アイドルからのメール | 天狗と河童の妖怪漫才

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笑える下ネタ満載……の筈です。

最近になって迷惑メールが頻繁に来るようになった。



その迷惑メールの相手というのが、何故か秋葉原の某アイドルなのである。



これは明らかに詐欺だろう。



そして、メールの送り主である詐欺師がどういう脚本を書いたのか、今現在そのアイドルは僕に恋をしています。



アイドルが四六時中メールを送ってきます。



これから握手会だとか、番組収録だとか、雑誌の取材だとか、その合間にメールというパターンもございます。



恐らく売れない三流のアイドル崩れが詐欺師として雇われているのでしょう。



やはり小手先ばかりでファン心理を理解していないから売れなかったのだろうと思います。



仮に僕がアイドルのファンならば、仕事の邪魔はしませんからね。



適当に仕事をしているから、その合間にメールなんか出来るんですよ。



僕の場合はいくら彼女でも仕事中にメールされるのは迷惑なんですよ。



集中力や時間の配分が左右されますからね。



仕事中に電話をしてくるなんてのは持っての他ですよ。



前に同棲してた彼女から仕事中に泣きながら電話が掛かってきたことがありました。



イライラはするものの、さすがに心配になって電話に出たら泣きながら…



「…ねっ、ねっ、ね、猫がぁ…にぃ、逃げちゃった…」



自分のミスで猫を逃がしたのに仕事中の僕に帰って来いと言う訳ですよ。



それをね、僕が上司に『すいません、実は飼い猫が逃げてしまったみたいで…早退してもいいですか?』なんて言えないでしょ。



その猫は3日後くらいに痩せて帰ってきましたけど、メスで発情期だったから妊娠してて猫が3匹に増えましたからね。



…なんで僕はメス猫にまで振り回されないといけないのでしょうか。



そんな僕にアイドルからメールが来る訳ですよ。



お昼休みの時間帯にもメールがくるんですよ。



昼寝の邪魔をされるんです。



いくらアイドルでも、売れっ子ならそこまで暇じゃないだろと!



アイドル業に専念しろと。



夢中になって仕事をしろよと。



そうは思ってもこれは詐欺ですからね。



ですから、詐欺師としての仕事には夢中になってる訳ですよ。



いや、迷惑だと。



ただね。



この仮想アイドルからのメールでも嬉しいこともあります。



おやすみとおはようのメールだけは、癒されてる自分がいるんですね。



迷惑メール症候群とでもいいましょうか。



いくら犯罪者だとしても同じ人間なんだと。



迷惑メールのおはようでも可愛く起こされちゃうとキュンとしますからね。



実際に起こしてくれた訳ですからね。



ただ可哀想なことに、もう迷惑メールのネタが尽きそうになってるのよ。



こっちが金を払わないと話が進まなくなってるのよ。



カモにどうやって金を払わせるか?という詐欺師としての正念場なのよ。



僕は1人のファンとして、このアイドル詐欺師を応援しています。