一昨日、次女のバイト先のマスターのお兄様が亡くなられた。
次女は上野の24時間居酒屋の他に、うちの近所の居酒屋でもバイトしてて（お勉強は？）
その店は家族経営で、地元の高校生が数名バイトしてる。
常連客の多い、隠れ家的な、しかし古くて汚い店で。
でも安くて美味しい料理と、美味しいお酒がある。
TVで取り上げられたこともある。
私ら夫婦もたまに行くんだけど、よく奥の席にいて１人で飲んでたのがマスターのお兄さん。
マスターが私たちよりも６歳上で、そこからかなり年が離れたお兄さんだそうで
見た目はもう、おじいさん。しかも、誰が見てもアル中。
独り身で、やはり体を壊していて、酒もタバコも止められてるのにやめることはなく。
「そこの席にどうぞ」
って、赤ら顔で仕切るw 最初は、何この客！ってびっくりしたな。
次女に訊いたら、マスターのお兄さんで、バイトにはとても優しくていい人だとか。
飲み友達もいないようで、いつも１人で奥で飲んでて、たまに飲み過ぎだとマスターに怒られてた。
１週間ほど前、低血糖で倒れ、一昨日入院先で眠るように亡くなったそうで。
呼ぶ人もいないから、と今日家族葬にするらしい。
昨日は店を営業してて、バイトの子達も集まって、常連客と一緒に偲んだそうで。
倒れるしばらく前、体調も機嫌も良くて、美味しそうにお酒を飲んでタバコを吸ってて
そのときの笑顔を思い出すとバイトの皆が涙が止まらなかったって。
でも、マスターはいつも通り変わらず店を切り盛りしてた。
それがなお一層、涙を誘った。
過去に色々、親兄弟に迷惑かけたらしいけど、最期はあっぱれだったと思う。
末期癌で死期を悟った父がよく言ってたな。
「ポックリ逝きたい。迷惑かけたくない」
お兄さんは、本当に最期は迷惑かけずにポックリ逝った。
次女の中学の部活の指導員が亡くなった時もあっぱれだった。
教員ではなく、地域のボランティアで、テニス部と野球部の指導をしてた。
年中日焼けで真っ黒で、タバコが大好きで酒も飲むし、
思春期の難しい「他人の子達」を豪快に指導してて、たまに娘達も反抗したりして
それでもよく可愛がってくれてた。
ある日、自宅の庭で倒れてたのをご家族が発見し、すでに息絶えてた。
心臓だった。
先生たちは知ってたのかな。
その方は、心臓が悪くてペースメーカーを入れてたそうだ。
子供たちも父兄も知らなかった。
あんなにタバコを吸ってて、お酒飲んでて、普通の携帯も使ってたし。
きっと、ご自身の明日なんてないものと覚悟して
日々を悔いのないように、太く短く生き抜いたのだと思う。
そして、誰にも迷惑かけずに１人で逝ってしまった。
なんでもっといい生徒でいなかったのだろう、と子供たちは泣いていた。
みんな、いい子だったと思うけどね。
とりとめのない想いがめぐる。
とにかく頑張って生きなきゃ。
今日もお仕事頑張ろう。眠いけど。
タバコの吸いすぎに注意してね、愛煙家の皆さん。
お前も酒飲むな、とか言わないでね。