1週間のインド旅行もついに最終日を迎えた。怒涛のインド旅行、最後の日ぐらいは、ゆっくりのんびり過ごしたいと午前中はクーラーの効いた最新のショッピングモール「セレクトシティーウォーク」でお土産などを買い、午後はゆっくりゲストハウスで夜のフライトに備えお昼寝。夜7時にタクシーで空港に向かい11時半の飛行機で無事、帰国の途につくはずだったのだが…
予約していたウーバータクシーが予約時間10分前に先方から一方的にキャンセル。タクシー以外の移動手段を想定していなかったため、大慌てで最寄り駅から電車で向かうことも考えたのだが、空港エキスプレスの乗り方も分からないし、そもそもそんな頻繁に電車が走っているかどうかも不安。迷いに迷った挙句、最寄り駅周辺で、流しのタクシーを捕まえようと思ったが、当然流しのタクシーは見つからず…さらに計画変更し、空港エキスプレスの乗換駅までオートリクシャーで向かおうとしたのだが、夕方にラッシュ時間でオートリクシャーさえ捕まらない。ついにゲームオーバーなのかと肩を落としていたところ、なんと500ルピーで空港エキスプレスの駅まで連れて行ってくれるというオートリクシャーの運転手さんが現れたのだった…
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とにかくこのオートリクシャーを逃したら、全く移動手段がなくなってしまう私たちにとって、まさに神が現れたかのように感じた。本当にありがたや。ありがたや。ただ、ここで大きな問題が!!
通常オートリクシャーは後部座席に大人3人で乗っても窮屈なのに、家族4人どうやって乗ったらいいんだ?(笑)しかも、スーツケース2つに大きなバックパック2つ。
無理じゃね(笑)
どうしたものかと呆然と立ちすくんでいると、運転手さんがおもむろに荷物を持ち上げ、後部座席とオートリクシャーの覆い部分の隙間にスーツケースを無理やり押し込み始めた。うわー、めっちゃ汚れるし傷だらけになりそーと心配する私たちをものともせず、ぐいぐい強引に積み込んで行く。て、いうか途中スーツケースの上に乗って押し入れたよね(笑)
おかげでちょっとした隙間に荷物をすべて積み込むことが出来た。そして、3人でも窮屈な後部座席に家族4人乗り込み、ついに空港エキスプレスの乗換駅に向かって出発した。
これで少しでも空港に近づけるとホッとしていると、汗をかきまくった肌に夜風が気持ちよく通り過ぎていく。周りには、仕事帰りや学校帰りの人がぎゅうぎゅうに乗ったバスや、オートリクシャー、車などが溢れ、インドの日常が流れている。こんな喧噪を見るものこれが最後かぁ~なんて、感慨深くなった。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240111/17/nontai0808/58/1a/j/o0970108015388253819.jpg?caw=800)
はじめは道の混雑もなく30分ぐらいで乗り換え駅まで行けるということだったが、夕方のラッシュ時だったため、時間を追うごとに道路はどんどん混みはじめ、15分ぐらい乗ったところでほとんど前に進まないくらいの大渋滞にはまってしまった。
先ほどまで、汗をかいた肌に夜風が気持ちいい~なんて余裕ぶっこいてたのに、渋滞で車が全く動かなくなると、風もなくなり、先行きの不安からまた変な汗がでてくる。インドでは、赤信号で止まったり、割り込まれたり、ちょっと車の流れが滞っただけでも、車やオートリクシャーがクラクションを鳴らし続けるので、渋滞なんてことになったら、そこら中クラクションの応酬で耳が痛くなってくる。さすがに全く、動かないので、何時ごろ駅に着けるか運転手さんに聞いてみると、多分1時間くらいは掛かりそうとのこと。
「えーっ!!1時間!!」
駅まで1時間で、そこから電車に乗り換えてさらに30分以上かかるとしたら、果たして飛行機の時間に間に合うのか!?
家族全員、絶望的な気分になっているとその様子を見ていたオートリクシャーの運転手さんがある提案をしてきた。
オートリクシャーで空港への乗り入れはできないけど、空港近くのバスターミナルなら、そこから空港行の無料循環バスが出てるからその方が確実に早く着くと言うのだ。
ガイドブックには載っていないそんな裏ワザがあったのか!!
でもでも、そのバスターミナルまでオートリクシャーで1時間あまり。行った先で循環バスの本数が少なかったり、そもそも本当に運行しているかも分からない。この運転手さんの提案を信じていいのだろうか?
どっちを選んでも不安しかない大きな岐路に立たされた。
1時間かけて空港エキスプレスの乗換駅に行くか?
それとも、同じく1時間かけてこの運転手さん提案のバスターミナルへ行くか?
私は、とりあえず無料循環バスというくらいだから、空港の近くまでとにかく近づけるはずと絶対バス即決派だったが、思いがけず家族はオートリクシャーの運転手の言うことなんて信じられるか!!と大反対。乗り換え駅とバスターミナルは反対方向にあるので、すぐに結論を出さなくてはならない。
私は反対する家族に…「でもでも、思い出してほしい。この旅でオートリクシャーの運転手さんを信じて行ったお店、どこも美味しかったし間違いなかったじゃん。やっぱり地元の人のいうこと信じてみよ!」と説得力に欠ける説得をし、ついにバスターミナルを目指すことになった。
なんとか渋滞を抜け、空港方面へ向かう幹線道路へ入ると、周りは比較的きれいなタクシーやハイヤーばかり、オートリクシャーなんてうちの家族の1台ぐらい(笑)しかも、後部座席に4人もぎゅうぎゅうに乗り込み、もはや、コント(笑)
何人乗りなのか知らないけど、絶対定員オーバー、エンジン全開で走るオートリクシャーがいつか火を噴くんじゃないかとそわそわしていたが、運転手さんの頑張りの甲斐もあり、なんとかバスターミナルに無事にたどり着くことができた。
「ありがとう!運転手さん、ありがとう!インド」
(↑ちょっと、意味不明)
荷物を降ろしながら、運転手さんの顔を見ると、やはり緊張して幹線道路を運転していたのか、乗る前と比べて10歳ぐらい老けたように見えた(笑)本当に運転ごくろうさまでした!
バスターミナルからは、もう空港の建物が見える。循環バスも20分おきに運行しており、無事バスに乗り込み、やっとやっと空港に辿りついたのであった。たかが空港に行くだけなのにこんなサバイバルになろうとは…(笑)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240111/17/nontai0808/ce/17/j/o1080081015388253823.jpg?caw=800)
→ついに出国編へ続く