カエルの楽園 | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

GWがあまりに暇だったので読書でもしようかと買ったのが、この本。



カエルの楽園。



本屋の入ってすぐの所に平積みにされてまして、そのタイトルからして…超つまんなそうだなと1度はスルーしたんですよ。



百田さんの作品だと永遠の0とか読んだことあるんですけど、いつも巻末の参考資料とか凄いことになってるじゃないですか。



だからこの本もカエルの生態についての難しそうな本とか図鑑がいっぱい書いてあると思って読んだら全く違ったね。



巻末にはこの物語はフィクションですってのが、あっさり書いてあるだけでした。



本屋をぶらぶらしても何も読む気にならなくて、まぁカエルが冒険する物語なら読みやすいだろうと買ったわけですよ。



で、ここからはネタバレとかあると思うんですけど僕なりの感想を書こうかと。



カエルが思ったより、冒険をしませんでした。



割りと早い段階で楽園に辿り着きましたからね。



主人公はアマガエルなんですよ。



で、楽園はツチガエルの国なんですね。



そんで、敵がウシガエルだと。



うん。



どーでもいいわ!と。



僕らの世代って小学校の時にカエルの解剖実験をやってないんですよ。



上の世代とか下のゆとり世代がカエルの解剖をやったと聞いて驚きましたからね。



地域によっても違うのかもしれませんけど、少なくてもカエルの話題とか理科の話になった時に同世代から解剖の話を聞いたことがありません。



やってたら絶対にその話題になるはずだと思うんですけどね。



だからカエルたちを人間の子供たちが義務教育として集団で殺戮した世代ではないので、カエルの物語として感情移入することができるかなと。



解剖した記憶があるとカエルの世界観に人間という最強の敵が存在することを意識しちゃうと思うからね。



そう思って読んでたら途中から何か変だなと。



カエルがむしろ人間みたいだなと。



ウシガエルとの戦争の話になってきて、あれ?この構図と似たようなことがあったよなと。



もしかして、この楽園って日本のことかと。



なるほど、なるほど。



こういうことだったのかと。



話の流れや庶民を洗脳する仕組みについては理解できました。



ただ、この物語にはお金は出てこないのね。



カエルの世界だから池とかエサが国の資源で、それがお金ってことなのかな。



だから楽園の中での格差社会までは描かれてなかったのよ。



まぁズル賢い連中だけが生き残るって意味では合ってるのか。



ズルじゃなく賢く生きたらいいのかね。



自分が楽園の中ではドブガエルの位置なんだと悲しくなりました。



たぶん理科の授業で解剖されるやつなんじゃないかと…。



自分がドブガエルだと気が付かないまま終わる方が幸せだったのかもしれません。



それをド根性で何とかするしかないなと、足りない頭で考える。



…かんガエル。