引き続き宮本浩次出演のラジオ番組録画をエンジョイしているバーバです。


その中でとてもマニアックと言いますか、ディープな番組があって、私の知らないエレファントカシマシをいろいろ教えて頂けたのでメモ 〆(._.)メモメモ


ライター•鈴木淳史さんと編集者•原偉大さんによるABCラジオ『よなよな…木曜日なにわ筋カルチャーBOYZ (vol.310)』「宮本浩次180分スペシャル」(2020年3月6日オンエア)です。


インタビューも逸品でしたが、紹介された曲のラインナップが素敵でウルウルしてしまいました🥹キューン


  紹介された曲

◎エレファントカシマシ『東京の空』


94年リリースのエレカシ7枚目のアルバム『東京の空』より、12分33秒の大作『東京の空』を聴かせてくれました。トランペッター近藤等則さんによるエレクトリックなトランペットと、28歳ギラギラな宮本さんの掛け合いが凄いです。


鈴木淳史さんのエピソードがこの曲の素晴らしさを物語っていました。それは、お友達の劇作家 竹内佑さんが94年インドネシアのバリ島を訪れた時のお話です。


タクシーに乗った竹内さん。運転手さんが日本人ということを面白がって、何か日本の音楽を持っていないかと尋ねてきそうです。竹内さんは発売されたばかりのエレカシのアルバム『東京の空』をカセットテープに入れて持っていて、こんな日本的なものはどんなものかと思ったものの、車内で流してくれるというので渡しました。運転手さん、特に何の反応もなく聴いていたところ、その『東京の空』になったところでいきなり「むちゃくちゃクールだ! お前んとこの国のバンド、めちゃくちゃカッコいいな!(注: 鈴木淳史さんのフィルターむちゃくちゃ掛かってます 笑)と絶賛したそうです。


音楽に国境がないのは知られた事ですが、エレカシは海外でも充分通用すると証明されたエピソードですよね。


私は何だか、それこそ27まで東京で暮らしていたので、20代前半〜半ばの東京のギラギラした感じが蘇ってきてしまって、ノスタルジックで息苦しくなりました(笑)

◎エレファントカシマシ『歴史前夜』(2003年8月3日ライブバージョン)


今回はこれが書きたくて選んだというほど、最っ高です!!


『歴史』という森鴎外の一生を歌った曲の、まだ歌詞のない段階で発表したROCK IN JAPAN FESでの音源です。『歴史』は2004年にエレカシ15枚目のアルバム『扉』で歌詞入り完成品がリリースされますが、この歌詞の入っていない仮歌バージョンが何と素晴らしいことか‼️これはCD欲しい‼️と思ったらAmazonに『日本 夏』というCDがありましたけどなんと高価なことか‼️ 中古なのに‼️


でも、映像がYouTubeにあったので観てみました。


ああ〜いい〜ラブ この世界観。本当にエレカシって素晴らしいバンドですね。成ちゃんのベース、石くんのギター、トミのドラム、そしてミヤジの歌声はもう、歌詞がどうのというより、これこそバンド音楽。理屈じゃない何か言葉にならない良さがあって、正直、歌詞入りより断然好きです。何度でも聴きたくなります。これ、ほんと録音しておいてくれて良かったですよ〜日本の宝キラキラ


外国語のようにも聴こえてきますが、これは英語の歌詞を載せてもかなりいい感じの楽曲になって、世界中のフェスでやっていけるのではないかとさえ感じてきます。


そんなライブの様子、例によって1分間のお裾分けウインク



ROCK IN JAPAN FES (2003年8月3日)


◎エレファントカシマシ『ドビッシャー男』『解き放て、我らが新時代』


「ドビッシャー」とは何ぞや?

それについて、かつて蔦谷好位置さんがブログに書いたものがありましたのでコピペします。

 

宮本さんは昔ボトルネック(スライドバー)の事をスライドブリージャーと言ったり、携帯の充電器をドビッシャー紐と呼んでいましたが、今回その傾向としてどういうときにドビッシャーなのかというのが少しわかった気がします。


年末の大阪のときに「ドビッシャーヘアーないの?」とスタッフの方に聞いていたのですが、それはヘアワックスの事。


武道館初日も、ワイヤレスマイクの送受信機が外れたときに「ドビッシャーマイクが・・・」みたいに言っていました。


つまり何かを強化したり、力を与えるもの、何かをドビッシャー!と送るもののことを呼ぶんじゃないかと、そんな風に思っています。

(蔦谷好位置さんのブログ 2015/01/06 00:36 より)

ということで宮本さんの造語ですが、「何かを強化したり、力を与えるもの、何かをドビッシャー!と送るもののことではないか」と蔦谷さんは結論づけています。


歌詞を見ても「武士は食わねど高楊枝」を引用していたりするので、宮本さんの心意気というか、ヒジョーに「ドビッシャーな漢(=宮本浩次)」を高らかに唄った歌なのですね。


ドビッシャーといいガストロンジャーといい、なんじゃもんじゃひげ先生といい(笑)濁音には力強さを感じますね!


