志望理由書 | これでも元私立高校教員

これでも元私立高校教員

30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

受験生と長い時間「対話」をして個性的な総合型選抜の志望理由書を作る



「学校の先生に見せて出願の許可を取らなきゃいけないんです」


「許可がもらえるといいね」


そう話しながらもこう伝えた


「こことここがダメだと言われて、こんなふうに直せと言われますよ」


「なぜそんなことがわかるんですか?」


「テンプレートで直すと仮定すれば必ずそうなるんです」


「この志望理由書はダメって言われますか」


2つの理由でダメだって言われます」


2つの理由とは?」


1つ目は、書く順番がテンプレートになっていないこと。もう一つはイメージ通りの志望理由書っぽくないことです」


しばらくして生徒がやってきた


「志望理由書、だめだって言われました。直せって言われた場所も直さなきゃいけない理由も、全部教えてくれた通りでした」


生徒と対話はせず赤で添削し、すべて指示した通りに直さない限りは調査書を発行しないし、出願は許可しないという話だった


「最初に作った志望理由書で出願したかったです」


そう話してくれた生徒は、


「テンプレートで書いて合格しても僕らしくないです」


生徒は涙をこぼした


大学の先生に納得してもらうことができても、高校の先生の許可はとてつもなく難しい

結局はすべて私の無力が原因だ

ただただ申し訳ない