元社長(仮) | 天狗と河童の妖怪漫才

天狗と河童の妖怪漫才

妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

昨日は頭の中がちゃんと整理できなかったので再び書くとしよう。



会社の社長から電話があった。

ある会社について知ってるか聞かれた。

知っていた。

ある会社の社長のことを知ってるか聞かれた。

知っていた。

ようするに…(涙)



あのね、何で知ってるかというと、建設業の仕事を始めたばっかりの頃に、その会社が請け負ってる現場に行ってたのよ。



今の会社じゃなくて前に働いてた会社の時に行ってたの。



だから、その時に、その会社の社長のことも現場で会ってるから知ってた訳でね。



でね、その社長から、うちの会社の社長に電話があったんだって。



それでね、その内容っていうのが、会社が潰れて、お金も住むところもなくなって、給料は安くてもいいからうちで働かせて欲しいっていう話だったのよ。



うちの社長も何でその社長(元社長)がそうなったのかを俺に聞いてきたのよ



俺がその元社長(現ホームレス見習い)と出会ったのは10年前くらいだったからね。



その時でも若い社員が5人くらい居て、アパート借りて寮みたいにして若い社員を住まわせてたのよ。



もちろん工具も揃ってたし、車もあったし、現場だってマンションと老人ホームみたいなのを2件を請け負ってたからね。



で、うちの社長がその現ホームレス見習い(見た目はゴリラ)と知り合った時には社員が30人近くいたって言うのよ。



そんな会社が何で潰れたんだろう?っていう話でね。



で、その見た目はゴリラ(オス)が言うには、社員でも外注でも構わないと、安くても使ってくれたら業界の顔は広いから大きい仕事も取ってこれると。



職人も知り合いは多いから現場が忙しい時には集められると。



うちの社長にオス(1周回って元社長)が自分を雇うメリットをアピールしてきたみたいでね。



ただ、元社長が自分のことをアピールするればするほど、じゃあ何でそんなことになったの?と思うじゃないですか。



僕も過去に職を転々としてますから色んなタイプの社長を知ってますからね。



基本的に起業家というのは頭がおかしい訳でね。



会社のトップというのは従業員とその家族の生活を背負う訳ですからね。



だから普通の感覚のある社長というのは親が経営者でその跡を継いだ2代目だとか、仲間と一緒に始めるだとか、役員を家族や身内で固めるとかのケースがほとんどなんですよ。



銀行から金を借りなきゃいけない訳だから、商売が軌道に乗る前にあっさり辞められたら困るからね。



でも、そこまでしてお金が欲しいって普通に考えたら頭がおかしいんですよ。



そこには人間がいる訳だからね。



従業員にちゃんと給料を払ってから潰れたのかもわからない訳でね。



自己破産するなり、会社が倒産する兆候はあった筈だからさ。



でも、今は目の前の貧しさしか見えてないと思う。



金に困った時の心情はよくわかる。



うちの社長はその元社長の為にアパートを借りることを考えてると言っていた。



アパートを借り与えたり、生活費を貸すことになる。



それを初期投資と考えるならばそうだろう。



でも、1度でも社長をやったやつは社長しか出来なくなると別の元社長から聞いたことがある。



生活水準を下げるのも苦労するが、全てを単価計算で仕事をするから会社に搾取される側として労働することがストレスになると。



ただ、最低限の身辺調査として倒産した理由にヤクザが絡んでないかを調べるように社長に伝えた。



しかし世の中わからないもんだな。



10年前に建設業の仕事を始めて右も左も分からなかった自分が派遣先で世話になった社長(現ホームレスとして右も左も分からない)が、もしかすると自分の下で働くことになるなんて…



でも、しっかりと見極めないと危ない匂いはする。



風呂に入ってない匂いとは別の意味でだけど…