救急車を呼ぶと一回100ドルはかかる。ゆうに1万円くらいポーンだ。
でも、本当に緊急なときに、金額のことなど言ってられない。
大抵のことは自力で頑張る私ではあったが、また救急車を呼ぶはめになった。
その頃はノーラがいた。
水周りが大好きなノーラは、私がトイレに立つたびについてくる。
そして、便座に座った私の足元をすりすりグルグルするわけだ。
その晩、何度もトイレに立った。
う!キタ━━━━(゜∀゜)━━━━━ (ん?使い方間違ってるか?)
と何度もトイレに行っては、
「ううぅぅぅ…ノーラー、お腹痛いようぅぅ…」
と言ったところで、どうすることもできないノラちはとにかく、何度だって私がトイレに駆け込む度についてきて足元すりすりグルグル…。
なんだろ、胃炎?胃潰瘍?何これ?
どうしよ、救急車呼ぶかな…。
そのうち吐き気も襲ってきた。
吐いてみると、血が混じっていた。
やっぱ、呼ぼう。
で、救急車を呼んだ。
深夜の住宅地に救急車はすぐやって来た。
ところで、日本に帰ってきて驚いたことのひとつに、救急車の発動が多すぎ!しかも、車がどかないのか、サイレン大きすぎ!あんな大きくなくたって聞こえるのに。家の前が大きな交差点になっているが、そこを左折するたびに「左に曲がります。ご注意ください」っていうアナウンスが流れる。左折のウインカーとセットになっているのか?しかも救急車は無料だっていうじゃないの。許せない!
で、話は戻り…(^_^;)
救急車でどこに運ばれたかはわからないが、とにかく病院に着いた。
受付カウンターでは、胃が痛くて痛くて、意識も朦朧、立っていられず、カウンターに手をついたまましゃがみこんでしまった。すると、
「何してんのよ!立ちなさいよ!」
と、受付おババは大声で怒鳴った。
そんな言い方ないでしょ…痛いんだよう。
信じられない、あの態度。
受付をすませ、待合室で座って待った。
いすはプラスチックの硬い椅子。
しかも、寒くて寒くてしかたない。
しかも、待合室にたむろってるのは浮浪者みたいな怪しい人ばかりだ。
痛くて、寒くて、うーうー唸りながら、ひたすら待った。
(つづく)