市再生特別地区

首都圏で初めて指定され、

浅野造船所の跡地などを

JFE都市開発、野村不動産、三菱地所

といった大手業者が再開発した

コットンハーバー地区

この3社が分譲したタワーマンションが、

コットンハーバータワーズだ。

SEA WEST(2006年11月築、32階308戸)』

SEA EAST(2006年8月築、23階126戸)』

BAY WEST(2007年11月築、38階360戸) 』

BAY EAST(2006年12月築、23階132戸)』、

そして、道を隔てた場所にある

コットンハーバーマリナゲートタワー

(2008年11月築、38階250戸) 』の5棟である。

 

施工はベイエリアでおなじみ前田建設工業。

直近のそれぞれの中古販売履歴を見ると、

SEA WEST

5,950万円(7F、85.05㎡、’2008)

5,980万円(20F、78.21㎡、’2006)
5,680万円(32F、78.21㎡、’2005)

 

SEA EAST

4,850万円(3F、76.95㎡、’2006)
6,280万円(20F、81.05㎡、’2005)

 

BAY WEST

5,499万円(2F、100.71㎡、’2007)

5,280万円(25F、78.21㎡、’2005)
7,100万円(35F、94.1㎡、’2003)

 

BAY EAST

6,380万円(14F、90.0㎡、’2007)
4,980万円(19F、76.19㎡、’2006)

 

マリナゲートタワー

6,520万円(27F、87.92㎡、’1911)
4,880万円(8F、82.61㎡、’1906)
6,580万円(29F、87.92㎡、’1904)

 

同じ再開発地区でも、

”内陸”の鉄道駅に近い

みなとみらい地区ポートサイド地区

より安くなっている。

 

現時点では、

マイカーorバス利用が前提の

陸の孤島状態。

そもそも造船所のあった山内ふ頭の

工業専用地区なのだから当然だろう。

 

津波リスクも可能性としてはある。

湾内の突堤で、意外に守られそうな

みなとみらい地区と違い、

コットンハーバー地区には、

真っすぐ波がやってきそうな・・・。

 

うがった見方をすれば、

防潮堤の役割を担わせるべく、

行政が特別の計らいをもって

工業専用地区に高層マンションの建設を

容認したと見えなくもない。

(あくまで見た目です。実際には

経済振興・住宅政策の一環)

 

そんなコットンハーバーに住むメリットは、

横浜の海の景色を堪能できることだろう。

 

再開発に当たっては、自主統一ルールで

デザインガイドライン」が策定され、

地区全体に秩序を持たせながら

魅力的な空間を守るため

横浜湾岸への視線の広がりを重視した

開発を行う」などと明記されている。

最大のメリットである眺望確保を謳ったわけだ。

 

そんな地区の掟を破ったのが、

明和地所の『クリオレジダンス

横濱ベイサイド(2020年3月築)』。

近接した距離でマリナゲートタワー

嫌がらせのように包み込む構造は、

他の場所では、なかなか目にしない光景である。

なぜこんな寄生ツルのような

マンションが建ってしまったかというと、

本来、工業専用地域は

住宅を建設できないのだが、

都市再生特別地区に指定され、

日影規制などの適用が除外された形で

再開発が認められたからだ。

 

「横浜湾岸への視線の広がりを重視した開発を行う」

といったガイドラインは

事業者間の”紳士協定”であり、

紳士でなければ法的には守る必要はない。

 

結果、マリナゲートタワーの低層階

(南向きの全面と西向きの大半)の住戸は、

最大のメリットである眺望が遮られることになった。

クリオの分譲価格は

5,699万円~8,882万円70.25㎡~103.26㎡)。

既に、販売は開始されているが、

わざわざ高い金を払ってコットン村の

鼻つまみマンションに住む選択をする人が

どれだけいるのだろうか。

JFE都市開発、野村不動産、三菱地所の

大手に5棟vs明和地所の1棟。

前者が大手企業の分譲先住かつ善玉

対して、後者住民の肩身が狭いのは

明らかだろう。

           

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