評判の悪い高校 | これでも元私立高校教員

これでも元私立高校教員

30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

残念ながら世の中には誰に聞いても評判の悪いと言う高校がある。



それが保護者に聞こうが在校生、卒業生に聞こうと関係ない。

とにかく評判が悪いのである。

良い評判はひとつも聞いたことがないといった学校である。


こういう高校にはいくつかの共通点がある。

ますます建物などの外見は悪くなく、ホームページを見ていると、グローバル、サステナブル、デジタルといった言葉が多用され夢のようなことが書いてあるケースが多い。

しかし、入学して気がつくのは、何より特徴的なのは生徒から見て保護者から見て良いと思われる先生がどんどんと辞めていく。

それだけではない。

残っている先生たちが明らかにやる気がなく、さらにはこう言ってはなんだが校長や特に理事長が胡散臭い。

さらに言えば生徒の意思や自由が尊重されず、画一的でマニュアル的な学校だ。


こうした学校がやはり存在して、入学した生徒や保護者は残念ながら大きな後悔をすることになる。


ただそれでも救いなのはそこで良い友人に知り合えることも少なからずある。

しかしそれだけである。


本当に残念だと思う。

少なくとも3年間をその場で過ごすことになる高校生にとっては、本当に失われた3年間になってしまうし、同時にそこで働く先生たちも心がむしばまれ、教員としての志を失ってしまうからだ。


それでも私学助成金等もあるので学校は存続する。

さらにはこの時期に行われるオープンキャンパスで、その表面に多くの保護者や生徒が惹かれ、入学してしまう。



そして残念な3年間、中高一貫校であればなんと6年間が始まってしまう。


教育の責任や使命とは何か、こういった話を聞くたびにしみじみと思うことである。