天狗と河童~ガラケー水没~ | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

最近ムカついたことブログネタ:最近ムカついたこと 参加中




天狗「(゚o゚)/」



河童「いつまでやってんだよ!!」



天狗「…ガルル」



河童「そんなのいいから喋りなよ」



天狗「えー、読者の変態諸君、お待たせしました!復活しました。重度の膣痙攣からやっと解放されました」



河童「意味がわかんねーよ」



天狗「ようするにブログ放置あるあるですよね。仕事が忙しくて忙しくて、かれこれ1ヶ月も休んでない訳ですよ。その間にも徹夜してそのまま翌日も連勤だとか終電対応で深夜に帰宅したり、ほぼ毎日残業ですからね。定時が休日のような感覚ですよ。つまりブログを更新する遊びがない。そんでトドメは携帯が水没するというね、ブログ放置あるあるコンプリートですよ」



河童「コンプリートって2つだけじゃん」



天狗「膣痙攣もあるだろ。レアなやつ」



河童「嘘だろ!聞いたことねえよ」



天狗「で、俺の携帯が水没した訳だよ。俺のガラケーがね。これ、どういうことかわかりますか?前にもブログに書きましたけど、実は私TVもPCも持ってないんですよ。なんだったら冷蔵庫もないんですけどね」



河童「刑務所かよ」



天狗「でもガラケーだけは持ってるんです。それでガラケーだけあれば充分なんだと、メディアやネットに依存するなと、無駄な娯楽や情報なんかはいらないんだと、アンチスマホを掲げて調子に乗ってた訳ですけど…。それがですね、いざ水没してガラケーが使えなくなってみると日常生活に支障が出るわ出るわ。なんていうか日常生活が捻挫しちゃった感じなんですよ」



河童「捻挫っていうかさ、世間一般からすれば元から日常生活が複雑骨折してるからね。それで携帯が使えなくなるなんて危篤だよ」



天狗「自分でも驚きました。ガラケーが使えなくなっただけなのに、なぜか私生活そのものがガラパゴス化してしまうという…。
“何でもないようなことが幸せだったと思う”
この境地に達する訳ですよ。当たり前だったことができなくなる訳ですよ。ぶっちゃけ、オナニーするにもオカズがねえっていう(笑)」



河童「どんだけ依存してたんだよ」



天狗「防水っていう安心感に甘えていたんでしょうね。ケータイを持ったまんま気が付いたら、お風呂で朝まで寝てたんですよ」



河童「そりゃ防水でも壊れるだろ。朝までお風呂で寝るなよ」



天狗「過労ですよ。労働基準法に反する極度の疲れマラですよ。手足の皮膚が気持ち悪いくらいにシワシワで痛むんですよ。でね、ガラケーの電源が入らなくなってて慌ててたんですけど、水没してもドライヤーで乾かすと復活するみたいな話を聞いたことあるでしょ?それで早速どうしたか、ドライヤーでの正しい乾かし方をネットで検索しようとしてるんですよ。電源すら入らない真っ暗な画面を見つめながらね。『あっ、そっか水没してるから携帯が使えないんだった』と。次にどうしたか、携帯が水没して使えないことを連絡しようとするんですよ!えぇ、もちろん真っ暗な画面を見つめながらね(笑)もうね、体の隅々までガラケーに浸食されてたんですね。甘やかされてましたから、ガラケーの機能を利用しているつもりが完全に依存してたんですね。しかも俺からガラケーを取り上げたら八方塞がりなんですよ。PCを持ってませんからネットの世界との懸け橋を失った訳です。ネットは炎上するより水没のが致命的だというね。それから携帯の存在意義でもある電話が使えない。これには参りました。太陽が東の空から昇るように、俺の家に備え付けの電話なんか当然ある訳がない。なので離れた相手とすぐに連絡を取る手段としては、声量を鍛えるしかありません。腹式呼吸ですかね?それか進化の過程で退化したと言われているイルカやコウモリ的な超音波を出せるように猛練習するしかないんですよ。イルカみたくオデコをぶよぶよにして、コウモリみたいに逆さ釣りの状態になればいけるんじゃねえかと。まぁ、超音波を仮に体得できたとしても、これは送信のみなので受信してもらうには相手にもオデコぶよぶよで逆さ釣りになってもらうしかないんですけどね。ようするに私生活が陸の孤島ガラパゴスな訳ですよ」



河童「オデコぶよぶよにする暇があるなら修理に出せばいいだろ!」



天狗「もうほんとに携帯ないとどうにもならないからね。『ピンチはチャンス!』とかいうやつの胸ぐらを掴んで『長文の記事は読みにくいだろ!!』って怒鳴ってやりたい」




河童「意味がわかんねーよ」



天狗「それで仕事終わりで急いで新宿にあるキノコの店に向かった訳ですよ」



河童「ドコモショップでいいだろ」



天狗「キノコの店に入るなり若い店員から、50分待ちだと言われたのよね。キノコの店でもリンゴが食えるってなったから賑わってんだよ。それで順番待ちする番号札を発券するから、本日のご用件を聞かれたのよ。これはジャンルごとに発券ボタンが違うんだけど、たぶん新規購入が対応する順番は早いんだろうなと。まぁ向こうも商売だから当然だろうけどね。故障修理は後回しかなぁと。それで水没したことを店員に伝えたのよ」



