今年も大学入試の総合型選抜や学校推薦型入試の日々が近づいてくる。
そうした中で本当にこれは良くないことがある。
英語でも数学でも、それを教える事はとても大変なことだ。
実際に英語を教える人が、ちょっと本を読んで、ちょっとネットで調べて教えるとなんて事になれば、それは単なる素人であろう。
それが学校や塾の先生であれば、長い時間、英語や数学に取り組み、それについての鍛錬を重ね、そして初めて教えることができる。
それは大学生のアルバイトでも同じことだ。
ところが小論文の話になると妙なことが起こる。
「ついでに添削しましょうか」
こんな事は英語わ数学の理屈から考えたらできるはずがない。
つまり、英語や数学ほど鍛錬したから添削すると言うのであろうか?
はっきり言えば、添削すらできないのである。
英語や数学ほどの鍛錬をしなければ、小論文指導などできるはずがない。
よく高校生に、小論文を指導すると言ってくれた先生にこんな質問をすれば良いと言う。
目の前で小論文の問題をすらすらと解いていく再現してできますか?
もちろん初見の問題である。
しかもそれに対して受験生が、
「なるほど」
と言ってもらえるような再現ができますか?
英語の先生は英語の問題でそれができる。
数学の先生も数学の問題でそれができる。
ちょっとネットで調べたとか、市販されている本を読んだ、それで指導できるんだったら、英語の先生に誰でも簡単になれる。
志望理由書だって同じことだ。
「ちょっと見てやるから書いてこい」
それはできないのである。
断言してもいい。
小論文も志望理由書も面接も受験科目であり、それは数学や英語と変わらない。
もしそれを責任を持って使命感を持って指導するのであれば、数学と英語と同じような鍛錬をしてから教えるべきだ。
適当なことをやってはいけない。
受験生をごまかして、騙すようなことをしてはならない。
できないならできないと明確に言うべきだ。
人の人生がかかっていることである。
そういう話を聞くと、本当に残念で、正直言うと怒りがこみ上げる。
「添削してやるから持って来い」
「ついでにやってやる」
鍛錬をしてない人が、このような発言をすると無責任と言う。