかも派手だし、それを周りがイジル遊びもないわけ。



前に僕が別の現場に行くことになって、その現場はいつもの指定された作業着はNGだと。



そしたらイケメンがさ、俺の古いベストあげますよってくれたのよ。



これはイケメンの優しさだから僕も断らないし、作業着だし、防寒着だからいいかと。



ただ、迷彩柄のダウンのベストだったのよ。



僕なら買わないよ。



僕にはこのセンスに負けてしまうからね。



でも仕事する時に着るだけだからいいかと。



で、その行った先の現場で迷彩柄を着て僕は作業してましたよ。



その翌日ですかね。



現場を歩いてたら別の会社の若いやつの声が聞こえてきたのよ。



「俺には迷彩柄は無いっすけどねぇ(笑)」と。



いや、わかっとるわ!!と。


俺もないわ!!と。



小僧、お前のツッコミは迷彩柄だけしか見えてないなと。



それゆえ仕事も女もまだよく知らないなと。



仕事を知ってたら、なんであの人はあんなに仕事が出来るのに迷彩柄のベストなんか着てるのかな?と疑問に思うだろうからな。



作業着とは汚すもんなんだよ。



違和感をただ突っ込めばいいってもんじゃない。



ダサいティッシュカバーを大事に使ってる女の子がいたら、それは亡くなったお婆ちゃんからの形見かもしれないのだよ。


違和感にはきっと素敵な物語があるのだよ。



迷彩柄が逆に目立ってしまうことで迷彩の意味がないと、それがツッコミの本質であって、ファッションセンスとして突っ込むのはあまりに酷いじゃないか。



僕が君の立場ならもう少しセンスのあるツッコミを入れるけども、聞こえてしまったから、もう私、これ脱げないよ。



イケメンの優しさを着こなせてはいないよ。



このようにイケメンは意識高い系でもあるのだ。



同じ職場でも何かのキッカケでもなければ親しくなることはないタイプだと思う。



僕は小判鮫のような愛想笑いが苦手だし、イケメンから女のおこぼれを貰うほどの雑魚ではない。



そんなイケメンと泳いでみた夜の深海での話である。



つづく