仕事を教えてくれた目上の部下 | Indigo Walts

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カウンセラーNorikoのアレコレ。

どういうわけか、サラリーマンというかOL時代、

どこにいっても就職先で最初にお世話になるのが

「派遣社員の先輩」もしくは「契約社員の先輩」たち。


こちらは入りたて・未経験の正社員、です。


若いベンチャー企業を渡り歩いていたので

ありがちなのかもしれませんが

即戦力の派遣社員や契約社員、

関連会社からの出向社員が現場を回しているところに

突っ込まれるわけです。


自分よりひとまわりは目上の方々。


正直なところ、どんびきです。



しかし、そういうなかで出会った方々には

非常に恵まれました。




「将来、この部門の責任者になってもらえるよう

指導させていただきたいと思います」


禿げたオヤジにそんなこと言われても。


あんたがマネージャーやりゃぁいいじゃん。

認められてるんだから、正社員になっちゃってさ!


そう思いながらも

あれよあれよと時は流れ、

いつしかおいらは不肖ながら部門長に、

先輩が部下になるわけです。



不思議なものです。



部下なので

会社の方針とその方の特性を合わせて

指導するわけです。査定もします。

失敗したら、責任取りますし

方向性のバランス調整は行います。


でも、人生においては偉大な先輩なのです。


アフターファイブ(といっても深夜)

そういった先輩方とサシで飲みに行ったりしました。



不思議な関係です。



私の運営方針と、その方のポリシーが合致しなくなり

朝の4時まで激論を交わしたこともありました。


明け方、お互い疲れ果てたときに

「明日からは気をつけます。明日もよろしくお願いします。」

と握手を求められ、青春ドラマのように和解。


先輩だけあって大人だったんでしょうね。

(当時、うつ社長は20代のクソ生意気な小娘)



いてくれるだけで安心、そう思える先輩方でした。



そんな大先輩たちの中で

固形物を一切口にしない

エネルギーは全て酒から摂取する先輩がいました。


ある意味ストイックですが

身体に良いわけありません。

健康診断もボロボロ。


何か、自分を抑えることで生きている、そんな感じでした。

(酒を飲んでも、気性が荒くなるとかそういうこともない)


立ち飲み屋で「なか」っていうと

水割りじゃない焼酎が出て来るんだよ

(そんなもの普通の人は飲んじゃダメです)


そんなことを教えてくれたのもその先輩でした。


空腹時に目の前で食べりゃ、つられて食べてくれるだろう

そう思って無理やりゴハンを食べに行ったりもしました。

(自分が上長になったときの完全なる職権乱用)

あえて、デザートまで追加したりして。


でも、ダメ。


腹減った、と言いながら

頑なに、食べ物から目線を逸らし、コーヒー1杯。


多くを語らないけど、いろんなことを態度で教えてくれた

すごいオーラを発していた先輩。

「いぶし銀」。

職場での人望も厚かった。



様々な過去を持つ老若男女に囲まれた時代

毎日が発見で、毎日がキラキラしてた。


あのときの自分に怖いものはなかったな。


私はなんと恵まれていたことだろうと

隠居したうつ社長はいまさらながら感無量。

感謝の念で一杯です。