"マテオ·リーチのような西洋の宣教師たちが東洋で布教する時,彼らは西洋から持ってきた科学技術文明を,例えば天文暦法や目覚まし時計,日時計,世界地図などの発展した文物を戦略的に活用した。 西洋は,東洋が認めるほどの優れた科学文明をすでに持っていたという意味だ。 また今後も持続的な科学の発展も十分に予測される事であった。 それにもかかわらず,なぜ上帝任は,マテオ·リッチが東洋の文明神を連れて西洋に行き,科学文明を開いたとおっしゃったのか。
だから西洋には注目すべき科学文明がすでにあり,マテオ·リッチはそれを東洋に来て伝えたというのが周知の事実であるため,上帝任がマテオ·リッチが東洋の文明神たちを従えて西洋に渡り,西洋科学文明を開いたとおっしゃったことは理解できないという意味だ。 実は,この質問は西洋が未開の東洋を啓蒙したのが主旨の事実だが,なぜ東洋が西洋の科学文明を開いたと言うかのようなものだ。
マテオ・リッチと彼を含めた当時、宣教師が宣教に活用するため、東洋に伝えた科学書籍だけでも天文学、数学、地理学、物理学、気象学、生理学などの分野を網羅して計98種371冊を超えるのが事実だ。 そう見れば,マテオ·リッチ時代の西洋は,東洋が認める水準の発達した科学文明をすでに持っていたと告白しなければならないかもしれない。
マテオ,リッチなど宣教師が西洋の自然哲学を東洋に伝えることはしたが,その知識はあくまで"神様"の啓示を認識させるための道具に過ぎなかった。マテオ·リッチ時代の西洋には近代的な科学者が存在せず,はなはだしきは"科学者"という用語さえなかったという。 それなら,マテオ·リーチが宣教のため東洋に持ってきた"科学文明"は,今日の私たちが知っている近代的意味の"科学文明"ではないわけだ。
マテオ·リッチが東洋に伝えた科学は,キリスト教という特定の宗教の価値観と世界観に従属していなければならない"知識体系の結集"だった。どんな天才が現れて画期的な発見や発明をしたとしても,それがキリスト教という限り宗教の世界観から脱することなら,許されにくかった。このような理由で,西洋で持続的な知識の蓄積と発展による文明の成長は,断言できなかったと言わなければならない。マテオ·リッチ時代の西洋科学文明とは近代的概念の科学ではなく,このような脈絡にあるという事実を見逃してはならない。
今日の近代科学の概念が確立されたときを1687年ニュートン(1642~1727)の古典力学完成以降と見ている。 この時はマテオ・リッチが亡くなってから70年余りが過ぎた年である(チンムクが殺された西洋と東洋の道統神を従えて渡った1633年からは50年余りが過ぎた年である)。 近代化学の新しい扉を開いた見える(1627∼1691)、光の波動説を提唱することで、電磁波通信の理論的基礎を築いたホイヘンス(1629∼1695)、機械工学科、固体物理学の土台をおいたロバート・フック(1635∼1703)、現代文明を可能にした電子工学の基盤を造成したクーロン(1736~1806)など近代科学者たちが登場して近代科学の礎が築かれたことも、すべてその後に発生したことだ。 結局,マテオ·リッチが死後,一定の時間が経ってようやく西洋に近代的水準の科学が本格的に登場したのである。
実際に西洋近代哲学を発足させたデカルト(1596∼1650)、東洋哲学が西洋哲学よりもっと優れていたことを論証したアイザック・ボシウス(1618∼1689)、彼から影響を受けて民主主義哲学を体系化させて、世界は神または自然と一つの実体とは一元論を主張することで、近代科学に向かう橋をかけたと評価されるスピノザ(1632∼1677)、ドイツ啓蒙の哲学を開き、特に二進法の導入でコンピュータ理論の基礎を築いたライプニッツ(1646∼1716)、フランス啓蒙主義を代表するボルテール(1694∼1778)、政治学科の経済学を開拓したアダム・スミス(1723∼1790)、絶対的観念論の巨匠ヘーゲル(1770∼1831)などを含めて、マテオ リッチの後に登場した近代の西洋人の思想家たちはほとんど東洋思想に魅了され,大きな借金を抱えていることが分かる
上帝任は,マテオ·リッチの死後,東洋の文明臣たちが西洋に渡って物質に偏った文明を開いたとおっしゃった。 だから17世紀以降西洋に近代的な概念の科学技術文明が開かれたという事実、そしてその文明は、東洋の影響を多大に受けており、精神的な価値よりも形而下学的な物質にもっと集中しているという事実を指摘したのだ。 このような真実は最近もよく知られていない事実だが、いわんや、世界史情報と各国の動向に無知だった20世紀前半の韓国でそのような地球全体の歴史と文明を洞察して出すことは、普通の平凡な人間のレベルでは可能なことではなかった。ここで徳山は単なる人間ではなく,上帝任であるということを改めて悟ることになる。
