8月の第2回全統マーク模試で必ず出題されるのが「江戸時代の三大改革」である。
この「三大改革」を正誤問題で作成する場合、もっとも多いのが、「寛政の改革」を軸に問題が作成されるパターンである。
「寛政の改革」の語句は、他の改革と下記のような入れ替えが行われる。
寛政の改革 享保の改革
「棄捐令」 ⇔ 「相対済し令」
寛政の改革 享保の改革
「石川島人足寄場」 ⇔ 「小石川養生所」
寛政の改革 ⇔ 享保の改革
「囲米」 「上米」
寛政の改革 天保の改革
「山東京伝の処罰」 ⇔ 「為永春水の処罰」
寛政の改革 天保の改革
「旧里帰農令」(奨励) ⇔ 「人返しの法」(強制)
この程度の入れ替えパターンは、多くの受験生はすでに知っているとは思うが、逆に言えばこの傾向を知らず、ただただ「一問一答」などで丸暗記を目指すのは、あまりに効率が悪い。
『テーマ別日本史解説集』の「江戸-34、36、38」参照
さらに続けて、順番並び替えの出題の可能性も十分に考えられる。
問題を見てみよう
この問題は、あたかも経済関連の問題に見えるが、実際は「三大改革」に「正徳の治」を混入したものである。
まずは基本の順番。
1.正徳の治
2.享保の改革
3.田沼時代
4.寛政の改革
5.大御所時代
6.天保の改革
さて問題だが、いつものようにキーワードを見つける
Ⅰ 「堂島の公認」がキーワード
↓
享保の改革・・・「江戸-34」
Ⅱ 「株仲間の解散」がキーワード
↓
天保の改革・・・「江戸-38」
Ⅲ 「正徳小判」がキーワード
↓
正徳の治・・・「江戸ー29」
つまりは解答は⑤となる。
三大改革は単に語句を知るだけではなく、順番並び替えとして出題されることを事前に予測し、そのうえで演習を重ねて欲しい。
こちらもまた、一問一答に頼っている人の正答率が低いことを付け加えておく。
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