河童「水没させた、お前が悪いんだからな」



天狗「そしたら店員が状態を見させて欲しいと言うのよ。嬉しいじゃない。故障したまま50分待ちと言われた顧客の心情を察した素晴らしい接客ですよ。若い店員だったけど優秀な接客術だよね。お医者さんに聴診器あてるから、お腹見せてって言われる感覚でポケットから
『これなんですけど…』
ってガラケーを取り出して見せたのよ」



河童「お医者さんに症状を説明した訳だね」



天狗「それがどうもね…。若いドクターに水没したガラケーを見せたとたん、一瞬表情が曇りまして、結果から言うと
『えーと、ガラケーですとぉ近くに別のショップがございますのでぇ、そちらならすぐに対応できるかと思います』
まさかのたらい回し的な展開ですよ。うちでは手に負えない重病だと言うのか?もしくはウイルス性の症状ならともかく、捻挫したくらいで大学病院にくるなと言いたいのか、とりあえず店員に言われた道をとぼとぼ歩いて辿り着いたところは野戦病院みたいな小さい店でしたよ」



河童「すぐに対応してくれるならそこでいいだろ!」



天狗「キノコの店って基本的には横の繋がりはないんだよね。欲しいキノコが置いてなくても、近くのキノコの店に在庫を問い合わせてはくれないし、店の場所すら教えてはくれないのよ。キノコの顧客に対するサービスが大本営なのに、それよりもキノコの店同士の競争が上回るという、キノコを見て森を見てない訳だったのよ。それが、松茸が生えてきたら
『エリンギなら向こうに行けば生えてるよ』
って言わんばかりの対応ですからね。
『松茸狩りしてるところでエリンギ持ってウロウロすんなよ』
ってことだよね?」



河童「考えすぎだろ!!」


天狗「リンゴかじりながら顎であしらわれた感じだよね」



河童「そんなことねえだろ」



天狗「それで仕方なく野戦病院でガラケーをみてもらったんですけど、なんかガラケーの故障っていうのが恥ずかしくなってきまして、性病で通院してるみたに思えてきてね。それで新品のガラケーが届くまでの間、代替え器として渡されたのが、真っ赤なガラケーというね…。ガラケー全盛期でも恥ずかしいカラーですよ。明らかに毒キノコだよ。みんなリンゴとか松茸なのに毒キノコを渡されたからね。そんなもん電車の中でいじってたら頭おかしい奴だと思われるよ。そんな毒キノコのくせに傷をつけたら弁償してもらうからと。傷がないかどうか貸出し前の状態を確認してくれと。いや、どっからどう見ても毒キノコだと。確認が終わったら同意書にサインしてくれと言うもんだから、

『いらねえだろ(笑)』

って言ったら、さすがの店員も思いっきり吹き出して慌ててカウンターの唾を拭いてたからね」



河童「真っ赤なガラケーはきついもんがあるよな」



天狗「そんでその代替え器と一緒に変な板みたいなのを渡すのよ」



河童「板?」



天狗「これなんですか?って聞いたら、

店員『充電器です』

って言うのよ。その板の上にガラケーを置くだけで充電できると言うのよ。直接本体に接続しなくても充電できると説明された訳でさ。俺も驚いて、

俺『これガラケーですよね?凄いじゃないですか!』

って言ったら

店員『中にコルクが入っていて磁気を利用して充電できるんですよ』

って言うからガラケーなのに凄い技術だなぁって感心してたら店員が


店員『直接本体に接続するのと比べると、充電時間は遅くなりますけどね』


俺『ダメじゃないですか!』


店員『ブッ!!(笑)』(己の唾で汚したカウンターを拭く)


ようするに荷物が無駄に多くなるという結果になりましてね。帰ってからは充電がなくなりそうになる度に充電用の板でガラケーを耳に押し当てた状態で通話するという、典型的なハイテクバカで過ごす日々でした」



河童「それでガラケーは復活したの?」



天狗「復活した時にきたメールの着信が4件だけというね。それを店員に見られるのも恥ずかしかったけど、それよりも真っ赤なガラケーを持っての、ご来店というインパクトのある誤解から始めるやり取りが嫌だったわ」



河童「それで、いつまでガラケーにこだわるの?」



天狗「さすがにね、水没保障で新品のガラケーになった訳だけど、もう生産してないから在庫の色がシルバーかレッドしかないって言われたからね。いつかは新品のレッドになってしまうから、その時はさすがにスマホにしようかな…」



河童「どんな価値観だよ!!いい加減にしろ!!」