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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

洗濯機が壊れた。



排水の弁みたいのをバチン、バチン、って開閉するような音が何回も続いたあとに、アラーム音が鳴って表示ランプの全部が点滅して動かなくなった。



独り暮らし歴も18年になるけど、洗濯機が壊れたのは初めてのことだ。



男というのは何事も初めての経験にはパニックになるものです。



セックスでも女性は受け身なので男の初体験ほどのパニックにはならないと思います。



なぜ男は初めての出来事にパニックになるかというと、それは男だからです。



なぜなら何か不測の事態に直面した場合、女の人は、いざとなったら逃げるか守ってもらえばいいのです。



しかし、男とは、いざとなったら立ち向かって行かなければならない宿命なのであります。



洗濯機に洗濯物を入れて、液体洗剤を入れて、少しだけグルングルン回ったら動かなくなったんです。



どうやっても直らないのと、肉体労働者にとって夏場の洗濯とは死活問題なのです。



焦ってパニックになった僕は洗濯物を取り出して、そのまま風呂場の浴槽に放り込みました。



水を溜めて、足で踏んで洗うことになりました。



もちろん、足で踏み洗いをしている最中に少しだけ冷静になって、そしてあることを思いました。



これ、コインランドリーだよな…



僕も文明の流れとして、おかしいとは思ったんですよ。



洗濯機が壊れたからって、足で踏んで洗う時代にまで遡るのはおかしいと。



洗濯板で洗うよりも原始的な作業でしょ。



夜中に洗濯機が壊れたらセレブもみんなこれやんのかな?って、足踏みしながら思ってたのよ。



でもね、衣類を1枚ずつ踏んでると汚れが出てくるわけ。



そんで左足の甲に乗せて右足でゴシゴシするとかも、なぜか普通に出来るわけ。



で、汚れた水を抜いて、シャワーで水を掛けながらすすぎをやるのよ。



これがさ、汚れた水が出なくなるまで1枚ずつやるのよ。



確実に綺麗になるわけ。



これ洗濯機だと、最後の方でもまだ汚れた水で洗ってるだけなんじゃないの?って思ったの。



セレブが高性能の洗濯機で洗った服よりも、僕が踏み洗いした作業着の方が間違いなく綺麗だなって思う。



でだ、問題なのは脱水よ。



もうね、踏み洗いだけは二度とやっちゃいけないね。



絞り疲れたよ。



なかでも濡れたバスタオルが重いのなんの。



楽な生活が当たり前だと思ったらいけないね。



でさ、修理するわけじゃん。



でも、昼間働いてたら無理でしょ。



休日までずっと踏み洗いは出来ないからコインランドリーを探さないといけないのよ。



さすがに隣の部屋に住んでる家族から洗濯機を借してもらうわけにはいかないからね。



僕はちゃんと近所付き合いをしてるから100%無理な話ではないけどね。



こっちに引っ越してから駅までの通勤ルートにコインランドリーを見た記憶がない。



少しの洗濯物でコインランドリーを使うのもったいないよね。



洗い終わるまでそこで待ってるのもキツいよなあ。



こういう時は洗濯好きな女の子と仲良くなればいいんだろね。



ちょっと洗濯して貰ってもいいですか?って。



ランドリーシェアしませんか?って。



もう生活の全てを女の子に任せるかだね。



洗濯してくれる子。
掃除してくれる子。
料理作ってくれる子。
マッサージしてくれる子。
添い寝してくれる子。
朝、起こしてくれる子。



む、むなしい…



書いてて実に、むなしいぞ…



もう腕がパンパンだよ。



普段は使わない筋肉“上腕バスタオル絞り筋”を酷使したからね。



そっか“上腕バスタオル絞り筋”の発達した女の子とルームシェアをすればいいんだな。



それに身寄りのないお婆ちゃんとかも一緒に住んじゃえば大抵の家事は任せられそうだし、なんか楽しそうだな。



最初の会社が独身寮だったんだけどさ、寮生活って毎日が修学旅行みたいで楽しかったのよ。



だからドラクエみたいに一緒に住む仲間を増やしていったら毎日が楽しく過ごせると思う。



いや、絶対これ楽しいわ。



そうしよう!