学生時代、デニーという男の子と仲良しだった。
擦れたティーンエイジャーが多い中、デニーはとてもピュアで、まわりの男の子は馬鹿にしてたが、私はデニーといるのが楽しくて、よくいっしょに遊んだ。
クラスはクォーター制だったから、1クォーター終わると、進級するクラスや落第するクラスがあったりして、クラスメイトの顔ぶれがちょっとずつ変わる。
美術学校だったから、机は向かい合わせが多かった。幼稚園みたいな。
いつもデニーと並んで座っていたが、ある時、その机のかたまりに、シャルビーという女性が加わった。落第した人だ。
シャルビーはちょっと化粧が濃かった。金髪のセミロングヘアで大人っぽいし(実際10代ではなかったと思う)おとなしくシャイなタイプだった。
シャルビーはあからさまにデニーのことばかり見ていた。デニーが好きなのだと一目でわかる。私のことなど見やしない。そういうところ、アメリカ人はダイレクトだ。
ある朝、シャルビーはコーヒーを買ってきた。ペーパートレイに乗せたコーヒーをデニーにもあげた。目の前に座ってる私にはないんかい!別にコーヒー好きじゃないけど…。
そんな風に、シャイながらも、シャルビーのデニー攻撃はあからさまだったのだ。
しかし、それでもデニーは私とよく授業を抜け出して遊んだり、授業中もいたずら描きしあいっこしたり、シャルビーの入る隙はなかった。そんなんで、多分、私はシャルビーの嫉妬をかってたのだと思う。
ところがある日、デニーが私に衝撃発言を耳打ちした。
「シャルビーは男だよ」
何をもって男というのか?
「あそこがもっこりしてたの見たよ」
えぇぇぇぇ~~~((((((ノ゚⊿゚)ノヌオォォォ
ショックだった。
でも確認すべく、あそこらへんを見てみた。
その日、シャルビーはトレパンをはいていたのだ。
うわ、確かにあれは女性ではありえないもっこり…。
その日以来、シャルビーの姿は見なくなった。
で、前述の兄者だが、その男性とわかった日、「まりもっこり」というキャラクターを最初に載せていたのだけど、読み続けていくうちに男性とわかり、そこでも「もっこり」がきっかけだったかと思うと感慨深い…(そうか?)
かわいいねえ、まりもっこり