センター日本史対策 三大改革の出題の基本 | これでも元私立高校教員

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30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
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8月の第2回全統マーク模試で必ず出題されるのが「江戸時代の三大改革」である。

この「三大改革」を正誤問題で作成する場合、もっとも多いのが、「寛政の改革」を軸に問題が作成されるパターンである。

 

「寛政の改革」の語句は、他の改革と下記のような入れ替えが行われる。

 

寛政の改革           享保の改革

「棄捐令」        ⇔   「相対済し令」

 

寛政の改革           享保の改革

「石川島人足寄場」  ⇔   「小石川養生所」

 

寛政の改革      ⇔    享保の改革

「囲米」              「上米」

 

寛政の改革           天保の改革

「山東京伝の処罰」    ⇔      「為永春水の処罰」

 

寛政の改革           天保の改革

「旧里帰農令」(奨励) ⇔   「人返しの法」(強制)

 

この程度の入れ替えパターンは、多くの受験生はすでに知っているとは思うが、逆に言えばこの傾向を知らず、ただただ「一問一答」などで丸暗記を目指すのは、あまりに効率が悪い。

 

テーマ別日本史解説集』の「江戸-34、36、38」参照

 

さらに続けて、順番並び替えの出題の可能性も十分に考えられる。

問題を見てみよう

 

 

この問題は、あたかも経済関連の問題に見えるが、実際は「三大改革」に「正徳の治」を混入したものである。

 

まずは基本の順番。

1.正徳の治

2.享保の改革

3.田沼時代

4.寛政の改革

5.大御所時代

6.天保の改革

 

さて問題だが、いつものようにキーワードを見つける

Ⅰ 「堂島の公認」がキーワード  

    ↓

  享保の改革・・・「江戸-34」

 

Ⅱ 「株仲間の解散」がキーワード

   ↓

  天保の改革・・・「江戸-38」

 

Ⅲ 「正徳小判」がキーワード

   ↓

  正徳の治・・・「江戸ー29」

 

つまりは解答は⑤となる。

 

三大改革は単に語句を知るだけではなく、順番並び替えとして出題されることを事前に予測し、そのうえで演習を重ねて欲しい。

こちらもまた、一問一答に頼っている人の正答率が低いことを付け加えておく。

 

 

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