それにしても携帯の充電器…笑い泣き わざわざそんな言い方しなくても…という感じですが、「ドビッシャーヘアないの?」と言ってヘアワックスのことねとスタッフさんにはすぐわかるのでしょうか? いや、その前に、ヘアワックスつけるのでしょうか宮本さん。


『はじめての僕デス』『ハレルヤ』


大好きです、みやもとひろじ君(10)のソロデビュー曲。この表現力たるや!さすが将来の大物は違います


この ♪わかってくれたら、けっこう、けっこう♪の「けっこう、けっこう」部分を、オリジナルはこうだったけど自分でこう歌ったらそれがうけて採用された、ということを宮本さんが歌いながら解説してくれました。改めてじっくり耳を澄ませて聴いてみると、細部に至るまで逐一歌い方を変えて歌詞の持つニュアンスを上手に表現していて、本当にすごいと思いました。


岩崎宏美さんが自身のラジオ番組に宮本さんをゲストで呼んだ時に仰っていました。

「歌詞をすごく大事に歌われているので、『ロマンス』がロックになっても、歌詞がドーン、ドーンと突き刺さって来る」「テレビで『木綿のハンカチーフ』を聴いた時、司会者の方も仰ってましたけど、男性の言葉と女性の言葉が、(太田)裕美ちゃんが歌っている時に男の人の言うセリフというのは聞いているようで入ってきてなかったんですよね。あー、こんな掛け合いになってたんだーっていうのは、宮本さんの歌からだったんですよ」と。

宏美さんは歌詞をとても丁寧に歌う宮本さんに、カバーをもっとやった方がいい(昔のいい歌を今の時代に蘇らせるという意味で)と力説していましたが、宮本さんは天性の歌い手さんですよね。好きこそ物の上手なれで、もちろん自覚もされ努力もされているでしょうけれど、この天からの授かりものを存分に生かして、この先もずーっとずーっと、いろいろな歌を歌い続けていただきたい!と心より願わずにはいられません。


◎エレファントカシマシ『昔の侍』『Fight! Fight! Fight!』


ストリングスの入った曲はエレカシの『昔の侍』などにもありますが、今回(『宮本、独歩。』のこと)は『Fight! Fight! Fight!』『旅に出ようぜbaby』などエレカシの時とはまた少し違ってストリングスがキラキラしている…と、鈴木淳史さんが感じてのストリングスについての質問がありました。


宮本さんはストリングスについてはいっさい指示してなくて、それはアレンジャー(小林武史さんであったり四家卯大さんであったり)にお任せしているのだけど、『冬の花』のストリングスが大好きで、カラオケでばかり聴いてしまうとお話ししてくれました。ストリングスがあまりに良くてグッときてしまうと。ところが、自分が歌ってしまうとそのストリングスが聞こえなくなってまうと残念がって…。でも聞こえてなくても裏では奏でられてるんだよね〜と。

大丈夫よ、宮もっちゃんおいで ちゃんと聴こえてますから(笑)


ところで『昔の侍』私には童謡に聞こえて来るのです。この歌、それこそNHK東京児童合唱団に歌っていただきたいわ〜。名曲ですグッ


◎エレファントカシマシ『孤独な旅人』(2001年8月5日ライブバージョン)→『旅に出ようぜbaby』


このライブバージョンの『孤独な旅人』めちゃくちゃいいですー。何だか泣けてきます。なんで泣けるのでしょう?『孤独な太陽』なんかもすごく好きなんだけどキューンとして泣けてきてしまうのであまり聴けないのです。(なんでだろう…あ、孤独を歌ってるからか!)


◎エレファントカシマシ『四月の風』(Demo Tracks)


私の知ってる『四月の風』と違うなぁーと思って聞いていたら、デモトラックなのでした。


これは95年、契約が何もなかったエレファントカシマシのためにロッキングオンの山崎さんが、一本のカセットテープを持って走り回った時のもの。そのカセットテープにはこの『四月の風』と『baby自転車』が入っていて、それに惚れ込んだ当時の事務所フェイスの田村社長がどうしても世に出したいと言ったところ、宮本さんはリリースするならメロディ含めて全面的に見直したいと。それで仕上がったのが今私たちが聞ける『四月の風』で、エレカシ再スタートの曲となった…と鈴木さんより解説いただきました。


そんなエピソードを知ると、あの時の四月の風は宮本さんにとっても昔からのエビバデにとっても、計り知れないほど深い意味があったんだなぁ〜と思い巡らせるのです。「あの時」というのはこの時(↓)です。




以上、11曲紹介してくれつつ、宮本浩次のインタビュー、素晴らしかったです!! 


宮本さん、無我夢中で喋りまくり、途中ちょっ、うるさい?」とかここまで大丈夫?ティーブレイク入れないで大丈夫?」とかみんな、わかるかなぁ?質問しなくて大丈夫?」とか、気遣いが🤣🤣🤣


鈴木さんが超うけていたものにごめんなさい。空気いっぱい吸っちゃって」というものがあります。それはどういうことかというと、宮本さんが話してる途中、突然椅子を横に向けて黙り込んでしまったのです。どうしたのか一瞬心配したら、咳き込みそうになりつつ宮本さんの放った言葉がこの「ごめんなさい。空気いっぱい吸っちゃって」だったので、大いにウケたという…(笑)

そう言えば旅日記でも度々そんな場面がありました。夢中で喋ると、息を吸うタイミングがずれて空気いっぱい吸いすぎちゃうのでしょうか。そういうところが子供みたいで可愛くてたまりませんね爆笑笑い


でも宮本さん、鈴木淳史さんとの会話が心底楽しかったようで、最後のお礼挨拶をした後、おそらくオフレコになったと思って発した「スッゲー楽しかった。ありがとね」の言葉が生ミヤジって感じでスッゲーきゅんときた(笑)


ソロ活動始めたばかりの頃の心境、エレカシ30周年の時の姿、バンドへの想い、かなり本音をさらけ出してお話ししてくれた、充実の「宮本浩次180分スペシャル」でした流れ星 


鈴木淳史さん、スッゲー楽しかった。ありがとね飛び出すハート